毎朝、猫の毛が抜け落ちる前に掃除機で吸ってみる巻
ダイソンのレーザーヘッドで見える猫の抜け毛
ここ数日で一気に気温が暖かくなり、寒さがあけて春が来たという感じだが、愛猫の地獄の換毛期も到来したようで、毎日床に落ちている猫の抜け毛が日に日に目立つようになってきた。
家の長毛種(ノルジャン)は換毛期に入ると、体毛がたんぽぽの綿毛のように簡単に抜けるようになり、毎日ブラッシングを3回行っても、掃除機を1日に何度もかけなければいけなくなるほど。
また、自身で毛づくろいした際、口の中に入った毛がお腹に溜まりやすくなり、それを外に出そうとするため、頻繁に猫草を食べるようになり、お腹に溜まった毛玉をペロッと吐く頻度も高くなる。
さらに、1日3回もブラッシングしているにも関わらず、体(襟・胸・腹)に毛玉ができやすくなり、頑固な毛玉はハサミを入れないと除去できないので、神経をすり減らすお手入れも必要になる。
そこで、毎日猫の体から大量に抜け落ちる毛を猫が口にしたり・床に落ちる前に掃除機であらかじめ吸引し、掃除機がけの回数・毛玉を吐く回数・毛玉ができる回数が減少するのか検証してみた。
ダイソン ペットグルーミング ツール
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2017年に購入したダイソンのペットグルーミングツール。Amazonで販売されていた並行輸入品なので、購入したときの価格は公式の価格より割安な4,280円。このモデル(921000-03)は、同社のキャニスター掃除機(DC48、CY24、CY25)用のツールだが、スムーズフィット機構が採用されていない同社のコードレスクリーナー(DC35/DC45/DC62/DC74/V6)と互換性があった。
一般的なスリッカーブラシと同じようにくの字に曲がったピンが採用されており、ピンで毛を絡めとる捕集率は後述する中華スリッカーより何倍も高い。ただし、家の猫は硬いピンが皮膚に当たっても嫌がらないが、スリッカーの硬いピンが苦手な猫は痛がって逃げること間違いなし。また、犬用のグルーミングツールなので、猫には少しサイズが大きく、足や首周りでは使い勝手が悪いと感じた。
現在はサードパーティ製も販売されており、リーズナブルな価格で販売されている。
安価な中華スリッカー(掃除機用)
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2021年に購入した安価な掃除機用グルーミングツール。ダイソンに採用されている硬いピンとは違い、柔らかいゴム製のブラシが採用されているため、毛の捕集効率は低下するものの、力強くブラッシングしても猫は痛がらず逃げにくい。また、ブラシを引っ込めるレバーはトリガーのように人差し指で引けるうえ、ヘッドが丸い形状なのでダイソンより使い勝手がよく感じた。(ただ犬用なのか、やはりダイソン同様に、猫や小型犬には大きく感じるサイズ)。
ダイソンと同じようにブラシを出し入れすることができ、押さえているレバーを離すことで絡みとった毛が掃除機に吸われる仕組みとなっている。しかし、レバーを離してブラシを引っ込めさせても、上側のブラシの先端が少しはみ出た状態になるので、毛が引っかかったまま吸われない欠陥があった。ただし、絡みついた毛は簡単に除去できるので、個人的にはそれほど苦とならない。この欠陥は、はみ出ているブラシの先端を少し切ると改善するかもしれない。
他社のコードレス/キャニスター掃除機に取り付ける方法
掃除機に取りつけるスリッカーを使用した感想
毎朝、起床して掃除機グルーミングを始めてから、床に落ちる猫の抜け毛が軽減されたので、床の掃除機がけが楽になり、ゴミ捨て頻度も減る結果となった。ただし、毛がまったく床に落ちないというわけではないので、基本的に掃除機がけは毎日行う必要がある。
また、種類や個体差にもよるが、家の猫が換毛期に入ると、通常のブラッシングや餌で対策をしても、上の写真のような大きな毛玉を頻繁に吐くので、それが大幅に軽減されたことはかなり嬉しいポイント。通常はグルーミングの際に飲み込んだ毛は便と一緒に排出されるが、毛を一度に飲み込む量が多い換毛期は、胃や腸で固まってしまうため、猫の体に負担がかかってしまうからだ。
ちなみに毛玉がうまく排出されないと毛球症という病気になり、食欲不振・便秘などの症状などがでて衰弱するという。さらに症状が重篤化すると腸閉塞になる恐れもあり、開腹手術が必要となる危険な状態になることもあるようだ。特に換毛期が長く続いたり、毛玉をうまく吐き出せなくなる高齢猫に多いようで、実際にSNSでは長毛種の猫が毛球症から腸閉塞になり、手術をしたという書き込みも散見される。
テムは去年のこの時期、毛球症になって、腸閉塞まで引き起こして手術したんよね❗️
これから猫は毛が生え変わる時期❗️
毛を食べちゃう猫、長毛種の猫飼ってる人は特に気をつけよう❗️毛玉コントロールのエサに変えてあげるのもオススメ⭐️
不幸になるニャンコがでませんように🙏#拡散希望#猫#毛球症 pic.twitter.com/PPPVKn0egg— 大濠ハンナ (@hannaoohori) February 4, 2020
式根島から実家の家族になったジャムが毛球症で腸閉塞になり緊急手術しました🐱今まで実家もうちも短毛の猫しか飼ったことがなかったから長毛猫を飼う際に気をつけなければいけないこと理解不足だったな 痛い思いさせてしまってかわいそうだった🥺 pic.twitter.com/TLlZ1xt5f4
— RIKA (@himawarika) September 1, 2019
猫が毛づくろいの際に大量の毛を飲み込む不安を考えると、毎日の掃除機グルーミングは個人的に苦ではなかった。逆にサイクロンアタッチメントのダストケースに回収された毛が綿菓子のように成長していくので達成感があり、毎日の掃除機グルーミングが楽しくなるほどだ。
また、ファーミネーターのように必要以上に毛を刈り取ってしまうことがないので、毎日掃除機グルーミングしても薄毛になる心配もない。毎日しても地肌が見えるほどハゲたり、サマーカットのように毛が短くなるわけではないので、熱を保温したり遮断する体温調整に悪影響もでない。
さらにピンに絡み取られずに飛散しようとする毛は掃除機に吸引されるので、ブラッシング中にアレルギーで目や鼻がムズムズしたり、ブラッシング後に掃除機で床を掃除する手間も省けるのも嬉しいポイント。さらには、毛と一緒に毛の深部にはいりこんだゴミなども一緒に取れのも高ポイント。
グルーミングツールのFAQ|購入前の疑問
一般的なスリッカーと採用されているブラシ(くの字ピン)は同じですが、なぜかダイソンのグルーミングツールのほうがよく取れます。ローレンスのソフトスリッカーを所持していますが、集じん率にかなり大きな差がありました。掃除機の吸引力が相俟って、毛を絡め取る集じん性能が向上しているのかもしれません。
一度に毛を絡みとる集じん率はファーミネーターのほうがはるかに上です。しかし、ファーミネーターのように強制的に根こそぎ毛を刈り取るわけではないので、毎日ブラッシングしても地肌が見えるような薄毛になりませんし、ノルジャンの象徴であるモフモフ感を維持できます。抜けやすい柔らかくて細いアンダーコートだけを絡め取り、必要な硬くて太いトップコートは残ります。
愛猫の長毛種(ノルウェージャンフォレストキャット)は、アンダーコートの比率が高いので、換毛期にはいると毎日3回ブラッシングをしても、1日2~3回は掃除機がけが必要でした。しかし、毎日5~10分掃除機でグルーミングをするようになってから、1日に落ちる抜け毛は大幅に減り、1日1回の掃除機で十分になりました。ちなみに、ダイソンのグリーンレーザーヘッドを使っているので、いつも床に落ちているゴミの有無を把握しています。
愛猫は掃除機をかけると音にびびって逃げるので、最初は近くにある掃除機と音に怖がって逃げていました。部屋の掃除機がけをしたときに怖がる猫は間違いなく掃除機グルーミングの際に逃げようとするでしょう。掃除機を怖がる対策として、掃除機の吸引モードを[弱]にして、延長ホースを3mにして掃除機本体を離したところ、警戒はしているものの、逃げにくくなりました。ちなみに、コードレス掃除機だとマキタの40Vmaxシリーズのモデルがズバ抜けて静かです。
ダイソンのグルーミングツールは、同社キャニスター掃除機(DC48/CY24/CY25)用ですが、ダイソンのコードレス掃除機にも取り付けることができます。ただし、V7以降のモデルは[変換アダプター]を介さないと取り付けられません。比較的新しいモデル(Digital Slim/V12/Omni-Glide/Micro 1.5kg)には取り付けらません。他社の掃除機に取り付ける場合は、「SANEI 洗濯機排水ホース」と「ビニールテープ」を利用すれば、取り付けることができます(※吸口が丸形で内径が32mm以上必要です)。掃除機の吸口内径が32mm以上ある場合は、ビニールテープを接続口に巻いての太さを調整します。
家の長毛種は抜け毛が多くなる換毛期に入ると飲み込んだ毛を便で排出できなくなり、猫草をねだって上写真のような大きな毛玉を吐くようになります。掃除機グルーミングをしてから、月に何回も吐いてた毛玉をほとんど吐かなくなりました。このため、胃内に毛が固まってでてこなくなる毛球症の対策にもなると思います。ちなみに猫草をねだるときは、猫草があるベランダの扉をガリガリします。ベランダにでたがる仕草が減ったのは、お腹に毛玉が溜まってないからだと思います。
家の猫は襟と脇に毛玉ができやすいですが、掃除機グルーミングをしてから毛玉はできてないです。ただし、スリッカーブラシで1日3回しているときも毛玉はできにくかったので、毛玉ができるということは、グルーミングで使用しているブラシが猫に合っていなかったり、1日にブラッシングを行う回数に問題があると思います。毛玉ができてしまったときは、自分でハサミで切ると、肌も一緒に切る事故も多いようなので、コームを使用した毛玉のカットがおすすめです(犬や猫のフェルト状になった毛玉を簡単かつ安全に切る方法)。
ダイソンのグルーミングツールは、スリッカーブラシと同じクの字に曲がった硬いピンが採用されているので、スリッカーのブラシが苦手な猫はダイソンのグルーミングツールも嫌がると思います。安価な掃除機用のスリッカーは皮膚に当たっても痛くない柔らかいゴムブラシが採用されているので、ダイソンのグルーミングツールほど嫌がらないと思います。ただし、一度に毛を絡みとる集じん率がダイソンのものより低下しました。
わたしが2017年に購入したときは、Amazonで販売されている並行輸入品は半値(約4,000円)で販売されていましたが、現在は公式サイトも並行輸入品も価格(約8,000円)に差がなくなっています。現在は正規品の専用ツールに非常にそっくりな類似品が販売されているで、予算を抑えたい場合はサードパーティ製の専用ツールが経済的です。ただし、自分は使用したことがないので、使い勝手や毛の捕集効率は不明です(レビュー参考)。
猫の種類や個体差にもよると思いますが、家のノルウェージャンフォレストキャットだと、毎日ブラッシングしていると、紙パックがすぐに一杯になってしまいます。この問題は、電動工具メーカーのサイクロンアタッチメントを掃除機本体と延長ホースのあいだに取りつけることで解決します。サイクロンアタッチメントは吸い込んだ空気とゴミを遠心分離して、外付けのダストケースにゴミを回収するツールなので、紙パック側にゴミが侵入しなくなります。他社の製品と互換性はありませんが、接続口にビニールテープを巻くことで、キャニスター掃除機にもしっかり取りつけられました。
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