V8 Slimにダイレクトドライブクリーナーヘッドを取り付けたい!
Dyson V8 Slim Fluffyには、従来のソフトローラークリーナーヘッドが軽量化されたスリムソフトローラークリーナーヘッドが標準装備されている。短縮化されたストーレートパイプとコンパクト+小型化されたクリーナーヘッドにより、軽い力で掃除ができるようになったものの、硬いナイロンブラシが搭載されていないために、カーペットから微細なゴミやペットの毛を掻き出す集じん力が低い欠点も存在する。
そこで、V8 AnimalやV8 Absoluteに付属されているカーペットに特化した「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」をV8 Slim Fluffyに装着して掃除をしようと考えているダイソンユーザーも多いのではないだろうか。実はアマゾンなどの通販サイトでは正規ルートとは関係ない業者が海外で売られているダイレクトドライブクリーナーヘッドを仕入れて販売しているため、容易に単品購入することができるのだ。
装着できたけどカーペットの上で回転ブラシは回転するのか?
V8 Slimの差込口は従来のV8と同じ「スムーズフィット機構」が採用されているため、試してみなくても「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」を取り付けられることは分かっていた。しかしながら、本体からクリーナーヘッドに供給される電力が異なるため、肝心のカーペットの上でブラシが減速したり停止しないか検証する必要があった。
検証した結果は上の動画を視聴していただければ分かるが、フローリングや畳のようなフラットな床面だと、「通常モード」や「MAXモード」どちらも勢いよくブラシが回転し問題なかった。しかし、カーペットやラグの上では毛足の長さや運転モードに関わらず、回転ブラシが停止してしまった。
フローリングや畳のようなフラットな床面を掃除した場合、ゴミの除去率は「ソフトローラークリーナーヘッド」も「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」も大差がないため、V8 Slimにダイレクトドライブクリーナーヘッドを取り付けても意味がない。このため、単品販売されているダイレクトドライブクリーナーヘッドを注文するとお金をドブに捨てることになるので注意されたし。
床(素材) | 通常モード | MAXモード |
フローリング | ○ | ○ |
たたみ | ○ | ○ |
ループタイプ | ✕ | ✕ |
カットタイプ | ✕ | ✕ |
毛足長いタイプ | ✕ | ✕ |
毛足太いタイプ | ✕ | ✕ |
どうして同じ本体なのに回転ブラシが止まってしまうの?
V8の「スリムソフトローラークリーナーヘッド」と「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が必要としている電流は、「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」のほうが大きくなっているため、ダイレクトドライブクリーナーヘッドのブラシパワーは他のどのクリーナーヘッドよりも高くなっている。
このため、V8 Slimがクリーナーヘッドに供給している電力で「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」のブラシバーを回転させることができても、ヘッドに内蔵されているモーターに負荷のかかる「カーペット」や「ラグ」の上では、大きく減速&ブラシが停止してしまう結果になってしまったのだ。
改良されたV7/V10/V11のダイレクトドライブクリーナーヘッドでも駄目なの?
V8のダイレクトドライブクリーナーヘッドは、毛足の短いカーペットでは問題なく使用できるが、毛足が長いラグなどを掃除すると回転ブラシが停止する問題があった。このため、翌年に発売されたV7以降(V10/V11)のダイレクトドライブクリーナーヘッドは、回転ブラシを止める大きな要因となっていた硬いナイロンブラシの密度が低くなっている。このブラシの改良により、毛足が長いラグでも回転ブラシは勢いよく回転するようになったのだ。(動画参照)
このカーペットを掃除したときに負荷がかからないように改良された、V7のダイレクトドライブクリーナーヘッドをV8 Slim Fluffyに装着して検証を行ってみたが、やはり、フローリングや畳のようなら平坦な床面ではローラーは回転するものの、ヘッドのモーターに負荷のかかるカーペットやラグでは回転ブラシは停止してしまった。動画ではV7のクリーナーヘッドを使用しているが、V10やV11のクリーナーヘッドを使用しても同じ結果に。
ナイロンブラシの仕様以前に、スリムソフトローラークリーナーヘッドとダイレクトドライブクリーナーヘッドが必要としている電流には倍近い差があるため、改良されたV7/V10/V11のダイレクトだとしても負荷のかかるカーペットで使用すると回転ブラシは停止する結果に。
・V7/V10/V11のクリーナーヘッド(Animal)仕様(16.2V/35W)