ラインナップ一覧
Image | 機種名 | シリーズ |
EC-SX200 レビュー記事 | 2014年5月に発売 FREEDシリーズ 第一弾となるモデル | |
EC-SX210 レビュー記事 | 2015年6月に発売 FEED2シリーズ:下位モデル 第二弾となるモデル | |
EC-SX310 レビュー記事 | 2015年6月に発売 FEED2シリーズ:上位モデル 第二弾となるモデル | |
EC-SX320 レビュー記事 | 2016年5月に発売 FREEDシリーズ:下位モデル 第三弾となるモデル | |
EC-SX520 レビュー記事 | 2016年5月に発売 FREEDシリーズ:上位モデル 第三弾となるモデル | |
EC-A1R レビュー記事 | 2016年12月に発売 RACTIVE Air(ラクティブエア) 第一弾となるモデル |
FREED2の主な特徴
EC-SX310-上位機種 / EC-SX210-下位機種
2015年6月にシャープが新しいコードレススティック掃除機〔FREED2〕を発売しました。ラインナップは(EC-SX310-上位機種)と(EC-SX210-下位機種)の2種類があります。それぞれ吸込力や重量は同じであるが、(本体カラー)(ヘッドのブラシ素材)(排気性能)(付属品)に違いがあります。ネットの大手通販サイトで価格を比較してみると約1万円ほど差があるようです。
従来機種より手が疲れない掃除機に変身
従来機種〔EC-SX200〕との大きな違いは、マジックバランスを採用しているので手にかかる負担が約2倍も軽減。また新開発されたモーターを搭載しているので、吸引風量が従来機種よりも約30%向上(シャープ)。ヘッドのブラシは下位モデルのEC-SX210には従来機種と同じ2種類のブラシが配列されているが、上位モデルのEC-SX310では4種類のブラシが採用されおり、汚れを拭き取る能力や集じん力が従来機種や下位モデルより向上しています。
本体カラー
EC-SX210-A 下位機種(ブルー) | EC-SX210-P 下位機種(ピンク) | EC-SX310-R 上位機種(レッド) | EC-SX310-N 上位機種(ゴールド) |
各モデル2色ずつ用意されている
FREED2には下位機種の「EC-SX210」と上位機種の「EC-SX310」の2種類がありますが、それぞれ本体カラーが異なります。下位機種の「EC-SX210」にはブルーとピンク、上位機種の「EC-SX310」にはレッドとゴールド。それぞれ各モデルには2種類ずつラインナップが用意されています。
戦隊ヒーローの武器のようなデザイン
わたしは微妙に値段が安かったのでピンクとレッドを選びました。各家電メーカーから個性的な形やデザインのスティック型コードレス掃除機が販売されていますが、個人的にFREED2のデザインや色が一番気に入っています。戦隊ヒーロが持ってる光線銃みたいなので男の子の子供が喜んじゃうかも。
マジックバランスとは?
手や腕が痛くなる欠点を解消
従来機種の(FREED-EC-SX200)や各メーカーのコードレス掃除機には、重たいモーターやバッテリーが手元に集中しています。そのためハンドルを持つ手はバッテリーやモーターの重みをもろに感じるので、コードレス掃除機のほとんどのレビューに長時間掃除機をしていると手や腕が痛くなるという悪い口コミも見られます。
一般的に手に負担のかからないコードレス掃除機を設計しようとすると、各パーツの軽量化を考えると思いますが、シャープは手に負担のかかる原因はモーターやバッテリーの重さだけでなく重心バランスの悪さだと導き出し、コードレス掃除機の重たいパーツ「モーター」や「バッテリー」を配置する位置を見直しました。
中心軸で重さを支えているから掃除機の重みを感じない
変わったデザインは見た目だけではなく、シャープの説明によると、従来機種のようにハンドルとヘッドを結ぶ中心軸上から重たいモーターやバッテリーが離れていると、重さを中心軸で支えられないため手にかかる負荷が大きくなるそうです。そこで、FREED2ではハンドルとヘッドを結ぶ中心軸上に近い場所に重たいモーターやバッテリーを配置することで、重量バランスの最適化を図りました。
この重量バランスを追求したマジックバランスにより、手にかかる重さはクリーナーの重量(2.1kg)の約半分にあたる約1kgとなり、女性やシニアの方でも楽に掃除ができる軽さを実現しました。ちなみに従来機種と新機種の重量はあまり差がありませんが、従来機種は持ち手にかかる重量が約1.9kgなので、マジックバランスにより倍近く軽く感じられることが証明されています。
モデル | 重量 | 手にかかる重さ |
FREED(従来機種) | 2.2kg | 約1.8kg |
FREED2(新機種) | 2.1kg | 約1.1kg |
ほとんど同じ重さなのに手にかかる重さが違う |
体感重量が軽いから女性やシニアの方にもおすすめ
マキタや日立工機などのコードレス掃除機は、ハンドル下に重たいバッテリーが配置されているので、5分もしないうちに手首や腕がだるく感じますが、FREED2の場合は、下に引っ張られている感じがしないので、長時間掃除をしていても負担からくる手の痛みがありませんでした。ただし、本体の質量が2.1kgなので、狭い場所の掃除等でヘッドを持ち上げる動作が多いと手はだるくなってきます。
マキタの14.4V/18Vのコードレス掃除機は1.3~1.4kgとFREED2よりも軽い重量ですが、掃除をしているときは2.1kgのFREED2のほうが軽く感じたので驚きました。ちなみに従来機種やほとんどのコードレス掃除機はバッテリーがハンドル下に配置されていますが、FREED2のバッテリーやモーターの位置を見てみると、ハンドルより上にバッテリーが配置され、そのすぐ下にモーターも配置されています。その間を中心軸が通っています。
吸引力
大風量モーターを搭載しているから、従来機種より吸引風量が30%アップ
誰もが掃除機で一番気になるスペックと言えばやはり吸引力だと思いますが、シャープは吸引力の目安となる吸込仕事率を公開していません。メーカー発表によると、新しく開発された大風量ターボモーターを搭載することにより、吸引風量が従来モデルより約30%向上しているそうです。
実際に吸込み口に手を当てて従来機種のFREEDと比較してみましたが、わたしの体感ですと吸引力に差はあまり感じられませんでした。従来機種と同じで吸引力はかなり強い。上位機種の「EC-SX310」には、新たに2種類の腰の強い磨きブラシが追加採用されているので、カーペットからゴミをかき出す集じん力は高くなっています。
上はFREED2の上位機種と下位機種で色んなゴミを吸い取った動画ですが、どちらもフローリングに落ちているゴミをスムーズに吸引することが出来ました。カーペットからゴミを掻き出す集じん性能は硬いブラシが配列されている上位機種のEC-SX310のほうが上に感じました。
ヘッドと床の隙間は広くなっていますが、ヘッドのブラシが高速回転しているので、ペットの餌や砂のような大きな固形のゴミは量が多いと弾き飛ばしてしまいました。こういったゴミをメインで吸い取る場合は、マキタクリーナーのようなノーマルヘッドが装備されているタイプのほうが適しています。
床用ヘッド
ゴミの除去率が高いモーターヘッドを標準装備
一般的に高級タイプのコードレス掃除機には、ヘッドにゴミをかきとるブラシが搭載されています。このブラシを回転させる動力は、モーターの力を利用して回転させる「モータヘッド」と、吸い込んだ風の力を利用して回転させる「タービンヘッド」の2種類があります。FREED2のラインナップには全て前者の「モーターヘッド」が搭載されています。
モーターでブラシを回転させているから絨毯の上でも回転スピードが落ちない
「モーターヘッド」はモーターの力でブラシをパワフルに高速回転させているので、カーペットのような負荷のかかる床を掃除してもブラシの回転スピードが低下しにくくなっています。「タービンヘッド」だと回転スピードが落ちたり止まってしまうことがあります。従ってカーペットからゴミをとる集じん能力は「タービンヘッド」よりモーターヘッドのほうが上になります。
回転ブラシに「溝」があるからハサミの刃を入れやすい
モーターヘッドはカーペットから多くのゴミをかきとることが出来るので、ノーマルヘッドより集じん性能が優れている長所がありますが、回転ブラシに髪の毛や糸くずが絡みつく欠点があります。ブラシに髪の毛や糸くずが大量に絡みつくと、ブラシバーをヘッドから取り外して取り除かなければいけないので手間がかかります。
FREED2のブラシバーにはハサミで切りやすいように溝がはいっているので、ブラシバーをヘッドから取り外さなくても、髪の毛や糸くずをザクザクと切ることができました。ちなみにハサミで糸を切ってからスイッチを入れて回転ブラシを回せば、髪や糸くずを手で取り除かなくても吸い取られていきました。一般的なヘッドより、手間をかけることなく回転ブラシのお手入れすることができます。
壁際のゴミを吸い取るのが得意
コードレス掃除機の中には、ヘッドと床の隙間を極端に狭い設計にして吸引力を強めているメーカーもありますが、その反面、米粒のようなゴミを前後動作では吸い取れない欠点もあります。FREED2のヘッドの前面と側面には広い隙間(スリット)があるので、カサのあるゴミも吸い取ることが出来ます。
また、この隙間(スリット)は最適な空気が入り込む通り道になっているので、壁際に溜まりやすい綿埃を効率よく吸い取ることが出来ます。動画ではただの綿埃を吸い取ってる動画に見えますが、ヘッドがゴミに覆いかぶさる前に綿埃の方から前や横に設計された隙間に吸い込まれていることが分かります。
緑 | ソフトブラシ | 細径 | フローリングや畳の表面に付着している埃等をかきだして乾拭きする |
青 | Ag+イオンブラシ | 細径 | Ag+(銀イオン)によってブラシに繁殖する細菌の繁殖を抑える効果があります。 |
赤 | 自走ハードブラシ | 太径 | カーペットの奥に入り込んだゴミをかきとる |
黄 | 床みがきブラシ | 太径 | フローリング表面に付着した油・皮脂等の汚れを磨きとる |
それぞれ違う役割をもった4種類のブラシ
FREED2に標準装備されているモーターヘッドのブラシには、それぞれ効果の異なった4種類のファイバー素材が採用されています。FREED2には、(EC-SX310-上位機種)と(EC-SX210-下位機種)の2種類がありますが、それぞれブラシバーに配列されているブラシの構成に違いがあります。下記にブラシの特徴をまとめました。
ソフトブラシ(緑)
ソフトブラシは一般的な掃除機の回転ブラシに植毛されているようなナイロンブラシのような感じがしました。細くて柔らかい肌触りなので床を傷つけずに表面に付着した埃をかきだしながら乾拭きもしてくれます。「EC-SX310」と「EC-SX210」どちらにも採用されています。
AG+イオンブラシ(青)
Ag+イオンブラシの「Ag+」とは銀イオンのことです。銀イオンは細菌に対して殺菌効果があるので、埃をかきだすとともにブラシに繁殖する細菌を抑える効果もあります。「EC-SX310」と「EC-SX210」どちらにも採用されおり、体感ではソフトブラシより柔らかい感じがしました。
自走ハードブラシ(赤)
自走ハードブラシはソフトブラシより太く腰が強いのでカーペット(絨毯)の奥深くに入り込んだゴミをかきだすとともに、自走パワーアシスト(強力自走)効果があります。自走パワーアシストとは腰の強いブラシをモーターで回転させることによりヘッドを前方向に押し出してくれるので、手に負担をかけずに掃除をすることが出来ます。この自走ハードブラシは、上位機種の「EC-SX310」にしか採用されていません。
床みがきブラシ(黄)
床みがきブラシはフローリングの表面に付着している汚れ(油汚れ・皮脂等)を拭き取りピカピカに磨いてくれます。床みがきブラシを触ってみると、若干自走ハードブラシより腰が強く感じました。乾拭き効果が高くなるとともに、自走ハードブラシのように自走パワーアシストにも一役買っていると思います。この床みがきブラシも上位機種の「EC-SX310」にしか採用されていません。
EC-SX210のモーターヘッド
緑 | ソフトブラシ | 細径 | フローリングや畳の表面に付着している埃等をかきだして乾拭きする |
青 | Ag+イオンブラシ | 細径 | Ag+(銀イオン)によってブラシに繁殖する細菌の繁殖を抑える効果があります。 |
フローリングメインならこれで十分
下位機種の「EC-SX210」のモーターヘッドのブラシバーには、従来機種と同じ「ソフトブラシ」と「AG+イオンブラシ」の2種類のブラシから構成されています。フローリングのような固い床面を掃除するのがメインで、予算を抑えたい場合は下位機種の「EC-SX210」がおすすめです。この2種類のブラシでも、固い床面の表面に付着した埃や目地にたまったゴミをかきだす能力は十分にあるからです。
「EC-SX210」には自走パワーアシスト、「EC-SX310」には強力自走パワーアシストがついていますが、フローリングのような固い床面を掃除した場合は、どちらのモデルも前に進もうとする力は強く感じられませんでした。カーペット(絨毯)を掃除した場合は、「EC-SX310」のヘッドのほうが軽い力で掃除することが出来ます。
回転ブラシのみ水洗いできる
公式のFREED2の製品ページやマニュアルを見ると「EC-SX210」は水洗いが出来ないように見えますが、吸込口全体の水洗いは出来ませんが回転ブラシの水洗いは可能です。上位機種の「EC-SX310」はヘッドの汚れやすいカバーと接地面を取り外して水洗いすることが可能です。
ブラシの取り外し方は、ブラシカバーAの白い部分をコインなどで「ひらく」まで回してブラシカバーAを外します。次にブラシにかかっているベルトを外して引き抜きます。禁止されているようですが、白い部分は爪で回せるほどやわらかいので、コインなしでも取り外すことが可能でした。
EC-SX310のモーターヘッド
緑 | ソフトブラシ | 細径 | フローリングや畳の表面に付着している埃等をかきだして乾拭きする |
青 | Ag+イオンブラシ | 細径 | Ag+(銀イオン)によってブラシに繁殖する細菌の繁殖を抑える効果があります。 |
赤 | 自走ハードブラシ | 太径 | カーペットの奥に入り込んだゴミをかきとる |
黄 | 床みがきブラシ | 太径 | フローリング表面に付着した油・皮脂等の汚れを磨きとる |
フローリングから汚れを拭き取る能力が高い
「EC-SX310」のモーターヘッドのブラシバーには、「ソフトブラシ」「Ag+イオンブラシ」「自走ハードブラシ」「床みがきブラシ」の4種類のブラシから構成されています。
「EC-SX210」より腰の強いブラシが2種類追加されたことにより、フローリングの表面からしつこい汚れを拭き取る能力が高くなっています。上のデモ動画ではフローリングに落書きしたマジックのインクを落としていることから、雑巾がけしなくても掃除機で皮脂や油汚れを拭き取ることが可能なことを証明しています。
腰の強いブラシが追加されているから「乾拭き効果」とカーペットにおける「集じん性能」が向上
EC-SX310にはEC-SX210と違い腰の強いブラシがプラス2種類追加されているので、「EC-SX210」よりカーペットの繊維に入り込んだゴミをかきだす能力が高くなっています。実際にカーペットの上に繊維に引っかかりやすいゴミを撒いて掃除をするとEC-SX310のほうが効率よくゴミをかきだすことが出来ました。フローリングよりカーペットの面積が広い家庭では集じん性能が上のEC-SX310のほうがおすすめです。
手に力を入れなくても掃除機が進んでいく「強力自走パワーアシスト」
自走パワーアシスト効果も強力になります。特にカーペットの掃除をしたときに「EC-SX210」より「EC-SX310」のほうが前に進んでいく力が強く感じるので、手に負担をかけずに楽に掃除をすることが出来ました。上の動画では強力自走パワーアシストの効果により、手を離しても掃除機が勝手に前に進んでいることが分かります。
わたしの体感ではフローリングでは「EC-SX210」と「EC-SX310」どちらも自走パワーアシストの効果をあまり感じませんでしたが、カーペットの掃除では「EC-SX310」は手で持っているだけで勝手に進んでいく感覚があり、軽い操作で楽に動かすことができました。従って、カーペットの範囲が多い家庭では集じん力が高く手に負担がかかりにくい「EC-SX310」のほうが適しているでしょう。
EC-SX310で毛足の長いラグを掃除するとブラシの回転が止まる
「EC-SX310」では硬く腰の強いブラシを2種類増やしたことにより、自走アシスト力がパワーアップするとともに、フローリング表面の汚れを綺麗に拭き取る効果も高いですが、長い毛足のカーペットやラグを掃除すると強い負荷がかかってしまいブラシの回転が止まってしまいました。
「EC-SX210」では、負荷の原因となる腰の強いブラシが植毛されていないので、ブラシの回転が停止することはありませんでした。毛足の短いカーペットを掃除した場合は、どちらのモデルもブラシの回転が停止することはありませんでした。なので、毛足の長いカーペットやラグを広範囲に敷いている場合は注意が必要です。
ヘッドの汚れやすい部分を水洗いできる
モーター駆動のヘッドはモーターが内蔵されているので水洗い出来ないモデルがほとんですが、上位機種のEC-SX310はヘッドの汚れやすい接地面や回転ブラシ上部のカバーを取り外して水洗いすることが出来ます。下位機種のEC-SX210は回転ブラシのみしか水洗いすることが出来ません。
ブラシの取り外し方は、「開閉レバー」を外側にスライドさせて「回転ブラシカバー」を外します。次に「回転ブラシ」を外します。次に「ヘッドカバー」を外します。EC-SX210と違ってコイン不要で簡単にヘッドを分解することが出来ました。
自動モードで「エコ掃除」
床の種類を判別して吸引力を自動でコントロール
FREED2の吸引モードには「強モード」と「自動モード」の2種類があります。「自動モード」では、床の種類に合わせて吸引力を自動でコントロールする機能があり、余分な電力の消費を抑える節電効果があります。この節電機能が煩わしいという方は機能が作動しない「強モード」にするか、感度の設定を行うと作動しないように掃除ができるかもしれません。
実際に掃除をしてみるとフローリングのような硬い床面では吸引力が弱モードになり、カーペットやラグのような床面だと吸引力が強モードに切り替わっていたので節電効果はあるようだ。しかし、ちょっとした段差の部分を掃除すると吸引力が弱くなるのでイライラすることもありました。
最初はセンサーで床の種類を判別しているのかと思ったが、回転ブラシにかかる負荷抵抗により、吸引力をコントロールしているようだ。なので、少しでも段差があり回転ブラシが床から浮いてしまうと吸引力が弱くなるようである。
※自動モード運転でフローリングを掃除しても弱モードに切り替わらない場合は、別の要因で負荷抵抗を検知している可能性があるので、こちらの記事をお役立てください。
上の動画では回転するブラシに木片を押し当てて負荷をかけています。負荷がかかった瞬間、回転ブラシの回転スピードとモーターのパワーが強くなっていることが分かります。絨毯のような生地だと木片を押し当てたときと同じようにブラシに負荷がかかるので、ブラシの回転スピードが速くなり吸引力も強くなります。
節電アイドリングストップ機能
FREED2にはヘッドを床から浮かせると自動的に運転が停止する「節電アイドリングストップ機能」が搭載されているので、節電効果があるだけでなく、移動しながら掃除をする際に指でON/OFFに切り替える手間もはぶけます。
観察してみると「節電アイドリングストップ」は、ヘッドの接地面にある赤丸部分のタイヤが床から離れることで、回転ブラシとモーターが停止する仕組みになっていた。タイヤはスイッチのようになっており、運転中だけ床に接触すると沈むようになっている。
ちなみにタイヤが床から離れると約5秒でモーターが停止し、タイヤが床に接触するとすぐにモーターが稼動しますが、フルパワー(最高回転数)に達するまで約3秒ほどかかります。なので、ヘッドの動作を持ち上げる動作が多い用途(狭い場所や階段掃除等)では、節電アイドリングストップ機能が不快になることもありました。
この「節電アイドリングストップ機能」はどのモードにしてもOFFにすることはできないので、個人的にこの機能を停止させられるボタンがあればうれしかった。
バッテリーと充電器
セパレート式だから本体を収納した状態で充電できる
FREED2の充電方式は従来機種と同じになっており、本体からバッテリーを取り外して充電できる「セパレートチャージ」が採用されています。充電方法はバッテリーを本体から取り外して、専用充電器に差し込むだけで充電することが可能です。本体を収納場所に置いた状態で充電することが出来るので、お部屋のコンセント前がスッキリして邪魔になりません。
ワンタッチで取り外せるからバッテリーが故障しても自分で交換できる
バッテリーが本体に内蔵されているコードレス掃除機ですと、バッテリーが故障したり寿命が訪れたときに、メーカーに送らないと修理することが出来ない場合があります。また、メーカーによっては送料を負担しなければいけない欠点もあります。セパレート式ですとバッテリーを単品注文すればいいだけなので、誰でも手間をかけることなく交換することが可能です。
2個あると予備バッテリーとして使えるから広い部屋も掃除できる
セパレートチャージですとデジタルカメラと同じように、誰でも簡単に本体からワンタッチでバッテリーを取り外すことが出来るので、予備バッテリーを購入して用意することも可能になります。予備バッテリーを用意しておくことで、広い範囲を掃除することが可能になるので、バッテリーの残量を気にせずにしっかりと掃除することが出来ます。
バッテリーの購入方法
FREED2のバッテリーの型番は「BY-5SB」です。この「BY-5SB」はアマゾンや楽天市場でも販売されているので、気軽にお買い求めることが可能です。ちなみに「BY-5SB」は、「EC-SX210」と「EC-SX310」の共通品です。また、従来機種「EC-SX200」とも互換性があります。
自動モード(モーターヘッドあり) | 約10~30分 |
自動モード(モーターヘッドなし) | 約10分 |
強モード(モーターヘッドあり) | 約8分 |
連続使用時間|約10分~30分
FREED2の吸引モードには「自動モード」と「強モード」の2種類があり、メーカーが表記している連続使用時間は「自動モード」が約10~30分、「強モード」が約8分となっています。自動モードの場合は床に合わせて吸引モードが変わるので、家のフロアの種類によって連続使用時間が変わります。
実際に連続運転してフローリングを掃除をしてみると「自動モード」の場合は約13~15分ほど、「強モード」の場合はメーカーの表記通り8分間使用することが出来ました。
「自動モード」でフローリングを掃除しても「強モード」に切り替わることがあるので、床の掃除で連続20~30分の掃除は難しいかもしれません。ちなみに「自動モード」でカーペットを掃除すると吸引力が強くなるでの、10分ほどしか持ちません。
充電時間|約80分
バッテリーの充電にかかる時間は、急速充電に対応しているので、残量が0の状態から充電すると約80分で充電することが可能です。2015年調べ-有名家電メーカーの3万円以上する高級コードレス掃除機の充電時間は3~4時間かかるので、バッテリーの残量が無くなっても比較的早く掃除を開始することができます。
ちなみにあとわずかというところで残量が0になっても、3分間充電すると1分間使用できるので安心です。上で説明したように本体からバッテリーを簡単に取り外せるので、予備バッテリーを用意しておくことで、すぐに掃除を開始することも可能です。
ゴミの捨て方&フィルターのお手入れ方法
ダストカップが小さいから埃が舞いにくい
コードレス掃除機はコード式のキャニスター掃除機より集じん容量が少ないうえ、ダストカップ内にゴミが溜まるので、頻繁にゴミを捨てなければいけません。そのため、コードレス掃除機を選ぶ際に「ゴミの捨てやすさ」を重視する方も多いかとおもいます。
FREED2は本体からゴミが溜まるダストカップを取り外してワンタッチで捨てることが出来ます。一般的なフィルター式の掃除機はゴミをダストカップからゴミ箱に落とす際に埃が舞いやすい欠点がありますが、FREED2のダストカップの口はコップのように小さく、本体から取り外して捨てられるので、埃が舞いにくくなっています。
しかし、その反面、ダストカップのゴミを溜めておける量(集じん容量)は0.2Lと他のコードレス掃除機より少なくなっている。FREED2のようなスマートなタイプは集じん容量が少なくなる製品が多いです。
ダストカップに装着した状態でフィルターのお手入れが出来るから、埃が舞い上がらない&汚いフィルターを触れずにお手入れができる
大半のスティックコードレス掃除機が紙パック式でなくフィルター式なので、フィルターの「お手入れの頻度」や「お手入れのしやすさ」は選ぶポイントで重要になってくると思います。
どんなに吸引力の強い掃除機でもフィルターが目詰まりしやすい構造ですと、すぐに吸引力が弱くなるので頻繁にフィルターのお手入れをしなければいけません。またフィルターの分解が手間のかかるものだったり、汚いフィルターに触れないとお手入れできない設計だと、だんだんとお手入れが億劫になってきます。
FREED2はダイソンのような2重構造のサイクロンシステムではないので、はっきりいって微細なゴミの分離能力は優れていません。なので、購入する前から目詰まりしやすいものだと思っていたので、頻繁にフィルターのお手入れしなければいけないと覚悟していました。
しかし、FREED2の粉じん(微細なゴミ)をキャッチする高性能プリーツフィルターは、表面にトレーシングペーパー(写し紙)のようなサラサラしたフィルムが貼られているので、目詰まりした粉じんを振動させることにより簡単に落とすことが可能でした。
高性能プリーツフィルターの上部にはツマミがついており、このツマミを回すことにより振動を発生させることが出来ます。ダストカップを本体から取り外してゴミを捨てる前にこのフィルターをガリガリと回すことで、目詰まりした粉じんをダストカップ内に落とすことが出来ました。
この振動を発生させるツマミはシャープのキャニスター掃除機や布団掃除機にも採用されており、汚いフィルターに触れることなく目詰まりを解消させることができるので便利です。しかし、完全に粉じんを落とすことは不可能なので、吸引力が弱くなったり、フィルターお手入れランプが点灯したときは水洗いしましょう。(追記:こまめにつまみを回してフィルターのお手入れをしていると1ヶ月経ってもランプは点灯しません。)
カップもフィルターもまるごと水洗いできる
サイクロン掃除機と言えばダイソンが有名ですが、ダイソンのダストカップは通電箇所(電気の通る配線)があるので水洗いすることが出来ません。また、サイクロン部分も内部に水が入ると乾燥しにくいため、水洗い、水分厳禁となっています。
長年使っているとサイクロン部分には静電気によって粉じんが大量に付着するので排気から不快な臭いがすることもあります。なので、水を使わずにブロワやエアースプレーなどで吹き飛ばしてお手入れをするユーザもいます。
FREED2はゴミと空気を分離するダストカップセットに組みつけられている各パーツをまるごと水洗いすることが可能です。衛生的にスッキリお手入れすることが出来るので、排気の臭いが気になる方やダストカップを入念に掃除したい方にはありがたいです。
スタンド不要で立てられる自立構造
自立するから掃除の中断や再開がスムーズに行える
これまで自立するコードレス掃除機はモーターやバッテリーが床下近くに配置されているエルゴラピードのようなタイプの掃除機しかありませんでしたが、2015年ではモーターやバッテリーが手元にあるタイプのコードレス掃除機にも自立できるモデルが幾つか登場しました。FREED2もスタンドや壁にもたれさせなくても自立することが可能になっています。
掃除をしていると物を移動させたり、何か用事ができたりして、一時的に掃除を中断することがよくあります。自立しない掃除機を壁に立てかけていると、体が本体にぶつかったときに倒れてしまい、破損したりダストカップ内のゴミをぶちまけたりすることがあります。FREED2は自立させておくことができるので、掃除の一時中断や再開がスムーズに行えます。
壁際に立てかけて収納できるスタンド用フック
自立するといっても本体に強くぶつかると転倒してしまうので、本体を壁際に立てかけて収納する場合は、付属されているスタンド用フックを壁に取り付けます。このスタンド用フックは2つのネジで固定するので、壁に穴をあける必要があります。ネジは付属されていないので、ドライバーや市販のネジを用意する必要がありました。
排気口の配置場所
本体の右に配置されているから排気が顔に当たらない
一般的に手元にモーターやダストカップが配置されているスティック型コードレス掃除機は、排気口も手元に配置されています。排気口が本体の後部や左右に配置されていると、掃除をする場所によって、排気が顔にあたったり、埃が舞ってしまう欠点のあるモデルも存在します。
FREED2の排気口は本体後部でなく右サイドのみにしか配置されていないので、顔に排気があたったり、埃が舞うようなことはほとんどありませんでした。大半の方が右利きのため右手で本体を持っているので、しゃがんだり、高い場所の掃除をしても、本体左側にくる顔には排気はあたらないでしょう。
EC-SX310は「ふんわり排気」
上位機種の「EC-SX310」には、排気口に「Ag+アレルディフェンスフィルター」と「メッシュ状のカバー」が採用されているので、「EC-SX210」より不快な排気を弱めて放出しています。メーカー発表によるとAg+アレルディフェンスフィルターはアレル物質を82%抑制する性能があるので、アレルギー持ちの方や体に排気の臭いや体にあたるのが不快に感じる方は「EC-SX310」のほうが適しているでしょう。
ベンリブラシ
パイプの先に付属されているから差し替える必要なし
FREED2にはキャニスター掃除機にも採用されているベンリブラシがホースの先端に取り付けられています。一般的なコードレス掃除機はブラシノズルを取り出してきて装着しなければいけませんが、ベンリブラシはホースに折り畳まれて収納されているので手間なく装着することが可能です。
ベンリノズルは延長管にも装着できる
このベンリブラシはスライドさせることにより、パイプの先端から簡単に取り外すことができます。取り外したベンリブラシはロングパイプの先端にも取り付けることが可能なので、フロア以外に部屋の高い場所にある「長押」「照明」「エアコン」に溜まった埃の掃除にも活用できます。
家具や入り組んだ場所の掃除が得意
家具や電化製品に付着した埃を床用ヘッドで掃除をすると傷がついたり使い勝手が悪かったりします。また、隅に頑固にこびりついた埃は床用ヘッドでは吸引することが出来ません。このようなシーンではブラシノズルを活用しますが、FREEDの場合はホースの先端に取り付けられているベンリブラシを使って掃除することが出来ます。
ベンリブラシの先端にはブラシが植毛されています。ブラシで埃をかきだしながら掃除することが出来るので、壁際や階段に溜まった埃の掃除や家具や家電に付着した埃を傷つけずに掃除することができます。また、家具の隅にこびりついた埃やキーボードやフィルターのような入り組んだ場所の掃除にも最適です。
2WAY(ツーウェイ)ベンリヘッド
布製品やペットの毛の掃除に最適
FREED2のラインナップには「ベンリブラシ」と「すき間ノズル」の専用アタッチメントが標準付属されていますが、上位機種の(EC-SX310)にだけ、布団やソファーなどの布製品の掃除に便利な「2WAYベンリヘッド」も付属されています。
「2WAYベンリヘッド」はヘッドを引きながら回すことによって、2種類のヘッドに切り替えることが出来ます。本体だけでなく延長パイプにも装着することが可能です。
エチケットブラシ|ふとん、カーテン、衣類の掃除に最適
2013年からレイコップの販売数が伸び布団専用クリーナーの需要が高まり、現在では各メーカーが布団専用クリーナーを販売しており新しい市場ができています。この「2WAYベンリヘッド」を装着することにより、コードレス掃除機で布団やカーテンなどの布製品を掃除することが可能になります。
実際にカーテン、布団、枕などを掃除してみたところ、ヘッドが生地にはりつかない構造になっているのでスイスイとストローク(前後運動)させながら掃除をすることが出来ました。この面にはエチケットブラシ(赤色)が備わっているので、表面に付着した埃などをとることも出来ました。
ゴムブレード|ソファーについたペットの毛の掃除に便利
ペットを飼っているとソファーカバーのような布製品にペットの毛が大量に付着します。ペットの抜け毛や髪の毛の掃除に最適なブラシノズルで掃除をすると、綺麗にとりのぞくことが出来るがブラシに抜け毛や繊維が絡みつくので、お掃除後のブラシのお手入れが大変でした。
この面にはブラシの代わりにゴムブレードが備わっています。ゴムブレードによってペットの抜け毛や髪の毛をブラシに絡めずに吸込むことが出来るので、ブラシに絡みついた抜け毛のお手入れも不要です。
付属吸込口収納スタンド
「2WAYベンリヘッド」が付属されている上位機種の(EC-SX310)にだけ、付属品のアタッチメントを収納できるスタンドも付属されています。この収納スタンドだけで使用するとアタッチメントを差し込むと転倒してしまうので、写真のように充電器の横に重ねて接続して固定します。