ノズルやアタッチメント一覧
幅広い掃除が可能になるアタッチメント
電動工具メーカーのスティック型コードレス掃除機には、基本的に床用ヘッドとスキマノズルが標準付属されていますが、各メーカーともに別販売品のアクセサリーを販売しており、用途に応じたノズルを購入することにより、床だけでなく、卓上、棚、車内など幅広い掃除が可能になります。例えば、わたしが一番使用している「ブラシノズル」が1つあれば、テーブルや家電に付着した埃を傷つけることなく掃除ができます。そのほかに、キーボードや家電のフィルターなどの入り組んだ場所の掃除にも便利です。
同じメーカーなら電圧が違うモデルにも装着可能
電動工具メーカーのスティック型コードレス掃除機には、基本的に4種類の電圧のバッテリーが搭載されています。バッテリーの電圧は「7.2V」「10.8V」「14.4V」「18V」の4種類のシリーズが存在します。この各電圧のシリーズから販売されているモデルの本体吸込口の口径サイズは全て同じになっているため、基本的に同じメーカーの別販売品ノズルであれば、どの電圧のモデルにも装着して使用することが可能です。
他社のノズルもテープを巻けば装着可能
上記は、わたしが各メーカーの延長管の内径をノギスで測定したサイズです。ほとんどのメーカーがわずか0.5mm程度の差しかないため、他社のノズルであっても差込口にテープを巻くことにより流用することが可能です。ただし、日立工機の内径が一番大きいので、日立工機のノズルを1mm以上差のあるマキタ・リョービ・ボッシュの製品に差し込むことはできません。ちなみに透明のセロテープの厚さが0.05mm、厚いビニールテープの厚さが0.1mmほどです。
メーカー | 内径 |
マキタ | 32.0mm |
日立工機 | 32.5mm |
リョービ | 31.5mm |
ボッシュ | 31.5mm |
標準付属品:延長管
ハンディ型からスティック型に変身、立ちながら掃除が出来る
電動工具メーカーのコードレス掃除機は重心が上にある「ハンディタイプ」になっており、本体に付属されている延長管を取り付けることにより、キャニスター掃除機のように立ちながら床を掃除することが可能である。また、かさばるモーター、バッテリー、集じん部分が手元に集中しているため、家具やベッド下の狭い隙間にもヘッドが入り込むほか、高い場所も片手で掃除ができるメリットは大きい。
電動工具メーカーのコードレスクリーナーは、本体から延長管を外すことにより、ハンディークリーナーとしても使用することができる。このページで紹介している先端ノズルは、直接本体にも接続することが可能なので、延長管を外して直接クリーナー本体に先端ノズルを差し込むことにより、卓上や車内など幅広い掃除ができる。
標準付属品:隙間ノズル(サッシノズル)
先端が細いからサッシ溝や狭い場所の掃除に便利
基本的に電動工具メーカーのスティック型コードレス掃除機には、延長管(ストレートッパイプ)と床用ヘッドのほかに、「スキマノズル」が標準付属されている。細かい場所の掃除が得意なスキマノズルは、サッシの溝や家具と家具の間にたまったゴミ吸引の必須品。床用ヘッドがとどかなかった狭い場所のゴミも吸引してくれる。
また、延長管には「隙間ノルズ」を収納できるホルダーがついており、その場でノズル交換ができるため、スキマノズルを無くして探し回ったり、必要になった際に取りに行く手間がかからない。写真ではスキマノズルのホルダは下の方付いているが、上下にスライドさせられるので、好きな位置に収納したり、取り外すことができる。
標準付属品:床用ヘッド(ノーマルヘッド)
●単一電池と同じ重さ(140g)だから手に負担がかかりにくい
●フローリングや畳のようなフラットな床の掃除が得意
●髪の毛やペットの毛を吸引しても絡みつかない
●回転ブラシがないから固形のゴミを弾き飛ばさず吸引
▲回転ブラシがないからカーペットやラグの掃除が苦手
▲コンパクトなヘッドだから広範囲の場所の掃除が苦手
チープな作りだけど軽くて取り回しやすい!平たい床面の掃除が得意!
電動工具メーカーのコードレス掃除機に標準装備されている床用ヘッドは、吸込み口に回転ブラシが付いていない「ノーマルヘッド」が採用されている。ノーマルヘッドは、ハイエンドタイプの製品に搭載されている回転ブラシ付きの「モーターヘッド」と比べるとカーペットの集じん性能が劣ってしまう欠点が存在するものの、フローリングや畳のような平たい床面に落ちているゴミの掃除を得意としている。
回転ブラシがついていないと、髪の毛やペットの毛のような糸状のゴミが絡みつかないため、面倒なブラシのお手入れが不要。さらに、モーターヘッドが弾き飛ばしてしまうような固形のゴミも、ゴミに対してヘッドをかぶせるようにすればスムーズに吸引。さらには、モーターヘッドのように回転ブラシやモーターが搭載されていないので、ヘッドの重量は約150gととても軽く、家の中の段差をまたぐ際に、ヘッドの上げ下げしても手に負担がかかりにくい。
じゅうたん用ノズル(別販売品)
ブラシが付いているから絨毯の奥のゴミをかきだせる
●カーペットに絡みついた髪の毛や糸くずを集じん
▲絡みついた髪の毛や糸くずを取るのに一手間かかる
▲クビが360度回転しないので小回りが効かない
▲車輪2個のためフローリングには使用できない
電動工具メーカーの製品に標準装備されている「床用ヘッド」には、回転ブラシが搭載されていないため、フローリングなどの平たい床面の掃除は得意だが、カーペットやラグの掃除が苦手というデメリットが存在する。
別販売されている「じゅうたん用ノズル」は、吸込口の前側に硬いナイロンブラシが搭載されており、絨毯繊維に絡みついたゴミや奥に入り込んだゴミを掻きだしたり、髪の毛やペットの毛をブラシで絡め取ることも可能。
じゅうたん用ノズルDX(別販売品)
カーペットに絡みついたペットの毛を簡単に集じんできる
●カーペットとフローリングに対応している
●絡め取ったペットの毛や綿埃を簡単に除去できる
▲カーペット奥に入り込んだ粉じんを掻き出す能力が低い
2016年に発売された新しい「じゅうたんノズルDX」は、カーペットに絡みついたペットの毛を簡単に集じんすることができるため、抜け毛の多い動物(犬や猫など)を飼われている家庭に最適のノズルとなっている。ヘッドには4つの車輪が配置されているため、カーペットだけでなくフローリングにも対応。
吸込口の前側と後ろ側にエチケットブラシを配置しているため、カーペットに頑固に絡みついて取りにくいペットの抜け毛や糸くずを簡単に集じん。さらにヘッドの後ろ側には柔らかいナイロンブラシを搭載しているため、フローリングや畳の溝に溜まったゴミを掻き出しながら吸引することができる。
また、標準装備されているヘッドと違い、ゴム製のワイパーが搭載されてないため、軽い力でヘッドを前後に動かすことができるメリットも存在。その他に、ヘッドの首が標準の床用ヘッドと同じように360°自由自在に動くので、従来のじゅうたんノズルより操作性が向上しているのも高ポイント。
(じゅうたん用ヘッドDXのレビュー記事はこちらからどうぞ。)
フロア・じゅうたん切替ノズル(別販売品)
幅広タイプのヘッドだから、広いスペースを清掃している業者に最適
電動工具メーカーの床用ヘッドは、チープな作りであるが軽い操作性で人気がある。例えば、ダイソンフラフィのモーターヘッドの重さが760gあるのに対して、マキタの床用ヘッドの重さは140gとかなり軽い。そのうえ、コンパクト設計になっているため、狭い場所や家具下の掃除でも取り回しがよく使い勝手がいい強みもある。しかし、ヘッドがコンパクトであるゆえに、広い部屋の掃除を効率よくできない欠点や、回転ブラシがついていないためカーペットの掃除が苦手という弱点も存在する。
2016年にマキタから発売された「切替ノズル」は、ヘッドが幅広タイプになっているため、電動工具メーカーのコードレス掃除機を使って、広いスペースを掃除するメンテナンス業者にとって最適なヘッドである。ヘッドの上部には、床との設置面にブラシを一列に並べる「切替スイッチ」が付いているため、「じゅうたん用ヘッド」に交換する手間をかけずに、カーペットに絡みついた糸状のゴミや奥深くに入り込んだホコリ・塵を掻き出しながら吸引することもできる特長もある。
ただし、吸込口の幅が広くなることにより、標準の床用ヘッド装着時より吸引力が弱くなる短所もある。そのため、吸込仕事率が強い14.4Vや18Vシリーズの業務用モデルでないとゴミが吸い取れなくなるため、7.2Vや10.8Vシリーズのモデルに使用するのはおすすめできない。また、ヘッドの幅が32cmもあり、ダイソンのフラフィやアニマルプロに搭載されている幅広タイプのヘッドより長くなるため、狭い場所やテーブルや椅子の下の掃除では使い勝手が悪くなる弱点もある。従って一般的な家では使いにくいヘッドである。
シートノズル(別販売品)
シートだけでなく布団やソファーの掃除にも最適
●ソファー・座椅子・クッションなどの布製品
●車内のシート
自動車のシート掃除に便利なシートノズルは、吸込口の前後にエチケットブラシを搭載しているから、ゴミを吸い取るだけでなく、布製品に付着してなかなか取れにくいペットの毛や綿埃の掃除にも最適。布団・毛布・シーツのような寝具から、ソファー・座椅子・クッションのような布製品の掃除の必須品。ただし、車輪はついていないので床の掃除はできない。
ラウンドブラシ(別販売品)
長いブラシがついてるから入り組んだ場所の掃除に最適
●キーボードやフィルターのような入り組んだ場所の掃除
コードレス掃除機に標準付属されている「床用ヘッド」や「サッシノズル」では、こびりついた埃や入り組んだ場所に付着している埃はうまく吸い取れない。また、床用ヘッドでテーブルや卓上の掃除をすると傷がつく場合があるので使いにくい。
そこで、ラウンドブラシを使用することにより、机や棚に置かれた置物や電化製品に付着している埃を掃きとりながら吸飲したり、電化製品のフィルターのような、複雑に入り組んだ場所に溜まった埃をブラッシングしながら吸引することができる。
私はよく「卓上」「置物」「キーボード」「空気清浄機などのフィルター」の掃除に使っており使用頻度が高い。下で紹介した「棚ブラシ」と同じ用途でも使えるので、どちらか1つブラシ付きノズルを購入するのであれば、「ラウンドブラシ」がおすすめだ。
マキタや日立工機のラウンドブラシは、吸込口の周りに植毛されているブラシの素材が動物の毛になっており、ナイロンブラシが植毛されている棚ブラシより腰が弱く柔軟性がある。硬めのブラシのほうが用途に適している場合は、硬めのナイロンブラシが植毛されているリョービのブラシノズルのほうがおすすめである。
メーカー | ブラシノズル |
マキタ | A-37471 |
日立工機 | 0033-2713 |
リョービ | 6076507 |
ボッシュ | 1619PA5261 |
棚ブラシ(別販売品)
家具や棚を傷つけずに隅々までお掃除!
標準付属されている「床用ヘッド」や「スキマノズル」で棚や家具の上を掃除をすると傷がつきやすいうえ効率が悪い。また、棚などの隅にこびりついた埃は、腰が柔らかい「ブラシノズル」では除去できない場合もある。そこで卓上や棚の上のゴミを効率よく除去できるのが「棚ブラシ」だ。吸込口には腰の強いナイロンブラシが搭載されているため、頑固にこびりついた埃も搔きだしながら吸い取れる。棚など隅に積もった埃の掃除や傷をつけたくない家具などの掃除に便利である。ただし、吸込口に搭載されたブラシの長さが短いため、フィルターやキーボードなどの入り組んだ場所の掃除では、上で紹介した「ブラシノズル」のほうが適している。
フレキシブルホース(別販売品)
本体が入らない狭い場所や棚の掃除に最適
●車内のような狭い場所の掃除したい
フレキシブルホースは、コードレス掃除機の本体にフレキシブルホースを接続して、上で紹介してきたノズルを先端に装着して掃除をすることができる蛇腹状の延長ホースである。ホースは柔軟性に優れ伸び縮みするが、一般的な延長ホースより硬く短いので評価が分かれる。
ハンディクリーナーの形状にして、広範囲の棚や卓上を掃除する場合、手元に重たいモーターやバッテリーが集中しているため、どうしても手が痛くなりやすい。そこで、フレキシブルホースを本体に取り付けることによって、楽な状態で本体を左手で持てるので、手首や肘に負担をかけることなく掃除ができる。
また、本体がつっかえてしまうような狭い場所の掃除にも便利である。例えば、車の座席シート、TV、PCモニタの下は掃除機本体が入り込むスペースがないので、フレキシブルホースとブラシノズルを組み合わせることによって、本体が引っかかってしまうような狭い場所の掃除も可能となる。
リョービのノズルホルダ(別販売品)
延長ホースに収納出来るから、その場でノズルを取り替えられる
●別販売品のノズルを延長管に収納したい
マキタのコードレス掃除機は、本体に別販売品のノズルを収納することができないため、掃除をしている際にノズルが必要になったとき、ノズルを置いている場所まで取りにいかないといけないのが面倒となる。また、掃除機のノズルを無くしてしまって探し回った経験がある方も多いのではないだろうか。
そこで便利なのがリョービが販売している「ノズルホルダ」だ。ノズルホルダを延長管にはめこむことにより、これまで紹介した専用ノズルを延長管に収納することができるという優れもの。その場で違う先端ノズルに交換することができるため、掃除中にノズルを交換することが多い方に便利なツールだ。
この「ノズルホルダ」は、リョービのみが販売を行っているが、他の電動工具メーカー(マキタ、日立工機、ボッシュ)の延長管にも差し込んで収納することが可能であった。ブログにもレビュー記事を書いているので興味があれば参照ください。
サイクロン式になるサクロンアタッチメント
ゴミを遠心分離するから強い吸引力を持続できる
●目詰まりしたフィルターのお手入れ頻度を軽減させたい
●埃を舞い上がらせずにゴミ捨てを行いたい
●紙パックなどの消耗品の交換費用を抑えたい
現在、「マキタ」と「リョービ」の2社から吸い込んだ空気とゴミを遠心分離するアタッチメントが販売されている。このアタッチメントを本体と延長管のあいだに接続することにより、フィルターを目詰まりさせる微細なゴミを遠心分離することができるため、強い吸引力を維持できる優れものだ。その他に、「ゴミ捨てが簡単になったり」「ゴミ捨て時に埃が舞い上がりにくい」「紙パックの交換頻度が下がり経済的になる」などのメリットも存在するため、他メーカーのスティック機に取り付けて使用するユーザーがいるほど人気が高い。
紙パック
どこのメーカーの紙パックも流用できるから安いものを買おう
現在、電動工具メーカーが販売しているスティック型コードレス掃除機で、集じん方式が紙パック式の製品を販売しているメーカーは「マキタ」「日立工機」「リョービ」の3社である。各メーカーともに10枚入りの紙パックを販売しているが、実は紙パックの色が違うだけで、厚紙部分の厚さや形状はどこのメーカーも同じなっている。従って、どこのメーカーの紙パックも共用することが可能なので、価格が安いメーカーの紙パックを購入したほうが経済的だ。ちなみに、Amazonや楽天市場で購入する場合、価格が変動するのでどこのメーカーが安いとは言い切ることはできないが、大体はマキタの紙パックが一番安価になっている。
カプセル式のフィルター
マキタと日立工機のフィルターは同じ
現在、マキタのカプセル式が採用されている家庭用モデル(7.2~10.8V)や、日立工機のフィルター式のスティック型コードレス掃除機には、「フェルト状のフィルター」が採用されている。このフィルターは消耗品であるが、水洗いして繰り返し使うことが可能なため、なかなか消費しにくい消耗品である。実はこのマキタと日立工機のフィルターは形状が同じなので共用することが可能である。従って、紙パック同様、フィルターを交換する際は、価格が安いメーカーのものを選んだほうがよい。ちなみにフィルターをかぶさっている「メッシュ状のプレフィルター」も、マキタと日立工機は互換性があります。
マキタ専用の改良型バルブステー
スポンジ付きだから従来品より埃が漏れにくい
写真のゴミストッパー「バルブステー(142650-6)」は、2014年にマキタから新しく発売されたゴミストッパーである。ゴミストッパーは紙パックをセットして本体に差し込むパーツであるが、従来のマキタの紙パック式のモデルに標準装備されていたゴミストッパーは、紙パックとゴミストッパーのあいだにわずかに隙間ができるため、埃がボックス内に漏れてしまい、簡単にゴミ捨てが行える紙パックなのにかかわらず、ゴミ捨てのたびにお手入れをしなければいけない粗末なものであった。
一方、新しい新型ゴミストッパーは、紙パックの厚紙が当たる面に隙間が発生しないスポンジが貼り付けられているため、従来のゴミストッパーより埃・塵が漏れにくくなっている。そのため、ゴミ捨てのたびに面倒なお手入れをする必要がなくなるので、従来のスポンジが付いていないゴミストッパーをお使いの人は、新型ゴミストッパーに交換することをおすすめします。ちなみに、現在の現行機種にはこの新型ゴミストッパーが採用されているが、一部のモデルには従来のゴミストッパーが採用されている場合があります。