ダイソンV11の魅力は「見える化」!運転状況がリアルタイムで分かる液晶ディスプレイを搭載!
2019年3月にダイソンからコードレススティッククリーナー『Dyson V11』が発売された。ダイソンは2011年に販売したDC35を皮切りに、毎年スティックタイプのコードレ掃除機を発売しており、今回発売されたV11は第9弾目のスティック機となる。V11は3/20~4/3までの期間に「直販限定ストア」で先行販売。その後、家電量販店等でも購入が可能となる。
Dyson V11と従来モデルの大きな違いは、運転状況・メンテナンス通知・掃除機トラブルなどを表示する「液晶ディスプレイ」を搭載したこと。また、毎分最大125,000回転するダイソンデジタルモーターV11を搭載したことにより、前年モデルのV10シリーズと比べて吸引力が25%向上。さらに運転音や気流の乱れが低減し、運転音も11%静かになったという。
その他に「コンビネーションノズル」や「隙間ノズル」をストレートパイプに収納することができる「ツールクリップ」が標準付属品に追加。また、一部のモデルに本体やツールを収納しながら充電できるコードレスクリーナー専用充電ドックが付属されており、壁に穴をあけて収納用ブラケットを固定しなくても、クリーナー本体を立てかけて収納できるようになっている。
V11の種類とそれぞれの違いを教えて?
V11「Fluffy」「Fluffy+」「Absolute」の違いは付属品
●V11シリーズの現行機種は4モデルがラインナップ
●後から新しいモデルが追加されることがある
●本体の仕様(吸引力・運転時間・充電時間・重量)は同じ
●標準装備されている床用ヘッドに違いがある
●付属品の有無に違いがある
●本体やストレートパイプの色に違いがある
●ヘッドによって使用時間や重量が変わる
2019年3月に発売されたV11シリーズには4つのモデルがラインナップされており、それぞれの違いは「本体カラー」と「付属品」の有無となっている。今後もV11シリーズから新しいモデルがラインアップされることがあるかもしれないが、基本的に本体のスペックに違いはなく、「色」「床用ヘッド」「アタッチメント」などの付属品に違いがあると考えてよいだろう。ただし、装着するモーターヘッドの種類によって連続使用時間が変わることがある。
Dyson V11 Fluffyの付属品
Fluffyからはじまるモデルは「ソフトローラークリーナーヘッド」を標準装備しており、フローリングや畳のようなフラットな床面の掃除を得意としている。
ソフトローラークリーナーヘッドは大小のゴミを同時に吸い取ることができ、床をピカピカに磨き上げる特長を持っているが、カーペットの奥深くから微細なゴミを掻き出したり、頑固に絡みついた髪の毛やペットの毛の集じん力が弱い欠点も存在する。
しかし、付属されている「ミニモーターヘッド」を使えば、カーペットから微細なゴミや、頑固に絡みついた髪やペットの抜け毛を集じんできるため、カーペットを敷いている面積が狭く、フローリングや畳の掃除がメインであれば、標準タイプのFluffyを選ぶとよいだろう。
Dyson V11 Fluffy+の付属品
FluffyとFluffy+の違いは「ストレートパイプの色」と「コードレス専用充電ドックの有無」となっており、本体仕様や付属されている専用ツール(アタッチメント)に違いはない。
クリーナー本体を壁に立てかけて収納しながら充電したい場合は、標準付属されている「収納用ブラケット」を壁にネジ止めする必要があるが、壁に傷をつけられない場合は「充電ドック」が同梱されているFluffy+を選ぶとよいだろう。
ダイソンの「コードレス専用充電ドック」が必要であるものの、Fluffy+が割高に感じたり、予算を抑えたい場合は、Fluffyと他社が販売している割安の「ダイソン専用のクリーナースタンド」を購入したほうが経済的なのでおすすめである。
Dyson V11 Animal+の付属品(未発売)
現在、V11 Animalを発売する予定はないものの、従来モデルであるV6/V7/V8/V10シリーズにAnimalからはじまるモデルがラインアップされたことを考えると、後発でV11にもAnimalが発売される可能性は高い。このため、従来シリーズにラインアップされたAnimalの特徴を簡単に説明しておきたい。
FluffyとAnimalの本体仕様は同じとなり、標準装備されている床用ヘッドに大きな違いがある。Fluffyが標準装備している「ソフトローラークリーナーヘッド」のように大きなゴミを集じんすることはできないものの、Animalが標準装備している「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」は硬いナイロンブラシと強力なブラシパワーで、カーペットの奥から微細なゴミを掻き出す集じん力や、絨毯に頑固に絡みついたペットの毛を集じんする能力はズバ抜けている。
このため、犬や猫のような抜け毛の多いペットや、アレルギー持ちの家族がいる家庭で人気が高いモデルとなっている。フローリングに落ちているペットの毛やハウスダストの集じん力はFluffyもAnimalも同等であるが、カーペットから微細なゴミやペットの毛を掻き出す集じん力はAnimalのほうが上のため、カーペットを敷いている面積が広い家庭では効率よくアレルゲンを集じんできるAnimalのほうがおすすめである。
Dyson V11 Absoluteの付属品
Absoluteからはじまるモデルには、前述したFluffyとAnimalに標準装備されている床用ヘッドが付属されたモデルとなる。本体仕様は前述したモデルと変わらないものの、標準でフローリングとカーペットに特化したヘッドが2つ同梱されているため、価格は他のどのモデルよりも割高となる。予算に余裕があり、フローリングは乾拭き効果の高いソフトローラークリーナーヘッド、カーペットでは微細なゴミや絡みついた毛を掻き取る集じん力が高いダイレクトドライブクリーナーヘッドで掃除したい場合はAbsoluteを選ぶとよいだろう。
Dyson V11 Absoluteproの付属品
Absoluteproはダイソンが運営している直販ストア限定で販売されているモデルとなる。現在、ダイソンの直販ストアは旗艦店と公式オンラインストア以外に、ヤフーショッピングや楽天市場でも出店しており、Absoluteproやその他のモデルをネット上でも注文することが可能となっている。
AbsoluteproもAbsoluteと同じ様に「ソフトローラークリーナーヘッド」と「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」2つのモーターヘッドが付属されている最上位クラス。Absoluteとの大きな違いは、ストレートパイプだけでなく、サイクロン部分もゴージャス感のあるゴールドになっており、他のモデルとも差別化を図っている限定モデル。
アタッチメントにはAbsoluteや他モデルと違い、寝具の掃除に便利な「フトンツール」が同梱されている。ただし、V11用のフトンツールは単品で注文することができるうえ、他モデルに標準付属されている「ミニモーターヘッド」でも布団などの寝具を掃除することができるため、Absolutepro以外のモデルでも寝具を掃除することは可能である。
新しく搭載された液晶ディスプレイで何がわかるの?
●使用している運転モードがわかる
●バッテリーの詳細な残り時間がわかる
●フィルターが汚れるとメンテナンス通知
●通気孔の詰まりの警告と詰まり箇所の案内
●フィルターを装着し忘れると警告
新モデルと従来モデルの決定的な違いは“知性”を持っていること。V11は新たに「LCDスクリーン」を搭載しており、本体後部についている液晶のディスプレイで後述する掃除機の運転状態やメンテナンス通知などをアニメーションで案内してくれるのだ。これまで、様々なメーカーの製品を手にしてきたが、ロボット掃除機以外にこんなにインテリジェントな掃除機は見たことがない。
「吸引モード」が視覚的にひとめで確認できる
残りの運転時間が秒単位で把握できる
「フィルター洗浄」が必要なときにお知らせしてくれる
通気孔が詰まると警告+取り除き方を案内してくれる
フィルターを装着し忘れていると警告してくれる
各ヘッドで色々なゴミを吸わせる吸引力テスト
吸込仕事率はどれくらい?吸引力は本当に強いの?
●フローリングでの集じん力をチェック
●畳での集じん力をチェック
●カーペットでの集じん力をチェック
●壁際のゴミ取り性能をチェック
コードレスクリーナーはフィルターが目詰まりしやすい製品が多いうえ、コード式のキャニスター型掃除機と違いバッテリー駆動のため、運転中の電圧が安定せず吸引力の指標となる吸込仕事率を保証することが難しい。このため、コードレスクリーナーを販売している多くのメーカーが吸込仕事率を非公表としているが、唯一、ダイソンは一号機となるスティック機(DC35)からV10まで吸込仕事率を開示していた。しかし、新モデル(V11)では[強モード]の吸引力が25%アップしたとしか記載されておらず、[エコモード]や[中モード]の吸込仕事率は非公表となっている。
そこで当サイトでは、新モデルのゴミの除去率が分かるように、各運転モードで「ソフトローラークリーナーヘッド」と「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」を付け替えながら、小麦粉、おがくず紙くず、髪の毛、米粒、ペット用の砂といった大小の擬似ゴミを床に散布して吸わせる検証を行った。ダイソンのようなモーターヘッドを搭載しているハイエンドタイプのクリーナーは、フローリングやカーペットに落ちているゴミの除去率は吸引力よりヘッドの設計に大きく影響するため、掃除をする家の床や吸い取るゴミの種類にあったモデルを選びの参考になれば幸いである。
小麦粉
フィルターの目詰まりの原因となるような埃や微細な粉じんに見立てた小麦粉を吸引しても、フローリングや畳では溝に入り込んだ塵までも1ストロークで完璧に吸引することができた。広い本体幅の分だけきっちりゴミを吸い取れるうえ、ゴミの量が少ない場合はヘッドを往復させる必要もないため効率よく掃除ができる。また、小麦粉のような超微細なゴミを吸引した場合、床がピカピカになり、汚れを拭き取る乾拭き効果が高く感じた。
ただし、カーペットの掃除では、硬いナイロンブラシが搭載されていないため、カーペットの奥に入り込んだ小麦粉を効率よく掻き出すことができず、ヘッドを何度も前後に往復させる必要があった。動画では分かりにくいが絨毯は薄く汚れており完全に綺麗になったとは言えない状態であった。少しでもカーペットを綺麗にしたい場合はヘッドを十字方向にかけるか、硬いナイロンブラシが搭載されたミニモーターヘッドを使うとよいだろう。
壁際では吸引モードが弱くなるほど多くの取り残しが目立った。ヘッドの前側には大きなソフトローラーがあるため、後側にある吸込口にゴミを吸い寄せることが難しいのかもしれない。ヘッドのサイドではきっちり取りこぼしなく吸引できたため、壁際にある埃や塵をしっかり掃除したい場合は、ヘッドの前面を壁に追い込む吸い方ではなく、ヘッドのサイドを壁に添わせながら吸引したほうがよいだろう。ゴミを吸引しているというより、裏面の端に貼りつけられたフェルトで拭き取ってるだけかもしれない。
フローリングや畳のようなフラットな床面に散布した小麦粉は1ストロークでほぼ綺麗にすることができた。毎日の床に発生する埃・塵・髪の毛の掃除はエコモードでも十分だと感じた。カーペットからゴミを掻きだすナイロンブラシと静電気の発生を抑えるカーボンファイバーブラシが搭載されているため、フローリングや畳の溝に入り込んだゴミの集じんも安心。ただし、ヘッドを前方向に滑らせる動作ではブラシが回転する跡がついたため、ヘッドを前後に往復させずに掃除をした場合、ソフトローラークリーナーヘッドのほうが効率よく掃除をすることができる。このブラシ跡はヘッドを往復させると完全に消えたため、このヘッドは後ろに引いたときに強い集じん力を発揮しているのかもしれない。
カーペットでは小麦粉が奥深くに入り込むように刷り込みながら散布したにもかかわらず、文句のつけようがないほど綺麗に集じんすることができた。ただし、奥に入り込んだ塵や粉じんによる汚れを綺麗にする場合、何度かヘッドを往復させる必要があった。動画では少しわかりにくいが、頑固な白い汚れをここまで綺麗にできるヘッドは他社と比較しても珍しい。床に絨毯を引いている面積が広かったり、アレルギーなどに悩んでいてカーペットやラグからより多くの微細なゴミを掻き出したい場合は迷わずダイレクトドライブクリーナーヘッドを選ぶとよいだろう。当サイトでは他社の製品で絨毯で吸引力テストを行った場合、必ず最後にダイレクトドライブクリーナーヘッドで掃除をしているほど秀逸。
フローリングの壁際の掃除力はヘッドのサイド側は1ストロークで綺麗にすることができたが、正面側ではヘッドを往復させても取り切れないゴミが発生した。畳の壁際の縁では盛大に取りこぼした。ヘッドサイドの集じん力が高いのは吸込口と壁との距離が近づく設計だからかもしれない。壁際で頑固にこびり着いた埃や塵をしっかり掃除をしたい場合はゴミの除去率が高いヘッドのサイドを壁に沿わせながら掃除をしたい。吸引力テストを行ったすべてのゴミをヘッド正面側で吸引できないわけではないが、基本的にゴミの表面積が小さくなるほど壁際の掃除力が落ちていくようである。
おがくず
オガクズのような目に見える小さなゴミは、フローリングや畳の場合はどの運転モードでもヘッドを往復すれば完璧に吸引することができた。この程度の大きさのゴミであれば大量に落ちていなければヘッドを往復させなくても取りきることができる。
ただし、絨毯の奥に入り込んだおがくずは、ヘッドを何度も往復させないと効率よく掃除をすることができなかった。どのモードでも何度往復させても取りこぼしが見られることから、ソフトローラークリーナーヘッドの集じん力が弱いことを再認識。
また、動画では壁際も綺麗にオガクズが吸えたように見えるが、ヘッドの正面・サイドともに取りこぼしが見られた。壁際のゴミもしっかり掃除したい場合は、運転モードを強モードにして掃除をしたいところ。壁際に落ちている小さなゴミの掃除力はダイレクトドライブクリーナーヘッドに比べると苦手に感じた。
ソフトローラークリーナーヘッドとは違い、フローリングや畳だけでなく、絨毯の奥に入り込んだ微細なゴミを効率的に吸引することができた。若干、奥に入り込んだゴミの取りこぼしが見られるものの、絨毯からここまで効率よくゴミを綺麗に集じんできるヘッドは国内メーカーの製品ではなかなか見られない。なぜなら、ブラシバーが回転するブラシパワーが弱いうえ、柔らかいナイロンブラシを搭載している製品が多いからである。
フローリングの壁際では、ヘッドのサイドを壁に沿わせて掃除をする場合は取りこぼしに注意。壁際に溜まっている埃や塵のような超微細なゴミと違って、目にみえるようなゴミを掃除する場合は、掃除力の高いヘッドの正面を壁に追いやる方法で掃除をしたほうがよいだろう。
木材の切り屑
フローリングや畳であればどのモードでもほぼ1ストロークで吸引することが可能。ゴミの量が多いとゴミがローラー部で勢いよく空回りし、ヘッドから飛び出してくこともあったが、2~3回ヘッドを往復させれば綺麗にすることができるため、目に見えるゴミが大量に落ちていない家庭では得に問題と感じなかった。
ただし、動画以上に大量のゴミが床一面に落ちている場合は、さらに取りこぼしが発生するため、強い吸引モードにしないと効率よく吸引することは難しいだろう。エコモードだとゴミを吸い上げる力に余裕はあるものの、ゴミの量が多いと取りこぼしが発生、その取りこぼしたゴミが後ろのローラーに付着してしまい苛ついた。
カーペットの場合はヘッドに硬いナイロンブラシが搭載されていないため、繊維に絡みついたゴミを掻き出せず取りこぼしが発生。カーペットを敷いている面積が狭い場合は標準付属品の「ミニモーターヘッド」でも対応できるが、カーペットを敷いている面積が広い場合は「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が付属されたモデルのほうが最適。
壁際の掃除力はヘッドのサイドに隙間がほとんどないため、ヘッドのサイド側でゴミを吸引することはできなかった。しかしながら、きちんとヘッドを壁際に沿わせて掃除をした場合、ヘッドの前側でゴミを吸い寄せてしまうため、壁に沿わせる動作でも問題となる取りこぼしはみられなかった。ゴミが量が多いとゴミが空回りし、ヘッドの全面から飛び出してくることがあった。
ヘッド正面の壁際に落ちているゴミは取りこぼしがみられることもあったが、2~3回ストロークさせれば綺麗にすることができたため、家庭の使用では問題とは感じなかった。ソフトローラークリーナーヘッドは吸込口の前に大きなローラーがあるため、ヘッドの前側でゴミを吸い寄せる力が弱いが、おがくずのように軽くて表面積のあるゴミなら吸い寄せて吸引することができる。
フローリングでは掃除をかけている本人はどのモードでも1~2スロークで吸引できたように見えたものの、動画で確認するとゴミはヘッドの前側で引きずられた状態になっており、しっかりと吸引することができていなかった。ダイレクトドライブクリーナーヘッドはソフトローラークリーナーヘッドの広い開口部と違ってヘッドと床との隙間が狭いため、硬くて平坦な床でゴミが少しでもかさばったりしているとヘッドの前面で押し出してしまうようだ。マキタの家庭用モデルのほうが効率よく吸引できるレベル。
カーペットを掃除した場合はフローリングの時とは一変して、どの吸引モードでもゴミがごっそりヘッドの吸込口に残ることはなかった。同じゴミでも集じん力に違いがあるのは、ゴミがカーペットの繊維に引っかかり滑らないため、ヘッドの前面で押し出されることなくブラシに掻き出されて吸引されるからだろう。若干、取りこぼしは見られたもののヘッドを2~3回往復させれば、表面に落ちているゴミだけでなく、絡みついたゴミ、深部に入り込んだゴミもエコモードで効率よく吸引することができた。
畳も表面はカーペットより固く平坦になっているため、フローリングと同じ結果になると予想していたが、予想とは裏腹にどの吸引モードでも効率よく吸引することができた。ただし、畳の縁・継ぎ目・壁際の狭い隙間にゴミが入り込んでしまうと、MAXモードを使用してもクリーナーヘッドでは吸い上げるも掻き出すこともできないゴミも存在した。畳の隙間に挟まったゴミの除去は、どんな狭い隙間にも入り込んでいくブラシが吸込口に搭載されている「コンビネーションノズル」が最適だった。
壁際の掃除力は木くずのように軽いゴミであれば、ヘッドの正面・サイド共にワンストロークでゴミを吸引することができた。しかしながら、軽いゴミだとしても動画のよう落ちている量が多いと、フローリングの掃除のときと同様にヘッドの前側に重なったゴミが溜まることがあった。ゴミがヘッド前面に溜まる量は吸引力が弱いモードになるほど多く、何度かヘッドを浮かせてゴミをヘッドから引き離し、再度ヘッドの前側で吸引する必要があった。
シュレッダーにかけた紙
各運転モードの吸引動画(ダイレクトドライブクリーナーヘッド)
●
●
米粒
各運転モードの吸引動画(ダイレクトドライブクリーナーヘッド)
●
●
ペット用の餌・砂
各運転モードの吸引動画(ダイレクトドライブクリーナーヘッド)
●
●
髪の毛・糸くず
ソフトローラークリーナーヘッドはローラーにゴミが絡みつく原因となる硬いナイロンブラシが採用されていないため、髪の毛のような長いゴミは絡みつきにい結果となった。実際に家中を掃除していてもローラーにゴミが絡みつくことはほとんどなく、掃除が終わったあとにうんざりするヘッドのお手入れから開放された。
ただし、今回の検証で一度に吸引するゴミの量が多いとローラーに髪の毛や糸くずが盛大に絡みつくことが分かった。また、カーペットの上に落ちている髪の毛の集じん力はダイレクトドライブクリーナーヘッドのほうが高いことも分かった。髪の毛や糸くずがローラーに絡みつかないヘッドと言われているが、一度に吸い込む量が多い場合は絡みつくと考えたほうがよいだろう。
ダイレクトドライブクリーナーヘッドはローラーにゴミが絡みつきやすい硬いナイロンブラシが採用されているため、カーペットに絡みついた髪の毛やペットの毛を掻きだす集じん力はソフトローラークリーナーヘッドより高いものの、ブラシにゴミが絡みつきやすい結果となった。検証では10cm前後のショートヘアーは絡みつくことはなかったが、50cm前後のロングヘーアは絡みつきやすかった。このため、ヘッドのお手入れの頻度はソフトローラークリーナーヘッドより高くなる。
ちなみにダイレクトドライブクリーナーヘッドを装着して家中まるごと掃除をした場合、ローラーには長い髪の毛だけでなく、カーペットの繊維やペットの抜け毛も絡みついた。ペットの毛のような綿埃のように柔らかい糸状のゴミは短くても絡みつくようである。ローラーの円周が一般の掃除機のブラシバーより長いため、絡みついた毛は除去しやすいものの、長く使っているとロングヘアーが内蔵モーターに絡みつくこともあり、ローラーを取り外して除去する必要がある。
カーペットに絡みついたペットの抜け毛(猫・犬)
従来モデルと同じ様にフローリングのような平坦な床面に落ちているペットの毛は問題なく吸い取れたが、カーペットに絡みついたペットの抜け毛はヘッドを何度も往復させても綺麗にすることができない結果となった。ソフトローラークリーナーヘッドは広い開口部と柔らかなナイロンフェルトによって、大小のゴミをヘッドを滑らせる動作で吸引できる特長があるものの、硬いナイロンブラシが搭載されていないため、カーペットに頑固に絡みついた毛を掻きだす集じん力が低くなっている。ソフトローラーで絨毯の上を撫でるような形となるため、毛が多いとダマになることもあった。
静電気の発生を抑える柔らかなカーボンファイバーブラシと硬いナイロンブラシが搭載されているダイレクトドライブクリーナーヘッドはフローリングだけでなくカーペットに絡みついたペットの毛も効率よく掻きだしながら吸引することができた。特にヘッドを後方に引いたときに毛がよく集じんできた。しかし、絨毯に突き刺さった硬くて太いオーバーコートを完璧に集じんすることはできなかった。ただし、ここまで綺麗にペットの毛を集じんできるモーターヘッドは珍しい。フローリングや畳の掃除がメインであれば乾拭き効果の高いソフトローラークリーナーヘッドが最適だが、フローリングだけでなくカーペットを敷いている面積が広い場合は、絡みついたペットの毛や奥深くに入り込んだハウスダストに特化したダイレクトドライブクリーナーヘッドのほうが最適である。
ゴミの捨て方は簡単なの?
レバーを押すだけでゴミ捨てとお手入れを同時に実行
一般的なスティックタイプのコードレスクリーナーは、ゴミを捨てる際に本体からダストカップを取り外す必要があるため、ダストカップの着脱にちょっとした一手間がかかるデメリットが存在する。なかにはダストカップに組み付けられたフィルターを取り外してからゴミ捨てを行う製品も存在し、構成されているパーツの着脱だけでなく、ダストカップ内やフィルターのお手入れのことを考えるとゴミ捨てが億劫と感じる人も多いことだろう。
ダイソンV11はクリアビン(ダストカップ)の横にある赤いレバーを下方向に押すだけで、簡単にゴミを捨てることができる。レバーを押すと同時にフタが開いてゴミが落ちていくため、クリアビンやフィルターを取り外すことなく簡単かつ手軽にゴミ捨てが行えるのだ。さらに、クリアビンの内側にはスクレイパーがついているため、クリアビン内で詰まったゴミや絡みついたゴミもレバーを押す半手動の操作で除去しながらゴミ捨てが行える。
どうやって中のゴミを押し出しているの?
基本的にダイソンの掃除機は、「シュラウド」と「クリアビン」の間にゴミが詰まったり、シュラウドに髪の毛や綿埃の絡みつきが発生する(画像参照)。このため、同社のV6以前のモデルは棒状のようなものでゴミを掻き出したり、クリアビンを外して絡みついたゴミを除去していた。V7以降のモデルにはこの不満を解消する進化があり、クリアビン内で詰まったゴミをゴム製のスクレイパーで押し出しす機能が増えたのだ。完全にクリアビン内のお手入れがなくなるというわけではないが、面倒なお手入れは劇的に減ったメリットは大きい。
ゴミはいつ捨てるの?
ゴミが溜まるクリアビンにはMAXラインが引かれているが、基本的に一番下のラインに到達する前にゴミ捨てを行わなければいけない。なぜなら、ゴミが底に溜まるほどクリアビン内で微細なゴミが飛散しやすくなり、シュラウドのメッシュ部分を粉じんすり抜けてフィルター部に到達する可能性が高まるからである。そうなると、より頻繁に面倒なフィルターのお手入れをしなければいけなくなるため、こまめにゴミ捨てを行うようにしよう。
本当にレバーを押しただけでゴミ捨てできるの?
本当に赤いゴミ捨てレバーを下に強く押すだけでクリアビン内のゴミを捨てることは可能である。ゴミが詰まって出てこなくなる可能性が皆無になるとは言いきらないが、ゴミをこそぎ落とすスクレイパーによって、V6以前のモデルのようにゴミ捨て時にゴミが詰まったり、絡みついたままになることはほとんどなくなった。従ってゴミ捨てはダイソンが謳ってる通り本当に簡単に行うことができる。
しかし、クリアビンのゴミがゴミ箱に落ちていく際に、クリアビンの底の中央にある吸込口にゴミが付着することがあるため、ゴミを捨てるたびに吸込口に付着した粉じんをダスター刷毛などのブラシで除去する必要があった。このごみ捨て時のお手入れは前モデル(V10)も必要だったため、V11で改善されると思っていなかったが、なんの対策もなされていなかった。
塵や埃が舞い上がりにくいゴミの捨て方
V11はマニュアル通りごみ捨てを行うと、ゴミ捨てレバーを押したときに勢いよくゴミが落下し、埃や塵のような微細なゴミが周辺に舞い上がるデメリットが存在する。この問題は新モデルだけでなく従来モデルにも発生していた。
ゴミの舞い上がりが気になる屋内でごみ捨てを行う場合は、クリアビンのフタが勢いよく開かないように、フタを押さえながらごみ捨てレバーを押す。そして、クリアビンを一番下までスライドさせたら、押さえてたフタをゆっくり開けばゴミの舞い上がりを抑えることができた。
さらにゴミが周辺に舞い散るのを抑えたい場合は、クリアビンがすっぽり入るような大きなの蓋付きのゴミ箱の使用をすすめたい。なぜなら、本体をゴミ箱の中に突っ込んだ状態でごみ捨てができるため、ゴミが周辺に舞い散りにくいうえ、すぐにゴミ箱のフタを閉めれば舞い上がってきた埃や塵をシャットアウトできるからである。
また、ごみ捨て時に静電気によって微細なゴミ(埃や粉じん)が本体や吸込口に付着することがあるが、ここでダスター刷毛のようなブラシで掃き落とすと、除去したゴミが周辺に舞い上がるため、アレルギーなどでゴミの舞い上がりが気になる場合は、水でしぼった布やウェットティッシュなどで拭き取ることをおすすめしたい。
ビニール袋に入れながらゴミを捨てられる?
ダイソンやマキタのカプセルタイプを使用するユーザーの中には、ごみ捨てをレジ袋の中で行うユーザーも散見される。なぜ、ゴミ箱ではなくナイロン袋の中で行うのかというと周辺に埃が舞い散るのを抑えるためのようだ。
V10とV11はクリアビンが直線的に配置されたことにより、従来モデルよりポリ袋のような小さい袋の中でもゴミ捨てが行いやすいフォルムになっている。さらに、袋の中でごみ捨てレバーを押してフタを開けば、ゴミの舞い上がりを抑えることもできる。
ゴミ捨てレバーが固くて下に押せない対処法
V11とゴミの捨て方が同じV10はクリアビンをスライドさせる赤いレバーを軽い力で下方向に押すことができた。しかし、V11のゴミ捨てレバーは異常に固くなっており、かなり強い力を入れないとクリアビンをスライドさせることができなくなっているのだ。サポートは使い続けることにより改善されると言っていたが、おそらく力の弱い女性や年配の方だと力を入れてもレバーを押せないほど固い。つまり、使い続けることができないほど固いのだ。
個体差があるかもしれないが、私が購入したものは本体のパッキンとクリアビンの縁で強い摩擦力が発生してしていた。そこで、潤滑剤(シリコンスプレー)を含ませたティッシュで問題の箇所を拭き取ると、強い摩擦力を軽減させることができ、軽い力でクリアビンをスライドさせることに成功。クリアビンが上ではなく途中で引っかかる場合は赤いスクレイパーを拭き取るとよいだろう。ただし、この解決策はメーカーが推奨していないため、万が一故障した場合は自己責任となる。
追記:メーカーの言う通り使い続けていると、潤滑剤を塗布しなくても軽い力でレバーを下方向に押すことができるようになった。
クリアビンの取り外し方は簡単なの?
V6以前のクリアビンの取り外しは慣れるまでスムーズに着脱することができなかったが、V7以降のモデルはボタンを押しながらクリアビンをスライドさせれば簡単に取り外すことができるようになった。特にV10やV11のモデルはクリアビンの着脱が容易になっており、一度クリアビンの着脱を行えば、説明書を見ずに取りはずしや取り付けができるほど簡単となっている。
V8以前のモデルと違いクリアビンには通電箇所がないものの、水洗いをすることはおすすめされていない。水洗いが禁止されている理由はクリアビンに使用されているネジやバネなどの金属部品に錆びやすい素材が使用されているのかと考えていたが、完全に乾燥していない状態で誤って取り付けてしまうと、故障や異臭の原因となってしまうためおすすめしていないようだ。
クリアビン内のゴミの捨て方で説明したように、クリアビンのフタが開くと同時に、スクレイパーがゴミをこそぎ落としてくれるため、お手入れの頻度はV6以前のモデルに比べると劇的に減る。しかし、長く使っているとシュラウドの下やパッキン部分に粉じんがこびりつくため、完全にお手入れが不要となるわけではない。私はダスター刷毛で粉じんを除去しているが、臭いや汚れが気になる場合は、固く絞った布やウェットティッシュなどで拭くとよいだろう。
どのように充電するの?
「充電アダプター」で充電する方法
●充電アダプターを本体に差し込んで充電
●延長管をつけた状態で充電すると場所をとる
●充電プラグの抜き差しに手間がかかる
「収納用ブラケット」で充電する方法
●収納用ブラケットはどのモデルにも付属されている
●本体を自立させながら収納することができる
●本体を収納しながら充電することができる
●収納用ブラケットは壁にネジ止めして固定する必要がある
●壁に傷をつけられない賃貸では「スタンド」を使用がおすすめ
収納用ブラケットの取り付け方
「充電ドック」で充電する方法
●V11には収納しながら充電できる充電ドック付きのモデルがある
●充電ドックは自立するため壁に傷をつけて固定する必要がない
●充電ドックはFluffy+、Absolute、AbsoluteProに付属されている
●充電ドックの安定性は社外品のクリーナースタンドより高い
充電ドックの組み立て方
どのように収納するの?
●[本体][延長管][ヘッド]を分割して好きな場所に収納する
●「収納用ブラケット」を使用して壁に立てかけて収納する
●「クリーナースタンド」を購入して好きな場所に立てかけて収納する
●「充電ドック」付きモデルを購入して好きな場所に立てかけて収納する
本体と延長管を分割して好きな場所に収納
収納用ブラケットを壁に固定して立てかけて収納
クリーナー専用スタンドを購入して立てかけて収納
充電ドック付きモデルを購入して立てかけて収納
アタッチメントを一箇所に収納できる収納ホルダー(別販売品)
V11シリーズに付属されている「収納用ブラケット」や「V11コードレスクリーナー専用充電ドック」は、掃除機本体を立てかけて収納+充電することができるため、本体を使いたいときにサッと取り出すことができ便利だが、付属されているアタッチメント(専用ツール)を全て収納することができないのがネックとなる。実際に使ってみてもアタッチメントを2~3個しか収納することができないため、他のアタッチメントを収納する入れ物が必要であったり、一箇所にまとめられないことから、使いたいときにすぐに取り出せず手間がかかった。
最近、日本のAmazonでもダイソンのアタッチメントを収納部を拡張できる「収納ホルダー」を販売している業者がチラホラ散見されるため利用してみた。この収納ホルダーを収納用ブラケットのアタッチメント収納部に差し込むことで、収納部を6つに拡張することができるため、AbsoluteProに付属されているアタッチメント5つを全て収納することが可能。別の場所に保管していたアタッチメントを一箇所にまとめるられるようになったため、掃除機本体と使いたいアタッチメントをすぐに組み合わせて使用することができるようになった。