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CL003GにHEPAフィルターをつけたらどれくらい吸引力は低下する?

HEPAフィルタを取りつけたら吸引力が低下しないか心配

CL003Gに標準付属されている高機能フィルター(30~35μm微粒子を95%捕集)は、目に見えない微細な粉じんをキャッチする捕集効率が低いため、クリーナーから排出される排気が気になる人も多いのではないでしょうか。

実際にマキタの充電式クリーナを使用していると、アレルギー症状がでるという人も散見されます。また、長年使用していると、クリーナー本体に大量の粉じんが侵入するため、本体の分解が必要なお手入れをしなければいけません。

ここでは別売されているCL003G用のHEPAフィルター(0.3~1μm微粒子を99.97%捕集)を取りつけてキレイな空気を排出したいものの、吸引力の低下を懸念している人のために、どれくらい吸引力が変わるのか検証を行ってみました。

高機能フィルタ(A-74441)

CL003Gに標準付属されているフィルター(A-74441)は、従来モデルに採用されていた高機能フィルターや高機能フィルターEXと同じ生地となっています。従来のフィルターより長さが短くなっているので、表面積が小さくなっています。

従来の高機能フィルターや高機能フィルターEXを取り付けることができますが、サイクロンユニットを装着できなくなります。

HEPAフィルタ(A-74457)

別売されているCL003G用のHEPAフィルターは、[高機能フィルター]と[HEPAフィルター]2つのフィルターで構成されています。

通販サイトでも注文できますが、マキタ登録販売店やお近くのホームセンターのサービスカウンターからお取り寄せ注文すると、送料・手数料などがかかりません。

従来のHEPAフィルターを取り付けることも可能ですが、サイクロンユニットを装着できなくなります。

マイクロスコープによる表面拡大画像

高機能フィルタ(A-74441)

集塵捕集効率:30~35μm微粒子を95%捕集

高機能フィルターは表面がサラサラした生地になっているため、従来の不織布のフィルターより、付着したゴミを除去しやすくなっています。集じん捕集効率も不織布のフィルターより向上していますが、マイクロスコープで表面を拡大してみると、繊維の密度は高いものの、織り目の節々にハウスダストが通り抜けられそうな黒い隙間が無数に存在していました。

HEPAフィルタ(A-74457)

集塵捕集効率:0.3~1μm微粒子を99.97%捕集

HEPAフィルターは空気清浄機にも採用されているエアフィルターだけあり、マイクロスコープで拡大しても高機能フィルターの様な大きな隙間は見られませんでした。さらに拡大すると小さな隙間が見られましたが、内部でも微粒子を捕捉しそうなほど繊維の密度が高くなっているため、ハウスダストの捕集効率は高そうですが、従来のHEPAフィルターより表面積が狭く、どれくらい吸引力が低下するのか気になります。

排気性能や気密性の検証

フィルターの排気性能や本体の気密性を検証してみました。

床に落ちているハウスダストを吸引し、本体の排気口からでている微粒子を確認することが難しいため、スモークマシーンから排気される煙を本体製品に吸わせ、排気の可視化をこころみました。

方法は、掃除機本体の運転モードをパワフルモードにした状態でスイッチをいれた後、スモークマシーンの電源を入れて、約10秒ほどで電源を切ります。

高機能フィルタ(A-74441)

標準付属されている高機能フィルターだと、吸口から吸い込んだスモークが排気口から勢いよく排出されました。

掃除機の排気でアレルギー症状がでる人がこのまま使うと、排気をまんまと顔にかぶってノックアウトされるかもしれません。身体に有害なゴミを吸引する用途で使用する場合も心配です。

また、石膏ボードや木材の切り屑など、微細なゴミを吸引する用途で使用した場合、本体内部に粉じんが溜まるスピードが早くなり、本体を分解するうんざりするメンテナンスの頻度が高くなるでしょう。

HEPAフィルタ(A-74457)

HEPAフィルターを装着すると、吸口から吸い込んだスモーク粒子はフィルターで捕捉され、本体の排気口から白い煙が吹き出ることはありませんでした。さらにサイクロンユニットと本体部分の継ぎ目からのスモーク漏れもなく密閉性の高い気密な製品設計を実現しています。

これなら、身体に有害なゴミを吸引したり、アレルギー持ちの家族や、小さいお子様やペットがいる家庭でも安心して使えます。本体に侵入する粉じんも少なくなるので、本体のお手入れの頻度も劇的に下がること間違いなしでしょう。

吸引力の比較

高機能フィルターからHEPAフィルターに取り替えると、どれくらい吸引力が低下するのか、掃除機の吸口をバケツに接続して、吸込仕事率の元となる真空度と風速を測定してみました。

高機能フィルタ(A-74441)

運転モード風速(m/s)真空度(kpa)
パワフル28.31.07~1.11

HEPAフィルタ(A-74457)

運転モード風速(m/s)真空度(kpa)
パワフル27.00.98~1.03

標準装備されている高機能フィルターからHEPAフィルターに取り替えると、パワフルモードの風速は約4.6%、真空度は約7.2%減少しました。どちらも1割以下の減少率のため吸込仕事率はそれほど低下しないと考えて問題ないでしょう。また、吸口を手に当てた体感でも吸引力の低下は感じられませんでした。

HEPAフィルターを取りつけた感想のまとめ

マキタ菌

CL003Gに標準付属されている高機能フィルターから、別売されているHEPAフィルターに交換しても、吸引力は数値でも体感でもそれほど低下することはありませんでした。キレイな空気を排出するだけでなく、本体のメンテナンス頻度が減るメリットもあるため、迷わずHEPAフィルターに交換することをオススメします。

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