ダイレクトドライブクリーナーヘッド

ダイレクトドライブクリーナーヘッド

標準装備されているモデル■V6シリーズ(Animal)
■V7シリーズ(Animal)
■V8シリーズ(Animal)
■V10シリーズ(Animal)

カーペットのゴミ除去率が大幅アップ

2015年9月、V6シリーズに新たなモデル「 Animalpro(アニマルプロ)」が加わった。このモデルには従来モデルに採用されていなかった「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」というペットオーナー向けのモーターヘッドが搭載されている。

新しい「ソフトローラークリーナーヘッド」は従来のヘッドと違い、小さなゴミだけでなく、大きなゴミもヘッドを前に動かす動作で吸引できることと、髪の毛やペットの抜け毛など長いゴミが絡みにくいメリットがあった。

しかし、ローラーには硬いナイロンブラシが搭載されていないため、カーペットやラグの奥深くに入り込んだ微細なゴミの集じん力は、スタンダードな「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」より劣るデメリットも存在する。

そんな「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」より、カーペットからより多くのハウスダストを取り除くことが出来るのが、「Animalpro」に標準装備されている「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」だ。「アニマルプロ」とモデル名だけあり、室内でペットとお住まいの家庭をターゲットにしており、カーペットの奥深くに入り込んだペットから発生したハウスダストや、カーペット繊維に頑固に絡みついたペットの抜け毛の集じん性能が大幅に向上している。

.

ダイレクトドライブクリーナーヘッド

カーペットからより多くの微細なゴミを取り除く硬いナイロンブラシ

「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」には、静電気の発生を抑える「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」と、カーペットから微細なゴミやペットの毛を掻き出せる「ナイロンブラシ」が搭載されている。

従来の「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」に搭載されていたブラシとの違いは、カーペットからより多くの微細なゴミを集じんするため、「ナイロンブラシ」は歯ブラシのように硬くなり、短いブラシが隙間なくびっしりと植えられている。ブラシの配列は4列から2列と少なくなりブラシはきつい螺旋を描いている。

 

ダイレクトドライブクリーナーヘッド検証画像
上の写真は、繊維の奥に入り込んだ微細なゴミが除去しにくいラグマットに「ベビーパウダー」「木粉」「クリアビンに溜まってた粉じん」を散布。さらにマットの奥深くにゴミが入り込むように刷毛で擦り込んでいる。どのゴミも一般的なモーターヘッドではかきだしにくいほど微細になっており、ハウスダストに見立てている。

ダイレクトドライブクリーナーヘッド検証画像
このゴミを従来の「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」で20ストローク(1ストローク=1往復)させると、クリアビンにはたくさんの微細なゴミが溜まった。次にFluffyに標準装備されている「ソフトローラークリーナーヘッド」で、20ストロークさせようとしたが、クリアビンの中にほとんどゴミが溜まらなかったので途中で辞めた。

ダイレクトドライブクリーナーヘッド検証画像
次に「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」で、10ストロークさせて吸引してみた。クリアビンの中には「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」や「ソフトローラークリーナーヘッド」では取れていなかった微細なゴミが回収されていた。わたしの予想では、ゴミが取れたとしても粉じんくらいだと思っていましたが、この中には髪の毛や目に見える綿埃なども含まれていた。

ダイレクトドライブクリーナーヘッドは、従来モデルより硬いブラシが搭載されているため、カーペットを掃除すると毛羽立ちを誘発させやすいが、この「本当に掃除をしたのか?!」というくらいでてきた微細なゴミを見ると、特にアレルギー体質の方は、他の掃除機には戻れない依存性がある。(写真をクリックすると大きな写真が見られます。)

.

ブラシに内蔵されたモーター

ブラシバーに強力なモーターが内蔵されているから回転ブラシに直接パワーを伝達する

ダイソンの従来ヘッド(カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド)や、一般的な掃除機の「モーターヘッド」は、モーターをヘッドの後方に配置して、モーターの動力をベルトやギアに伝達させてブラシバーを回転させている。そのため、ベルトやギアを介すとモーターのパワーを100%伝えることは出来ない欠点が存在する。

一方、「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」は、モーターの位置が吸い込み口の部分に設置されており、ベルトやギアが見つからない。ローラーをヘッドに差し込むと、直接ローラーにモーターが内蔵される設計になっているので、モーターのパワーをダイレクトに伝えることができる。さらにベルトやギアを配置するスペースが不要なため、回転ブラシはヘッドと同じ全幅になっている。

また、一般的なモーターヘッドは長く使用しているとベルトが劣化して切れたり、糸くずなどが絡まったりすることで、ブラシが回らなくなってしまうトラブルが発生していた。このヘッドは、ブラシバーにモーターが内蔵されている設計になっているので、これらのトラブルによる故障の発生率が下がると考えられる。

モーター軸

DC62より、ブラシパワーが75%アップ

DC62以降に搭載されていた「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」のブラシパワーは強く、カーペットにおける集じん性能は競合メーカーよりも優れていたが、「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」は、「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」より、モーターの電力供給率を20%アップさせたことにより、ブラシパワーが75%アップしている。

カーペットやラグなどの床ではヘッドに搭載されている専用モーターに負荷がかかりやすいため、ブラシバーの回転スピードが遅くなることがあった。また、毛足が長いラグだと、国内メーカーのモーターヘッドでは回転ブラシが止まってしまう製品も存在した。ブラシパワーがアップすると回転スピードが落ちにくいので、同社の現行機種の中でカーペットを掃除した場合は一番集じん性能が高くなっている。

ちなみに「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」より、電力供給率が高くなっているといっても、よくフロアの掃除で使用する〔標準モード〕の連続使用時間は約20分(V6 Animalpro)なので、従来モデルと同じ連続使用時間を維持している。(V8 Animalpro)はバッテリーの容量が拡大されたため25分にアップしている。


「ソフトローラークリーナーヘッド」と同じで、モーターがローラーの中に内蔵されているので、モーターやベルト・ギアが設置されている余慶なサイドのスペースが無くなり、ローラーがヘッドと同じ全幅になっている。上の動画でも比較されている競合社の掃除機は、サイドの部分のゴミやペットの抜け毛に見立てた綿が綺麗に取れていないように見える。

ダイレクトドライブクリーナーヘッドの欠点

directdrivecleanerhead22

大きなゴミはかぶせないと吸い取れない

「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」と同じで床とヘッドの隙間が狭い設計になっているので、ヘッドを前後に動かす動作だと、嵩のある大きなゴミ(米粒・ペット用の餌・砂)はヘッド前面で押し出してしまう。

そのため、嵩のある固形のゴミを吸い取る場合は、ゴミに対してヘッドをかぶせるようにして吸引する必要があった。なので、大量の固形のゴミをメインで吸いとる用途では不向きとなり、「ソフトローラークリーナーヘッド」のほうが適している。

また、ヘッドと床の隙間が狭い設計のヘッドは大きなゴミが床とヘッドのあいだに噛みやすくなるので、フローリングのような傷のつきやすい床を掃除する場合は注意が必要。

ナイロンブラシが歯ブラシのように太い

「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」は「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」のナイロンブラシより短くなっただけでなく太くなっておりかなり腰が強くなっている。そのため、現行モデルの中では、カーペットから最も多くの微細なゴミを吸い取る能力は高いが、カーペットの毛羽立ちを誘発させたり、遊び毛を抜いてしまう欠点も存在する。

カーペットの種類(カットタイプ、ループタイプ)

カーペットには様々な種類があるが、家庭に敷かれているものを大別するとパイルを切りそろえた「カットタイプ」と、パイルを丸くループ状に仕上げた「ループタイプ」の2種類がある。わたしの検証では前者のカットタイプのカーペットをダイレクトドライブクリーナーヘッドで掃除すると、毎回、クリアビンの中に綿菓子のような繊維の塊がたまって、落ち着くまでに時間がかかった。

この繊維の塊はカーペットの色と同じなので、間違いなくカーペットの繊維を刈り取っている。従って、カーペットから多くのハウスダストを取り除きたいけれど、カーペットを少しでも傷つけたくない場合は、「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」がおすすめである。

また、フローリングの掃除がメインであれば、「ソフトローラークリーナーヘッド」や「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」のほうがおすすめである。前者のほうがヘッドの幅が広いので広範囲を効率よく掃除ができるが、ヘッドが重たくて大きいので狭い場所は不向きである。

ちなみに、わたしがアレルギー持ちであったり、子供がアレルギーやアトピーを患っている場合は、カーペットから「ソフトローラークリーナーヘッドローラ」より、より多くのアレルゲン(ハウスダスト)を取り除ける「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」や「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」を使うだろう。毎回、鳥肌の立つようなクリアビンに溜まる謎粉を見てると、多少のカーペットの傷みなんて気にならないダイソンユーザーも多いのではないだろうか。

ダイソン ナイロンブラシの太さダイレクトドライブクリーナーヘッドのナイロンブラシの直径をノギスで測定してみると0.19mmあった。スタンダードな「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」のナイロンブラシより、0.03mm太くなっている。普通のタイプの歯ブラシの毛先が0.2mmなので、一般的な硬めの歯ブラシの毛先と同じくらいの太さである。

フローリングが傷だらけになることはないが、一般的な掃除機のブラシより硬めなので、特殊やデリケートな床材に使用する場合は、その床材に詳しい業者等に確認をとったり、ダイソンの専用ツールの一覧で紹介している「フラットアウトツール」や「ハードフロアツール」を使用したほうがよいだろう。