6月になりもう半年が過ぎました。続々と日本の総合家電メーカーが新しいコードレス掃除機を発売していますが、新しく発売された製品は、発普及段階によってその商品を購入するユーザーのタイプが異なります。
大きくその製品やサービスを購入するタイプは「リスク歓迎型(16%)」と「リスク重視型(84%)」に分かれると言われています。
リスク歓迎型 | |
イノベーター 2.5% | 新製品にいち早く飛びつく層(写真のような人) |
アーリーアダプター 13.5% | 先行ユーザーの評価を気にせず価値があると感じたら購入する層 |
今、新製品を購入している「リスク歓迎型」のタイプは、革新性を優先する「イノベーター」や、先行ユーザーの評価を気にせずに自分が良いと思ったら購入する「アーリーアダプター」の方です。
リスク重視型 | |
アーリーマジョリティ 34% | 先行ユーザーの評価を見て良いと証明されたら購入する層 |
レイトマジョリティ 34% | 懐疑的な心で見続けて困ったら購入する層 |
ラガード 16% | 懐疑的な姿勢を示し、みんなが使い始めてようやく購入する層 否定的な姿勢を示し、旧来のものを使い続ける層もいる |
一方、「リスク重視型」のタイプは、「アーリーマジョリティ」や「レイトマジョリティ」と呼ばれ、先行ユーザーが製品を使ってその評価が良いと証明されたことを確認してから購入する慎重派の方です。
先行者の評価を確認し価格が下がってきてから購入したほうが賢い
今、大手国内メーカーの新製品は、オープン価格が7~8万円とかなり高額になってきています。新製品のコードレス掃除機を購入して後悔したくないのであれば、「リスク歓迎型」のタイプの評価を見てから購入したほうがよいでしょう。また、実勢価格は7~8万円だとしても、時が経てば市場の価格は必ず下がってくるので経済的に購入できお買い得です。
価格が下がってきた従来モデル(2世代目)もおすすめ
今、国内メーカーのコードレス掃除機は3世代目の製品も多いので、2世代目の従来モデルは在庫僅少になり価格が底値まで下がってきています。一番最初に発売した1世代目のモデルは完成品からかけ離れているの個人的におすすめしません。経済的に大手メーカーのコードレス掃除機を購入するのであれば改良された2世代目のモデルのほうがおすすめです。
東芝
VC-CL1200
左は2014年に東芝から発売された1世代目のモデル(VC-CL100)です。中二病をこじらせたようなデザインをしており初めてみたときは笑ってしまった。(中毒性があるのか紹介動画を定期的に見てしまうほど)子供の頃に見たゴーストバスターズでこんな幽霊捕獲装置を装備してた記憶があります。
一方、2015年に発売した2代目の(VC-CL1200)は質量も体感重量も軽くなっており、自由な位置を握れるハンドルが採用されています。さらにゴミの有無にあわせてパワーを調整する自動モードやゴミセンサーも搭載されています。
集じん方式はダイソンと同じ2段式サイクロンが採用されていますが、わたしの検証ではダイソンより微細なゴミの分離能力が劣ります。しかし、サイクロン部分やダストカップがダイソンと違い水洗いすることができるので、排気が不快な臭いになっても安心です。
さらに東芝の製品のバッテリーの充電回数は2,000回とどこのメーカーよりも耐久性が高くなっています。2,000回だと2日1回充電しても10年以上持つことになります。本当にこんなに長持ちするのかと怪しんでしまうほど耐久性が高くなっています。
※東芝は2016年モデルがまだ発売されていません。新モデルが発売されて価格が下がった時が買いでしょう。
シャープ
FREED2の下位モデル
左は2014年にシャープから発売された(EC-SX200)です。フレキシブルハンドルが採用されており、持つ位置を自由に変えられるので、どんな身長の人でも持ちやすい形状になっています。ただし、このモデルを購入するのであれば2015年に発売されたFREED2の下位モデル(EC-SX210)のほうが実勢価格が安くなっているのでお買い得です。
FREED2はマジックバランスが新たに採用されているので、前モデルと質量が同等なのに体感重量はFREED2のほうが軽くなっている上に自立します。さらにFREEDのダストカップセットはゴミを捨てる際に埃を舞い上がらせずに捨てられるうえ、面倒で不衛生なフィルターのお手洗いがダストカップに組み付けた状態で行えるので、面倒なメンテナンスから解放されます。
日立アプライアンス
PV-BC500
左は2014年に日立アプライアンスから発売された(PV-BA100)です。この最初に市場に投入したスティック型コードレス掃除機はメモリー効果の影響をうけるニッケル水素電池が採用されているので個人的に論外です。
一方、2015年に発売された上位モデルの「PV-BC500」はメモリー効果の影響をうけないリチウムイオンバッテリーが採用され、吸引力はわたしが使用したコードレス掃除機の中で一番強いものとなっています。ただし、わたしの言っている吸引力とはヘッドを付けていない状態のことなので、ヘッドを装着して使用すると吸引力は分かります。また、集じん方式が1段式サイクロンなので、回収したゴミの量が多いとダストピックアップ率(ゴミ除去率)は変わってきます。
コードレス掃除機には珍しく自走式となっているので、手に力を入れなくてもヘッドを前に動かすことができます。同年に発売されたシャープのFREED2も自走式ですが、自走力はPV-BC500のほうが圧倒的に上です。また、FREED2の自走力はカーペットのみでしか感じられず、フローリングでは自走力が感じられません。
発売当初7~8万円で販売されていたが、新機種が発売されて3万円台まで下がってきているので今が買いだと思います。
パナソニック
2015年にNEWモデルを発売しなかった
左は2014年にパナソニックから発売された(MC-BU100J)です。このモデルもメモリー効果の影響をうけるニッケル水素電池が採用されているので個人的に論外です。これまで紹介したメーカーは毎年NEWモデルを発売していますが、パナソニックは2015年には新しいモデルを投入してきませんでした。
なので、今年発売された(MC-BU110J)や(MC-BU500J)が2世代目のモデルとなりますが、MC-BU110Jは従来モデルと同じニッケル水素電池が採用されているので個人的におすすめできません。一方、MC-BU500Jは21.6Vのリチウムイオンバッテリーが採用されいますが、やはり今年発売されたばかりのモデルなので価格が8万前後とかなり高額です。
プラスマイナス(±0)
XJC-Y010
これまで紹介したメーカーの製品は、18V~21.6Vのバッテリーとモーターヘッドを搭載したハイエンドタイプのコードレス掃除機ですが、±0の製品は10.8Vのバッテリーとノーマルヘッドを搭載したローエンドタイプのコードレス掃除機なので、上記で紹介した大手メーカーに比べると吸引力やダストピックアップ率が低くなります。しかし、同クラス(10.8V)の製品を比べると吸込仕事率が一番高いこともあり人気があります。
±0が2016年に発売した(XJC-A020)は2台目となるスティック型コードレス掃除機となりますが、このモデル(XJC-A020)と最初に販売された(XJC-Y010)は吸込仕事率が同等になっています。それぞれの性能の違いは連続運転時間が延長されただけなので、25分以内に掃除が終わるような範囲や、ちょいがけ用として使うのであれば1世代目のXJC-Y010を購入したほうが経済的です。