故障するというレビューの比率が多いエレクトロラックス
わたしは各メーカーのコードレス掃除機の比較表を作成するときに、全てのラインナップのレビューに目を通します。なぜなら、他の購入者の声には、自分の気づかなかった製品の長所・短所や、自分が持っていない掃除の悩みが書かれていたりするので、勉強になるだけでなくブログのネタにもなるからです。
最近、エレクトロラックス社が販売しているコードレス掃除機のレビューに目を通していて感じたことですが、他のメーカーの製品より故障したという書き込みの比率が多く感じました。ただし、購入したユーザーのみしかレビューが書けない楽天市場では、故障したというレビューがさほど多くなかったので不審の念もあります。
個人的にアマゾンや価格COMで購入していない人のレビューや、レビュー件数が1件の人のレビューは信用していません。
故障しないための注意点
エレクロラックスのコードレス掃除機はモーターに負担がかかりやすい
2015年に発売されたモデルの「エルラピード」や「エルゴパワー」のブラシパワーはかなり強力になっており、大人の力を使ってもブラシの回転を止めることができないことから、ブラシパワーやダストピックアップ率(ゴミの除去率)はかなり高い部類にはいるでしょう。そのひとつの証拠として、ダストピックアップ率は、従来モデルと比べても57%から66%へ向上しています。
しかし、「エルゴラピード」や「エルゴパワー」のシリーズから販売されているモデルは、かなり早い段階でフィルターが目詰まりする構造になっています。上の写真は5分ほど掃除をしたフィルターの様子ですが、既にフィルターが目詰まりしている状態となっています。
一般的にコードレスクリーナーのサイクロン方式は、上記のような「1段式サイクロン構造」と「2段式サイクロン構造」に分類されます。1段式サイクロン構造は、2段式サイクロン構造より、ゴミと空気を分離する能力は低くなりますが、ダストカップ内で遠心分離した目に見えるようなゴミは、筒型のフィルターのメッシュ(網目)を通り抜けることができないので、大半のゴミがダストカップ内に回収されます。
一方、エレクトロラックス社の集じん方式は、「サイクロン式」として販売されているようですが、ダストカップの中にフィルターがあるので、ダストカップ内で竜巻を発生させると飛散したゴミが全てフィルターに付着し、目詰まりしやすい構造になっています。
エレクトロラックスの製品は、電動工具メーカー(マキタ、日立工機、BOSCH等)のカプセル式モデルのように目詰まりしやすい集じん方式ですが、目の細かいフィルターが採用されているので排気性能は電動工具メーカーより上でしょう。しかし、その分、目詰まりしたときにモーターにかかる負担は大きいものとなります。
基本的に掃除機はフィルターや紙パックが目詰まりした状態で掃除をかけ続けているとモーターに負担がかかり故障しやすくなります。掃除機の吸込口に手をあてたり、ゴミが詰まったりしたときに掃除機が轟音をたてますが、あの状態はかなりモーターに負担がかかっています。
クイックフィルタークリーニング
なので、掃除機は紙カップやフィルターが目詰まりすればするほど音が大きくなり、モーターに負担がかかりやすくなります。エルゴラピードやエルゴパワーのモデルはフィルターが目詰まりしやすく、目の細かいフィルターが採用されていることから、早い段階でモーターに負担がかかりやすくなっているので、故障しないために使うポイントとして、こまめにフィルターのお手入れをしたほうがよいでしょう。
特に新しいモデルは、カーペットのダストピックアップ率が向上しており、カーペットからより多くの粉じん(微細なゴミ)を搔き出すため、ハウスダストが溜まりやすい絨毯、ラグ、マットを掃除すると、すぐにフィルターに粉じんが付着し目詰まりしやすくなっています。粉じんがフィルターの目を塞ぐと、モーターに負荷がかかってしまい寿命を早めてしまうので、必ず掃除が終わったらフィルターのお手入れをしたほうがよいでしょう。
ブラシロールクリーン機能もモーターに負荷がかかる
その他の故障しないために使うポイントとして、モーターヘッドに備わっている回転ブラシのお手入れを怠ると、ブラシに髪の毛や糸くずがたくさん絡みつきヘッドに搭載されているモーターに負担がかかり寿命を早めてしまうので、回転ブラシにたくさんゴミが絡まっている場合は、「ブラシロールクリーン機能」を使って、ブラシに絡みついたゴミを除去したほうがよいでしょう。
ちなみにこのブラシロールクリーンじたいもモーターに負荷をかける機能なので、頻繁に使用しないほうがよいでしょう。(一週間に一度が目安になるようです。)