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ハイコーキの一段式サイクロンユニットを使った感想

18Vシリーズに1段式サイクロン構造のモデルがラインナップ

1段サイクロン式ユニット (14.4V/18V/36Vコードレスクリーナ用)0037-6495

2020年12月17日にハイコーキの18Vシリーズから新しいコードレスクリーナーが3モデル発売された。18Vシリーズに新しくラインナップされたモデル[R18DB][R18DTB][R18DB(S)]の大きな違いは集じん方式とスイッチ方式になっており、[R18DB(S]だけ従来のダストケース集じん方式ではなく、フィルターが目詰まりしにくいサイクロン方式が採用されている。

1段サイクロン式ユニットは他のモデルと互換性がある

1段サイクロン式ユニット (0037-6495)の互換性

気になる[R18DB(S]は1段サイクロン式ユニットを本体に装着することで集じん方式がサイクロン方式となる。そして、この1段サイクロン式ユニットは、同社の7.2V/10.8V/14.4V/18V/36Vシリーズのモデル(R14DSL/R18DS除く)にも装着して使用することが可能であった。ただし、1段サイクロン式ユニットを取り付けると吸引力が低下するため、メーカーが推奨しているシリーズは14.4V/18V/36Vとなっている。

1段サイクロン式ユニット(0037-6495)は単品販売される予定

Image品名+コード№価格
376656フィルタセット
376656
1,150円
376660フィルタ(A)
376660
310円
376661フィルタ(B)
376661
100円
0037-64951段サイクロン式ユニット
0037-6495
3,000円

また、1段サイクロン式ユニット(0037-6495)はカタログには別販売される予定と記載されており、販売が開始されれば単品で購入することができるようだ。このため、同年に発売された36VシリーズのR36DAや、14.4V/18Vシリーズの従来モデルを経済的にサイクロン方式に変更することができる。

1段サイクロン式ユニットの構造を調べてみた

1段サイクロン式ユニット(0037-6495)分解

フィルタセット(376656)フィルター素材

そんなこんなで1段サイクロン式ユニットを入手。1段サイクロン式ユニットは[ダストカップ]と[フィルタセット]の2つのパーツで構成されており、フィルタセットは濾布と不織布のフィルターを被せた2層式となっている。フィルターを含めダストカップとフィルタセットは水洗いすることができメンテナンス性が高い。

1段サイクロン式ユニットのサイクロン構造

1段サイクロン式ユニットは、吸い込んだ空気とゴミをダストカップ内で遠心分離する構造。大きなゴミはダストカップの壁をぐるぐる周りながら底に落ちていき、遠心力によって捕らえられなかった微細なゴミは上部中央に配置された2層のフィルター(濾布+不織布)によって捕集される仕組みとなっている。

2段サイクロン式ユニットのサイクロン構造

ちなみに、同年に発売されたR36DA(SC)に装着されている2段サイクロン式ユニットは、ダストカップ内の遠心力で捕らえられなかった微細なゴミをは、上部に配置されている10個のサイクロンコーンで遠心分離するため、フィルターが1段サイクロン式ユニットより目詰まりしにくく、吸引力の持続性が優れている。また、空気清浄機にも採用されているHEPAフィルタを搭載しているので、1段サイクロン式ユニットより綺麗な空気を排出する。ちなみに、2段サイクロン式ユニットを18Vモデル取り付けると吸引力が虫の息となるので、36Vクラス以外での使用は難しい。

ゴミ捨ては本体に装着したダストカップを取り外し、ゴミが舞い上がらないようにゆっくりとゴミ箱に落とす。ゴミ捨ては簡単だが、マキタやリョービの外付けサイクロンと違い、ダストカップを半回転させる必要があるため、ちょっとした一手間がかかる。また、ダストカップに延長管を装着する設計になっているため、延長管を取り外さないとゴミが捨てにくかった。その他に、ゴミを捨てた際にダストケース上部の溝に塵が溜まるが少し気になった。

1段サイクロン式ユニット(0037-6495)フィルター

基本的に1段サイクロン式の製品はダストカップの上部中央に樹脂製やステンレス製のメッシュフィルターが配置されている。一方のハイコーキの1段サイクロン式ユニットは、メッシュフィルターではなく、濾布製のフィルターの上に不織布をかぶせて、そこで微細なゴミを捕集しているため、一般的なものと比べるとここに長いゴミが絡みつきやすかったり、微細なゴミが付着しやすかった。家の場合、毎回ここに猫の毛が絡みついて除去するのが困難だった。

1段サイクロン式ユニット(0037-6495)お手入れ

また黒い不織布は従来のマキタや日立工機のカプセル式モデルに採用されていたフィルターと同じ素材。いわゆるフェルトや書道用の下敷きのように織り込まずに繊維を絡めて圧縮した生地なので、不織布の深部に入り込んだ微細なゴミはブラシで掃き取ることは難しく、水洗いをしないと目詰まりした微細なゴミを取り除くことは難しかった。ちなみに、このお手入れを怠ると吸引力が低下したり、モーターに負荷がかかるので見過ごすわけにはいかないお手入れとなる。

不織布を外す

家で数日間使用してみたが、毎回不織布にペットの毛や綿埃が絡みつき、ゴミ捨て時のお手入れが大変だったので、不織布を取り外して濾布製のフィルターのみで使用してみることに。濾布のフィルターは、同社の最新モデルに採用されているハイクリーンフィルターと同じ表面がサラサラした素材なので、目詰まりした塵もブラシで除去しやすいはずだ。集じん捕集効率も従来の不織布より向上しているフィルターなので外しても問題はないはず?

フィルターにゴミの絡みつき

濾布製のフィルターのみで使用してみたが、長毛種のペット毛やロングヘアーのような長いゴミは不織布と同様に絡みつきやすいようだ。しかし、フィルターの表面が不織布より濾布のほうがサラサラした感じになっているので、絡みついたゴミや付着した塵をブラシで除去しやすかった。家のように不織布に絡みつきやすいゴミを吸引する場合や、不織布の深部に入り込んだ塵の除去が面倒だと感じた場合は、不織布のフィルターを取り外して使用してみるとよいかもしれない。

1段サイクロン式ユニットのレビューまとめ

  • ダストケース集じん方式より吸引力が持続
  • ダストケース集じん方式よりお手入れが簡単
  • 吸引力が約2割低下する(R36DAの場合 155W→120W)
  • 14.4V/18V/36Vシリーズのカプセル機に使える
  • 不織布に詰まったゴミの除去が困難
  • 不織布を外すとゴミの除去が簡単になる
  • ダストカップもフィルタも水洗い可能
  • 軽さや吸引力を重視したい場合は1段式サイクロンユニット
  • フィルタのお手入れが面倒なら2段式サイクロンユニット(R36DAの場合)
マキタ菌
マキタ菌

従来の14.4V/18Vシリーズのモデルダストケース集じん方式より、フィルターにゴミが付着しにくくなるので、「1段サイクロン式ユニット」の装着はおすすめである。R36DAの場合は軽さにウェイトを置きたい場合は「1段サイクロン式ユニット」。ゴミ捨て時のフィルターお手入れをさぼりたい場合は200g重たくなるデメリットがあるが「2段サイクロン式ユニット」のほうがおすすめである。

個人的には軽くて吸引力が強い「1段サイクロン式ユニット」のほうがおすすめだが、サイクロン掃除機は強い吸引力が持続するだけでなく、面倒なフィルターお手入れが低減されることもメリットの一つなので、1段サイクロン式ユニットは改良してほしいですね。パナが発売したEZ37A5のように、ダストケースの中には樹脂製のメッシュフィルターを採用してほしい。

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