「Shark EVOPOWER W35」VS「Anker Eufy HomeVac H11」実機比較
卓上用ハンディクリーナーに最適なのはどっちなのか実際に買って調べてみた
人気のダイソンのように重心が手元に集中しているスティックコードレスクリーナーは、ハンディークリーナーとしても使うことができる。しかし、パイプとヘッドを取り外し、本体と付属のアタッチメントを組み合わせる手間がかかるため、卓上だけを掃除しようとすると億劫に感じることがある。
家では抜け毛の多い猫を飼っていることと、寝床としている部屋でデスクワークをしているため、PCデスクや棚板には猫の毛や埃・塵がすぐに溜まってしまう。そこで、デスク周りで目についたゴミをすぐに掃除できるように、机の上に置けるような小さなハンディークリーナーを購入することにした。
価格が安いのはどっち?最安値はどこで買える?
セール時:3,992円
基本的にANKERの家電製品は公式オンラインや公式が出店しているAmazonや楽天市場でしか販売されていません。HomeVac H11は発売当初から4,990円で販売されており、タイムセールの対象になったときだけ、約1,000円ほど値下がるようです。なので、Ankerの製品を経済的に購入したい場合はタイムセールに出品されるのを待ちましょう。筆者もタイムセールを利用して3,992円で注文しました。当サイトのツイッター(@makita_cleaner)では、Eufyのクリーナーがタイムセールの対象になったときにお知らせしています。経済的に購入したい場合はフォローして頂けれ幸いです。
実勢価格:約16,000円
2020年に発売されたEVOPOWER W35はバッテリーが2個付属されていますが、バッテリーが1個だけのW25もラインナップされています。W25は約20,000円で発売されましたが、現在の実勢価格は約1万6千円まで下がっています。連続で10分以上使用しないのであれば、W25を選んだほうが予算を抑えられます。
実勢価格:約20,000円
参照:価格.com-W35価格推移グラフ
省スペースに収納できるのはどっち?
シャークのEVOPOWERの充電ドックは奥行きがあるため、パソコンデスクの上に置くとスペースをとって邪魔だと感じました。近くにコンセントがないとコードが床を這ってしまうのもマイナスポイント。ちなみに家のパソコンデスクの天板のサイズは100×50cmで、このスペースにモニターとマウスとキーボードを置いています。横幅が150cm以上あればEVOPOWERに不満はなかったと思います。
HomeVac H11は少し背を高くした350mlのペットボトルを置いているような大きさなので、天板が100×50(cm)の小さなデスクでも邪魔だと感じませんでした。厚みは太いところで約7cmなので、机の棚板に寝かせて収納することも可能でした。
吸引力が強いのはどっち?
EVOPOWER | HomeVac H11 |
電圧:10.8V | 電圧:7.4V |
「HomeVac H11」と「EVOPOWER W35」の吸引力を比較すると、体感ではEVOPOWERのほうがかなり強く感じた。HomeVac H11を凌駕する吸引力の強さは、吸口に手を当てるとEVOPOWERは手に吸着しながら持ち上げることができるほど(上動画参照)。
ただし、HomeVac H11でもデスク周りに落ちている埃・塵・毛髪のような軽いゴミから、米粒や猫砂のような重たいゴミもダストカップ一杯になるまで吸えたことから、サブ機としてちょいがけする用途であれば、HomeVac H11でも十分だと感じた。
吸引力を重視する場合は、迷わずシャークのEVOPOWERを選びましょう。吸引力が強いと、他のアタッチメントと組み合わせることで、目についたゴミを吸い取る用途以外でも利用できます(布団掃除等)。ちなみに筆者は同クラス(10.8V)のマキタの人気モデル(CL107FD/CL108FD)も所持していますが、吸引力はEVOPOWERのほうがあきらかに強く感じました。
吸引力対決ではEVOPOWERは負けてしまったものの、HomeVac H11でも家に落ちているゴミはどんなもので軽々吸ってしまうので、目についたゴミを吸う用途ではHomeVac H11でも十分だと感じました。
重量はどっちが軽いの?
重量は600g前後なのでどちらも軽いです。一般的なスティッククリーナーの本体と比べてもスリムな設計になっているため、どちらも取り回すく掃除がしやすいです。ハンドルはやや直径が小さいシャークのほうが握りやすいですが、欠点と感じるような差ではありません。
連続運転時間が長いのはどっち?
HomeVac H11 | EVOPOWER W25 | EVOPOWER W35 |
13分 | 12分 | 12分×2 |
1回の充電で使用できる運転時間はEufyのHomeVac H11のほうが1分ほど長く、スタミナに大きな差はなかった。どちらも運転モードの切り替えをすることはできず、節電効果のある吸引力を弱めた運転モードは採用されていない。
シャークのEVOPOWERはワンタッチで取り外せる着脱式バッテリーが採用されているため、バッテリーが2個付属されているW35は掃除の途中で充電が切れても、予備バッテリーと交換することで、より長時間の掃除にも対応する。
実際に連続使用時間を測定してもほぼスペック通りでした。筆者はデスク周りの掃除で使用するので、ハンディクリーナーの使用に費やす時間は1分前後。このため、HomeVac H11でも焦りながら掃除をすることはありませんが、一回の掃除に軽く10分近く時間を費やす場合は、予備バッテリーと交換することで、長時間の掃除にも対応するEVOPOWER W35を迷わず選んだほうが無難です。長く使っているとスマホのようにバッテリーは劣化し、少しずつ使用時間が短くなっていくからです。
充電時間が短いのはどっち?
EVOPOWER | HomeVac H11 |
2.5時間 | 2.5~3.5時間 |
充電時間はEVOPOWERが2.5時間、HomeVac H11が2.5~3.5時間となっている。
HomeVac H11のほうが充電時間は長いですが、目についたゴミを吸う用途ですと、一回の掃除に費やす時間(1分以内)が短いので、10日に1回程度の充電で済みます。なので、あまり充電時間の長さは欠点だと感じませんでした。掃除機に費やす1回の使用時間が10分を軽く超えてしまうようであれば、予備バッテリーが付属されているEVOPOWERのほうがよいでしょう。
充電方法はどちらが簡単?
Eufy HomeVac H11の充電方法は、USBケーブルを本体に差し込むことで充電することができる。ちなみに、充電に必要なケーブルは付属されているが、コンセントから電源をとれる10W (5V=2A) 以上の出力に対応したUSB充電器を用意する必要があった(5V=1Aだと満充電することができません)。
EVOPOWERの充電方法は、本体を充電スタンドに収納すると同時に充電することができる。さらにバッテリーが2つ付属されているW35の充電スタンドは、予備バッテリーを収納+充電するスペースもあり、本体に装着しているバッテリーや予備バッテリーは常に満充電の状態となる。
充電方法はEVOPOWERのほうが圧倒的に簡単でした。HomeVac H11はケーブルを抜き差しする手間がかかりますが、目についたゴミを吸引する程度ですと、充電する頻度が少なくなるので、手間のかかる充電方法はそこまでデメリットだと感じませんでした。ちなみにマグネットの充電ケーブルを使えばケーブルと本体の接続が簡単になります。
バッテリー交換費用が経済的なのはどっち?
EVOPOWER | HomeVac H11 |
4,400円 | 交換不可 |
EVOPOWERは着脱式バッテリーが採用されているため、バッテリーに寿命がきても自身で交換することができる。バッテリーは公式オンラインストアや楽天市場などで注文することができ、現在の価格は4,400円となっている(2021/5調べ)。
HomeVac H11は内蔵式バッテリーが採用されているため、自身でバッテリー交換することができない。また、メーカーに依頼をしてもバッテリー交換の依頼を受け付けていない。このため、バッテリーに寿命がくると本体を買いかえる必要がある。
SHARKのバッテリーはEVOPOWERやEVOFLEXも良心的な価格設定です。EufyのHomeVac H11はバッテリーをセルフ交換できませんが、本体の通常価格が4,990円、タイムセール時に3,992円で新品を購入することができることを考えると、デメリットだと感じませんでした。
ゴミ捨てはどっちが簡単?
EVOPOWERは手元にあるダストカップボタンを前方にスライドさせると、ダストカップのフタがパカッと開き、中のゴミが落ちる仕組みになっているため、ごみ捨ては非常に簡単である。
さらにメッシュフィルターに付着したゴミは、ダストカップが開くと同時にブラシで掃き落とされる仕組みになっているため、ゴミに触れずに衛生的にお手入れできるのも嬉しいポイント。
一方のHomeVac H11のゴミ捨ては、ダストカップを本体から取り外し、さらにダストカップに組み付けられているフィルターを着脱する必要があるため、ちょっとした一手間がかかるのがネックとなる。
また、フィルターへ空気が一直線に流れる構造になっているため、メッシュフィルターにゴミが付着しやすい。付着したゴミはEVOPOWERと違い、手で除去しなければならず不衛生であった。
どちらも集じん容量が小さいため、こまめなゴミ捨てが必要でした。ごみ捨ては圧倒的にEVOPOWERのほうが簡単かつストレスフリーで行えるので、ゴミ捨てに手間をかけたくない場合は、迷わずワンタッチで捨てられるEVOPOWERをおすすめします。
–
ちなみにEVOPOWERはダストカップが勢いよく開くので、周辺に埃や塵が舞い上がりやすいのがネックとなりますが、ダストカップを手で押さえながらゆっくり開けると、ゴミの舞い上がりを抑えることができました。
メンテナンス性はどちらが高い?
EVOPOWERとHomeVac H11はどちらも吸込口からフィルターへと空気が流れる構造になっており、メッシュ部分の小さな穴を通り抜けるような微細なゴミを吸引すると、すぐにフィルターが目詰まりする集じん方式となっている。
このため、クリーナーの使用頻度が高かかったり、細かなゴミを吸引する用途で使用した場合、定期的にお手入れが必要となるが、どちらもダストカップとフィルターは水洗いすることができるため、メンテナンス性は優れている。
EVOPOWER | HomeVac H11 |
880円(1個) | 1,190円(2個入) 1,690円(4個入) |
フィルターは洗浄することで繰り返し使うことができるが、長く使っていると劣化する消耗品のため、メーカーの公式サイトやアマゾンなどで別売されている。価格はどちらもリーズナブルな価格であるが、HomeVac H11のほうが少し割安である。
幅広い掃除ができるのはどっち?(付属アタッチメント)
卓上や床に落ちているゴミだけでなく、布団やソファーなどのファブリック製品も清掃したい場合は、迷わずアタッチメントが豊富なEVOPOWERを選びましょう。吸口にはエチケットブラシがついているので、絡みついた髪の毛やペットの毛も除去できました。強力マグネットシートやひっつき虫を利用することで、アタッチメントを本体と一緒に一箇所にまとめて収納することができます。
保証期間はどちらが長い?
EVOPOWER | HomeVac H11 |
24ヶ月(通常保証) +12ヶ月(製品登録) ※公式オンラインストアのみ | 18ヶ月(通常保証) +6ヶ月(会員登録) ※正規販売店のみ |
正規販売店で購入した場合の通常保証期間はEufyのクリーナは18ヶ月、SHARKのクリーナは24ヶ月間となっている。
さらにEufyはAnker公式ページで会員登録を行うと、18ヶ月+6ヶ月延長(計2年保証)、SHARKは製品登録を行うと24ヶ月+12ヶ月延長(計3年保証)となっている。
ただし、EVOPOWERの+12ヶ月延長保証を受けられるのは、SHARK公式オンラインストア(楽天市場/PayPayモール店/Amazon含む)のみとなるので注意。
国内の大手電機メーカーの保証期間は1年となりますが、SHARKとEufyの製品は誰でも2年保証を受けられるのは嬉しいポイントです。ただし、EVOPOWERはシャーク公式オンラインストアで購入すると、製品登録後、購入日から2年+1年延長保証(計3年)と、Eufyの最大保証期間より1年も長く受けられるので、保証期間の長さを重視したい場合はSHARKの製品のほうがおすすめです。
–
SHARKの購入窓口は、「シャーク公式オンラインストア楽天市場」「シャーク公式オンラインストアPayPayモール店」「シャーク公式オンラインストアAmazon」も対象に入ります。
EVOPOWERとHomeVac H11を2ヶ月使用した感想のまとめ
ハンディクリーナーを省スペースに設置したい場合は、本体がコンパクトで直立するEufy HomeVac H11がおすすめです。筆者は2台購入して、PCデスクとミシン台の隅に置いています。吸引力はEVOPOWERに劣りますが、重たい猫砂を吸い上げられるパワーはあるので、ちょいがけ用として使用する場合だと十分使えます。コスパがいいのも嬉しいポイント。
パワーやスタミナなどの基礎的なスペックを重視したい場合はSHARKのEVOPOWERがおすすめです。付属アタッチメントも豊富なので、布団などの寝具やソファーやカーテンなどの布製品を掃除したい人にも適しています。掃除機に費やす時間が軽く10分を超えてしまう場合は、バッテリーが2個付属されたモデルを選びましょう。床全体も掃除したい場合はパイプとヘッドが付属されたEVOPOWER SYSTEMがおすすめです。
SHARKやEufyのクリーナーのラインナップや、付属されているアタッチメントがひとめで分かる比較表は上記のリンク先からどうぞ。EVOPOWERは新モデルと基礎的なスペックが変わらない型落ちもおすすめです。
コメント