- 9年ぶりに18Vからパワーアップした新モデルが登場!
- 「FDZW」と「FDRFW」と「FDFCW」の違いは?
- 梱包されてる箱の大きさはどれくらいなの?
- 新しく採用されたパイプロックボタンの特徴を教えて
- スイッチの種類はどのようになってるの?
- 吸込仕事率(吸引力)はどれくらい強くなったの?
- どんな床の掃除が得意な床用ヘッドなの?
- 色々なゴミを吸い取った動画が見たい
- 集じん方式はどんなタイプがあるの?
- ゴミの捨て方は簡単なの?
- フィルターのお手入れはどうやるの?
- 連続使用時間はどれくらいつかえるの?
- 充電時間はどれくらいかかるの?
- 充電方法はどのようするの?
- 充電音は静かになった?騒音値はどれくらい?
- 充電器のサイズはどれくらいなの?
- バッテリーの寿命はどれくらいでくるの?
- 運転音はうるさくない?騒音値はどれくらい?
- 重量はどれくらいなの?軽い?重たい?
- 収納方法はどのようにするの?立てかけられる?
- 床以外の掃除はできないの?
9年ぶりに18Vからパワーアップした新モデルが登場!
「従来モデル」と「新モデル」の違い
●ゴミを溜められる「集じん容量」がアップ
●「ブラシ付きモーター」→「ブラシレスモーター」
●モーターの耐久性がアップ
●排気口に「吸音スポンジ」を配置し騒音低減
●「エラストマ一体モーターケース」で振動低減
●延長管を簡単に着脱できる「パイプロックボタン」を採用
●カプセル/紙パックの「誤取付防止構造」を採用
●形状を安定させるフレーム付の「高機能フィルタEX」を採用(カプセル式)
●「HEPAフィルター(別販売品)」が登場(カプセル式対応)
●簡単着脱できる「ロック付サイクロンアタッチメント」が登場
2019年2月20日に株式会社マキタから18Vスライド式リチウムイオンバッテリーを電源とするスティックコードレスクリーナー「CL280FD」「CL281FD」「CL282FD」を発売するとが発表された。高効率ブラシレスモーターの搭載により、吸込仕事率は従来モデルと比べて1.6倍にアップ。さらに内部構造の見直しにより、耐久性は従来モデルより2倍以上に向上したという。今回発売されたモデルは同社が展開するスティックタイプの充電式クリーナーの中で最上位に位置するモデルとなる。
新モデル(CL280FD/CL281FD/CL282FD)の違い
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
スイッチ | |||
集じん方式 | |||
吸込仕事率 | パワフル:なし 強:45W 標準:なし 高機能フィルタE | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 高機能フィルタEX |
連続運転時間 | パワフル:なし 強:20分 標準:なし | パワフル:15分 強:20分 標準:50分 | パワフル:15分 強:20分 標準:50分 |
充電時間 | 約:22分 | 約:22分 | 約:22分 |
2010年:マキタが日立工機を超える18V充電式クリーナーを発売
2014年:日立工機がマキタを凌駕するR18DSAL(18V)を投入
2015年:リョービが日立工機を凌駕するBHC-1800(18V)を投入
2019年:マキタがリョービに匹敵する新モデルを発売するNew
2010年10月:「CL182FD」発売(紙パック派 歓喜)
2016年03月:「CL181FD」発売 (スイッチが違うだけ…)
2017年11月:「CL180FD青/CL181FD青」発売(色が違うだけ…)
2019年03月:「CL280FD/CL281FD/CL282FD」発売(吸引力アップ)
マキタ菌に感染した信者が耐え忍んだ9年間
マキタから18Vシリーズのコードレス掃除機が発売されたのは2010年。当初は電動工具メーカーの中では最強の吸引力を誇っており、パワーヘッドを搭載したダイソンと比べられるほど人気が高かった。その人気の高さは建築現場の職人だけでなく、家庭で奥様方に愛用されるほど。しかし、これまで新モデルを発売してこなかったマキタは、競合である日立工機やリョービの製品にパワー面で圧されてしまい、近年では吸引力を重視する人にはおすすめできるものではなかった。
基本的に大手電動工具メーカーの充電式クリーナーは、同社が展開する電動工具と同じバッテリーを採用している。このため、同じ電圧のバッテリーを使用すると、電動工具との間で使い回しができるのだ。電動工具は本体のみでも販売されるため、同社のバッテリーと充電器を持っていれば経済的に電動工具を購入することができるメリットがあるものの、逆にそれが足枷となり他社に乗り換えることが難しくなる。つまり、マキタユーザーは長い間、新モデルが発売されるのを待ち続けてきたのだ。
「FDZW」と「FDRFW」と「FDFCW」の違いは?
付属品 | CL280FDZW CL281FDZW CL282FDZW | CL280FDRFW CL281FDRFW CL282FDRFW | CL280FDFCW CL281FDFCW CL282FDFCW |
本体 | ○ | ○ | ○ |
バッテリー | × | ○ | ○ |
充電器 | × | ○ | ○ |
サッシノズル | ○ | ○ | ○ |
床用ヘッド | ○ | ○ | ○ |
ストレートパイプ | ○ | ○ | × |
ストレートパイプ 340 ロック付 | × | × | ○ |
サイクロン アタッチメント ロック付 | × | × | ○ |
付属品に違いがあるので用途に合ったモデルを選ぼう
今回発売された新モデルは「CL280FD」「CL281FD」「CL282FD」の3機種。各モデルには末尾が異なるモデル名が3種類ラインアップされているため、欲しいモデルは決まったものの、どれを購入するがよいのか選び方に困惑してしまう人もいるのではないだろうか。ここでは用途にあったモデルが選べるように型番末尾の違いを分かりやすく解説。
「FDZW」の付属品
「FDRFW」の付属品
●サイクロンアタッチメントが不要な人
●従来のサイクロンアタッチメントを使いたい人
「FDFCW」の付属品
●新しいロック付サイクロンアタッチメントが必要な人
梱包されてる箱の大きさはどれくらいなの?
軽くて邪魔にならないサイズ
FDRFW:わからぬ
FDFCW:590(長さ)×245(幅)×170(高さ)(mm)
マキタの充電式クリーナーを注文していつも驚くのが、梱包されたダンボール箱のサイズだ。ダイソンのような高機能タイプの製品に比べるとコンパクトで、初めて注文したときは本当にこの中に掃除機が入っているのかと思ったほどの軽さだったのを覚えている。押し入れに横にして入れてもスッポリはいるので、毎月コードレス掃除機を購入してる私にとっては助かる。今回購入した本体のみの「FDZW」は相変わらずのコンパクトなサイズであったが、セット品の「FDFCW」はサイクロンアタッチメントが同梱されているのでいつもの箱より少し大きくなっている。
新しく採用されたパイプロックボタンの特徴を教えて
パイプロックボタンから得られる5つのメリット
●ストレートパイプの着脱がストレスフリーになった
●ゴミ捨て時のストレートパイプの着脱が楽になった
●サイクロンアタッチメントが抜け落ちなくなった
●強く差込むがなくなったから本体差込口に亀裂が入らない
新モデルにはストレートパイプ(延長管)を簡単に着脱できる「パイプロックボタン」が搭載されている。同年に発売されたマキタターボ60にも採用されていることから、今後、同社から発売される充電式クリーナーにもパイプロックボタンが採用されると考えられる。
パイプロックボタンが採用されているマキタターボ60や新モデルを使っていて感じたメリットは、卓上や階段を掃除する時に、すぐにハンディタイプとして使えることだ。また、カプセル内のゴミを捨てる際のストレートパイプ着脱もストレスフリーになった。その他に、接合部がしっかりと固定されるため、サイクロンアタッチメントが使用中に抜け落ちることも皆無になった。従来モデルだと抜けないように強く差し込んだために、吸込口に亀裂を入れたこともあった。
スイッチの種類はどのようになってるの?
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
スイッチ | |||
集じん方式 | |||
吸込仕事率 | パワフル:なし 強:45W 標準:なし 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 紙パック |
「ワンタッチスイッチ」と「スライド&トリガスイッチ」の特徴
●「CL281FD」:ワンタッチスイッチを採用
●「CL282FD」:ワンタッチスイッチを採用
新モデルのスイッチ方式は「スライド+トリガースイッチ」と「ワンタッチスイッチ」の2種類が採用されている。ここでは、2つのスイッチ方式の特徴を誰にでも分かりやすく解説しよう。
「スライド+トリガースイッチ」の特徴
●トリガースイッチ:こまめにON/OFFしたい用途に最適
●スライドスイッチ:連続運転したい用途に最適
●トリガースイッチは節電効果がある
▲吸引モードを切り替えることができない(強モード一択)
“トリガースイッチ”はトリガーを人差し指で引いている間だけONとなる引き金式のスイッチ。こまめにON/OFFに切り替えられるため、頻繁にON/OFFに切り替えながら掃除をする用途では最適だ。その他に、こまめにON/OFFに切り替えられることから、バッテリーの節電効果があるメリットも存在する。
しかし、トリガースイッチが採用された従来機は、力が弱い人や指に障害がある人から「トリガーを長い時間引いていると指が痛くなる」という批判レビューもあった。トリガースイッチが採用された新モデルCL280FDは、トリガースイッチを引いた状態でロックできる「スライドスイッチ」も搭載。連続運転する用途では、スライドスイッチを使うことで、連続運転の際に指にかかる負担がなくなった。
CL180FDの後継機であるCL280FDは2つのスイッチを搭載しており便利になったが、吸引モードが「強モード」しか選択できないデメリットも存在する。使用頻度の高い「強モード」の吸込仕事率はワンタッチスイッチが採用されている他の2機種(CL281FD/CL282FD)より少し強めだが、パワフルモードを使うことができないため、最大吸込仕事率は他の2機種に劣ってしまうのだ。
「ワンタッチスイッチ」の特徴
●連続運転したい用途に最適
●吸引モードを3段階に切り替えられる
●吸引モードを下げると節電効果がある
●吸引モードを下げると運転音を小さくできる
●パワフルモードの吸引力はCL280FDより強い
“ワンタッチスイッチ“はパネル式になっており、一度スイッチを押すとONの状態が続くため、連続運転する用途で使うユーザーには人気が高い方式であった。また、吸引モードが「強モード」だけのトリガースイッチと違い、ワンタッチスイッチは「標準モード」「強モード」「パワフルモード」3種類の吸引モードに切り替えることができ、用途に応じてパワーを調整することが可能。パワフルモードの吸引力はCL280FDの強モードより強い60W。その他に吸引モードを弱くすることで運転音が静かになるメリットもある。
吸込仕事率(吸引力)はどれくらい強くなったの?
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
スイッチ | |||
集じん方式 | |||
吸込仕事率 | パワフル:なし 強:45W 標準:なし 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 紙パック |
従来モデルに比べて21~62%アップ
●(CL280FD)の最大吸込仕事率:45W(21%UP)
●(CL281FD/CL282FD)の最大吸込仕事率:60W(62%アップ)
電動工具メーカーのコードレスクリーナーに標準装備されている床用ヘッドは、大手家電メーカーが販売する高機能タイプの製品に採用されている「モーターヘッド」と違い、吸込口にモーター駆動の回転ブラシが搭載されていない「ノーマルヘッド」が採用されている。このため、フロアのダストピックアップ率(ゴミの除去率)は、吸引力の指標となる吸込仕事率によって大きく左右する。
新モデルでは同社の電動工具にも採用されている”ブラシレスモーター”が搭載され、エネルギー変換効率と耐久性が大幅に向上された。気になる吸引力は、これまでプロの清掃シーンを支えてきた従来モデルの強モードの吸込仕事率が37Wに対して、新モデルの強モードの最大吸込仕事率は45W。さらに、パワフルモードが採用されたCL281FDとCL282FDの最大吸込仕事率は60Wもアップした。
CL280FDの吸引力がわかる動画
CL281FDの吸引力が分かる動画
CL282FDの吸引力が分かる動画
サイクロンアタッチメント装着時の吸引力が分かる動画
どんな床の掃除が得意な床用ヘッドなの?
「フローリング」や「畳」のようなフラット床面が得意な標準ヘッド
○モーターがないから→硬い壁や家具にぶつけても壊れない
○ブラシがないから→フローリングのようなフラットな床面の掃除が得意
○ブラシがないから→固形のゴミを弾き飛ばさずに効率よく吸引できる
○ブラシがないから→髪の毛やペットの毛が絡みつかない
△ブラシがないから→絨毯の奥から微細なゴミを掻き出す集じん力が低い
△ブラシがないから→絨毯に絡みついた髪の毛やペットの毛を掻き出せない
△コンパクトだから→広範囲の場所を効率よく掃除ができない
新モデルの3機種には従来モデル(マイナーチェンジ機)にも採用されていた、コンパクトで軽くて丈夫な「床用ヘッド(123486-2)」が標準装備されている。
この床用ヘッドはダイソンのようなハイエンド機が採用している「モーターヘッド」のように吸込口に回転ブラシを搭載していないため、カーペットの奥深くから微細なゴミを掻き出す集じん力は劣っているが、フローリングや畳のような平たい床面に落ちているゴミの掃除を得意。
さらに、モーターヘッドのように回転ブラシで弾き飛ばしてしまうような固形のゴミも効率よく吸引できたり、回転ブラシに髪の毛やペットの毛のような糸状のゴミを除去する面倒なお手入れからも解放されるメリットが存在する。チープな作りのヘッドだが硬い壁や家具にぶつけても壊れにくい。
絨毯から微細ゴミを掻き出せる「旧じゅうたんノズル(別販売品)」
○絨毯の奥に入り込んだ微細なゴミを掻き出す集じん力が高い
○絨毯に絡みついた髪の毛やペットの毛を集じんできる
△ヘッドの首が固定されてるから使い勝手が悪い
△ブラシに集じんした長いゴミが絡みつく
△ブラシが絨毯繊維に引っかかるから滑りが悪い
△フローリングに対応していない
フローリングと絨毯に対応した「新じゅうたんノズルDX(別販売品)」
○エチケットブラシを搭載している
○フローリングと絨毯に対応している
○フローリング溝のゴミを掻き出せる
○絨毯に絡みついた髪の毛やペットの毛を集じんできる
○力をいれずにヘッドを前後に滑らせる
△絨毯の奥に入り込んだ微細なゴミを掻き出す集じん力が低い
色々なゴミを吸い取った動画が見たい
マキタクリーナーが得意なゴミ
マキタクリーナーが苦手なゴミ
集じん方式はどんなタイプがあるの?
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
スイッチ | |||
集じん方式 | |||
吸込仕事率 | パワフル:なし 強:45W 標準:なし 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 高機能フィルタEX | パワフル:60W 強:42W 標準:15W 紙パック |
「カプセル式」と「紙パック式」の2種類
新モデルの集じん方式は従来モデルと同じ「カプセル式」と「紙パック式」の2種類を採用したモデルがラインナップされている。サイクロンアタッチメントを装着せずに家庭で使った場合、それぞれメリットとデメリットがあるので、双方の特徴を理解して使う人にあったものを選ぼう。
カプセル式の特徴(メリットとデメリット)
○こまめにゴミ捨てができる
○集じん容量が大きい
△ゴミを捨てる度にフィルターのお手入れが必要
△フィルターのお手入れ時に埃が舞い上がる
捕集効率:30~35μmの微粒子を95%捕集
集じん容量:750mL
「CL280FD」と「CL281FD」に採用されているカプセル式は、吸い込んだ空気とゴミをカプセル(ダストカップ)内に配置されたフィルターで分離する集じん方式となっている。フィルターは水洗いして繰り返し使うことが出来るため、紙パックのようにランニングコストがかからない特長を持つ。また、紙パック式と違い、こまめにごみ捨てが行えるため、吸引力が低下してきたらゴミ捨てを行うことで吸引力が復活するメリット存在する。その他にゴミを溜められる集じん容量が紙パックより大きい。
ただし、カプセル式は流行りのサイクロン式と違い、吸込口からフィルターへと空気が一直線に流れる単純構造になっているため、ゴミが溜まっていくにつれ空気の流れが悪くなり吸引力が下がってしまうデメリットも存在する。このため、フィルターにゴミが付着しやすく、ゴミを捨てる度にフィルターに付着した粉じんをダスター刷毛などでお手入れしなければいけないため、ちょっとした人手間がかかる。さらに、フィルターのお手入れ時に埃が舞い上がるため、紙パックより不衛生な欠点も存在する。
紙パック式の特徴とメリットとデメリット
○集じん方式を選べる(紙パック/高機能ダストバッグ)
○高機能ダストバッグは繰り返し使える
△紙パックは消耗品のためラニングコストがかかる
△紙パックやダストバッグは集じん容量が小さい
紙パックの捕集効率:30~35μmの微粒子を90%捕集
ダストバッグの捕集効率:30~35μmの微粒子を95%捕集
集じん容量:330mL/500mL
「CL282FD」に採用されている紙パック式は、紙パックにゴミを溜めることができるため、ゴミを捨てる際に埃を舞い上げずに、簡単かつ衛生的にゴミ捨てを行うことができる。カプセル式と違ってゴミを捨てる度に面倒かつ不衛生なフィルターのお手入れからも解放されるのは高ポイント。また、紙パックは使い捨ての消耗品のため、ランニングコストがかかるデメリットがあるが、付属品の水洗いをすることにより繰り返し使うことができる「高機能ダストバッグ」を使えばランニングコストはかからない。
「紙パック」と「カプセル」どちらを選べばいいの?
「紙パック」と「カプセル」どちらを選べばいいの?マキタの7.2v~18Vシリーズの充電式クリーナーの売上を見ると家庭で人気があるのは紙パック式のモデルのように思う。管理人も初めはカプセル式を使っていたが、定期的に行うフィルターお手入れが億劫になり、ランニングコストがかかってもいいので、簡単かつ衛生的にゴミを捨てられる紙パック式に浮気したほどだ。また、紙パックはランニングコストがかかる欠点が存在するが、後述する「サイクロンアタッチメント」を装着すれば紙パックもほとんど消費しない。
ただし、大量にゴミが発生する工房や建築現場で使う場合は、こまめにゴミ捨てが行えるカプセル式のモデルのほうが最適となる。現在は空気とゴミを遠心分離する「サイクロンユニット」の登場により、どちらを選んでも同じという意見もあるかもしれないが、材料の切削屑に含まれる浮遊するような粉じんを一度に大量に吸引すると本体側に侵入しやすいのだ。定期的にフィルターの手入れが必要となるのでランニングコストがかかる紙パックよりカプセル式のほうがおすすめである。
「カプセル式」と「紙パック式」どっちが排気が綺麗なの?
●高機能フィルターEX:30~35μmの粒子に対して95%捕集
●紙パック:30~35μmの粒子に対して90%捕集
●HEPAフィルター(別販売):0.3~1μmの粒子に対して99.97%捕集
○[高機能ダストバッグ] > [紙パック]
○[高機能ダストバッグ] = [高機能フィルターEX]
○カプセル式に[高機能フィルターEX]+[HEPAフィルター]の組み合わせが最強
HEPAフィルタの取り付け方を見る(動画)
マキタのデータによるとCL282FDに同梱されている消耗品の「紙パック」と「高機能ダストバッグ」を目の細かさを比べると、高機能ダストバッグのほうが目が細かいという回答をいただいた。粒子捕集効率は高機能ダストバッグが30~35ミクロンの微粒子を95%キャッチするのに対して紙パックは90%。「高機能フィルターEX」と「高機能ダストバッグ」は同じ生地が採用されているため、排気性能は同等と考えてよいだろう。
さらに、新モデルの登場と同時に空気清浄機にも採用されている[HEPAフィルター(A-68965)]が別販売された。このHEPAフィルターはカプセル式の「CL280FD」と「CL281FD」に装着可能となっており、微粒子の捕集効率は0.3~1μmの微粒子を99.97%。花粉よりさらに微細なPM2.5をキャッチできる性能となっている。
従って、高機能フィルタと捕集効率がアップするHEPAフィルターを併用すれば排気性能はカプセル式の「CL280FD」と「CL281FD」のほうがCL282FDを凌駕するレベルとなる。フィルターの目が細かくなるぶん、吸引力が低下する欠点もあるだろうが、アレルギーなどで排気性能を重視したい場合は、排気性能の高いHEPAフィルターを取り付けられる「CL280FD」と「CL281FD」を選ぶとよいだろう。
サイクロンアタッチメントってなんぞや?
●本体側にゴミが侵入しにくくなる
●フィルターが目詰まりしにくくなる
●吸引力が持続するようになる
●ゴミ捨てがかなり簡単になる
●ゴミ捨て時に埃が舞い上がりにくい
●紙パックのランニングコストが軽減
△吸引力が4割低下する
△重量が376gプラスされる
FDFCWに付属されている「サイクロンアタッチメント」は、集じん方式をサイクロン方式に変えることができるアタッチメントである。ダイソンで有名なサイクロン方式は、ヘッドから吸い込んだ空気とゴミを遠心分離するため、フィルターが目詰まりしにくくなり、吸引力が低下しにくくなるメリットが大きい。
その他に、管理人が個人的に使用して感じたメリットは上記にまとめているが、特に紙パックやフィルターへの微細な粉じんの侵入が少なくなり、面倒+不衛生だったフィルターのお手入れや、消耗品のランニングコストが軽減することから、マキタユーザーからサイクロンアタッチメントは非常に人気がある。
カプセル式のモデルはゴミ捨て時に埃が舞い上がりやすいため、アレルギーなどで埃の舞い上がりが気になる人。管理人のように定期的に行うフィルターのお手入れが面倒だと感じる人。フィルター目詰まりの原因となる微細なゴミや大量のゴミを毎日吸う人には、サイクロンアタッチメントの使用をおすすめしたい。
サイクロンアタッチメントを取り付けることにより生じるデメリットも存在する。吸引力が持続するメリットは得られるが、風路が増えたり空気を曲げたりするため、吸引力が4割ほど低下してしまうことだ。また、アタッチメントの重さは376gあるので、掃除機の重量が重たくなってしまうことだ。バッテリーやモーターのように手元に配置されないため、ずっしりと重たくなるわけではないが、本体と延長管のあいだに取り付けることによって、ベッド下のような狭い隙間の奥まで掃除ができなくなってしまうことも。
従来のサイクロンアタッチメントは付けられるの?
●新モデルの延長管に(A-67169)は装着できる
●従来モデルの本体に(A-68856)は装着できない
マキタから発売された最初のサイクロンアタッチメント(A-67169)は、2018年1月に発売されたこともあり、前モデルに使用していたサイクロンアタッチメントを新モデルに使い回したい人も多いのではないだろうか。
結論から述べると新モデルに従来のサイクロンアタッチメントを装着することは可能である。新モデルから本体差込口に「パイプ取り外しボタン」、ストレートパイプに「ストッパー」が付いているが、吸込口の内径や外形サイズは従来モデルと同じため、サイクロンアタッチメントを差し込んで取り付けることは可能であった。
型番に「FDFCW」が付くモデルには「ロック付サイクロンアタッチメント(A-68856)」が標準付属されているため、新規で購入する場合はこちらのセット品を購入したほうがよいだろう。なぜなら、従来のサイクロンアタッチメントは本体から外れるなどの批判レビューが散見されるからである。「FDFCW」の標準付属されているサイクロンアタッチメントはロック付きのため、従来品と違って着脱が簡単になり、本体から外れる心配がなくるなるのだ。
サイクロンアタッチメントを装着すると全長が長くなって使い辛くなる批判レビューも存在する。なかには延長パイプを短く加工して、自分に合った長さに調整するユーザーもいるほどだ。ただし、延長パイプを切断するだけでなく、先端にテーパーをつけないといけないため、電動工具を持ってない人にとっては難しい加工となる。「FDFCW」にはサイクロンアタッチメント用の短いストレートパイプ340(ロック付)が付属されているので安心だ。
「A-67169」に「ストレートパイプ340」を取り付けられるの?
●長さ(340mm)が短いから使いやすくなる
●使用中にパイプが外れることはなかった
従来のサイクロンアタッチメント(A-67169)を新モデルに使い回せても、アタッチメントの分だけ全長が長くなるため、使い勝手が悪くなるデメリットは解決されない。しかしながら、新モデルの「FDFCW」には短い延長管(ストレートパイプ340)が同梱されているうえ、近日単品で販売予定とマキタが発表したため、(A-67169)に(ストレートパイプ340)を取り付けられるのか気になる人も多いのではないだろうか。
今回新しく登場したストレートパイプは差込口にストッパーがついているが、従来のサイクロンアタッチメント(A-67169)に差し込んで装着することは可能であった。標準時と同じに近い全長となるため使い勝手もよい。現在(3/8)はストレートパイプ340(459481-9)は検索してもヒットしないが、近日発売予定と記載されているため、近いうちに単品で購入することも可能になるだろう。
ゴミの捨て方は簡単なの?
カプセル式のゴミ捨て方(CL280FD/CL281FD)
紙パックor高機能ダストバッグのゴミ捨て方(CL282FD)
サイクロンアタッチメントのゴミの捨て方
フィルターのお手入れはどうやるの?
カプセル式のお手入れ方法(CL280FD/CL281FD)
●高機能フィルターEXに付着した粉じんはブラシで除去できる
●高機能フィルターEXは水洗いできる
●カプセル(ダストカップ)は水洗いできる
●水洗いした高機能フィルターEXは半日で乾く
カプセル式のCL280FDとCL281FDに標準装備されている「高機能フィルターEX」は、「従来フィルター」よりサラッとした生地になっているため、フィルター表面にゴミが付着しにくくなっている。ただし、従来のフィルターより目詰まりしにくいフィルターと言われているが、表面に付着した粉じんはブラシを使用しないと除去できないため、定期的にお手入れが必要となる。
当サイトではお手入れ用のブラシは毛先が細く静電気の発生しない「ダスター刷毛」をおすすめしているが、埃の舞い上がりが気になる場合は他の掃除機にブラシノズルを取り付けて掃除するという方法もおすすめだ。後者は自己責任となるが、弱い吸引モードでお手入れすれば生地や縫い目が傷むことはまずない。
フィルターは水洗いすることも可能なので、汚れや排気が気になったら丸洗いでき安心。家では普段はダスター刷毛で軽くフィルターをお手入れし、月に一度は汚れや排気が気になるのでフィルターを水洗いしている。フィルターは1日もあれば乾くが、少しでも早く乾かしたい場合は風通しのよいところに干したり、扇風機にでも当てておくとすぐに乾く。ちなみに、取扱説明書では1~2ヶ月毎の水洗いを推奨している。
高機能ダストバッグ式のお手入れ方法(CL282FD)
●高機能ダストバッグに付着した粉じんをブラシで除去することが難しい
●高機能ダストバッグは水洗いできる
●水洗いしたフィルターは半日で乾く
CL282FDは集じん方式を紙パックと高機能ダストバッグを選ぶことができる。紙パックは使い捨てなのでお手入れは不要だが、紙パックやダストバッグをセットするオレンジ色のバルブステーのスポンジ部にゴミが付着するのでダスター刷毛などのブラシで除去する必要がある。また、紙パックが格納されている箇所にも塵が付着しているので定期的にお手入れしたほうがよいだろう。
同梱されている高機能ダストバッグは高機能フィルターと同じ生地になっており、繰り返し使うことが可能。ただし、ダストバッグに付着した粉じんはブラシで除去することが難しいため、水洗いしないと綺麗にすることができない。自己責任となるが、私はゴミ捨てのたびに水洗いするのが面倒なので、別の掃除機にブラシノズルを取り付けて粉じんを除去している。(弱モード推奨)
サイクロンアタッチメントのお手入れ方法
●3つのパーツは分解して丸い洗することができる
●メッシュフィルターに長いゴミが絡みつきやすい
●メッシュフィルターの付け根にゴミが詰まりやすい
●空気の曲がる部分に粉じんがこびりつきやすい
●水洗いしたアタッチメントは1日で乾く
「FDFCW」に付属されているサイクロンアタッチメントはダストケースの上部に配置されているメッシュフィルターに髪の毛のような長いゴミが絡みついたり、メッシュフィルターの付け根にゴミが詰まったりするため、定期的にお手入れが必要となる。メッシュフィルターはくるっと回せば取り外すことができるため、詰まったゴミも簡単に除去することができる。吸い込んだゴミや掃除の頻度にもよるが、毎日家を掃除した場合は1ヶ月の一度のお手入れでも十分だと感じた。
アタッチメントの空気が曲がる箇所には粉じんが付着しやすく、長く使っていると粉じんがびっしりこびりついてしまい、ブラシでお手入れすることは困難であった。しかし、3つパーツで構成されているサイクロンアタッチメントは、全て分解し水洗いすることができるため、汚れがや排気の臭いが気になった場合は丸洗いすれば、汚れを簡単に除去することができる。頑固にこびりついた粉じんはシャワーなどを使って強い水流を当てて綺麗にするのがおすすめ。
連続使用時間はどれくらいつかえるの?
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
連続運転時間 | パワフル:なし 強:20分 標準:なし | パワフル:15分 強:20分 標準:50分 | パワフル:15分 強:20分 標準:50分 |
強モードで6畳の部屋を10回掃除できるスタミナ
●「パワフルモード」:6畳の部屋を7回分
●「標準モード」:6畳の部屋を25回分
●予備バッテリーを用意すれば電池切れの心配なし
※1畳を20秒かけて掃除した場合
マキタの18Vコードレスクリーナーの最大の特長となっているのが、同社の18Vプロ用電動工具にも採用しているリチウムイオンバッテリーを搭載していることだ。新モデルには容量が3.0Ahの(BL1830B)が標準付属されており、一回の充電で「標準:50分」「強:20分」「パワフル:15分」の連続使用が可能となっている。
一般家庭で発生するゴミは強モードの吸引力でもラクに吸い取れるため、たたみ一畳のスペースを20秒間かけて掃除した場合、6畳の部屋を10個分も掃除するをすことができる。このため、チョイ掛け用として目に入ったゴミをサッと掃除するだけでなく、一戸建ての家を丸ごと掃除できるスタミナも持っている。
予備バッテリーを用意すれば延々と掃除ができる
後述するが電動工具メーカーは充電時間(22分)が早い特長も持っているため、掃除をしている途中で電池切れになっても安心だ。しかしながら、休む間もなくすぐに掃除を開始したい場合は、「予備バッテリー」を用意して交換しながら使うことで延々と連続運転することができる。バッテリーは容量(Ah)によって「運転時間」「充電時間」「重量」「価格」が変わるため、用途にあった容量のタイプを選びたいところ。
ちなみに、標準付属されているバッテリーは「BL1830B」となり、従来モデルに付属されていたBL1830と違い、「残量表示」+「自己故障診断」機能が搭載されている。コンセントがある環境で使用する場合は、予備バッテリーは何個も用意する必要なく、例えばBL1830Bであれば、17分で80%の容量を充電することができるため、交換しながら使えば延々と連続使用することができる。
バッテリーの残量は分かるの?
従来モデル(CL180FD/CL181FD/CL182FD)のセット品には、容量が3.0Ahの[BL1830]というバッテリーが付属されていた。本体やバッテリーにはバッテリーの容量が分かる機能が搭載されていないため、今どれくらいの残量があるのか把握することができなかった。また、紙パック式のモデル(CL182FD)にだけバッテリーの容量が少なくなるとランプが点灯してお知らせする機能が採用されていたが、ランプが点灯するとすぐに充電が切れてしまうため、焦って掃除をしなければいけなかった。
残量表示 | 状態 | 備考 |
4点灯 | 残量:75~100% | |
3点灯 | 残量:50~75% | |
2点灯 | 残量:25~50% | |
1点灯 | 残量:0~25% | |
左1点滅 | 充電してください | |
左右2交互点滅 | 故障しました |
新モデルにも同じ容量のバッテリーが付属されているが、マイナーチェンジした[BL1830B]というバッテリーに変更されている。このバッテリーは残容量表示機能が搭載されており、前側にある「確認ボタン」を押すことにより、ランプが点灯し4段階で残量表示してくれるようになった。充電のタイミングが分かるバッテリー残量を確認できるようになったため、「そろそろバッテリーの容量がなくなるな…」と焦りながら掃除をしなくてよくなった。
充電時間はどれくらいかかるの?
ダイソンより約10倍も早い充電スピード
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
連続運転時間 | パワフル:なし 強:20分 標準:なし | パワフル:15分 強:20分 標準:50分 | パワフル:15分 強:20分 標準:50分 |
充電時間 | 約:22分 | 約:22分 | 約:22分 |
新モデルの3機種には同社の電動工具と同じ専用の急速充電器「DC18RF」が付属されているため、残量が空になったバッテリーをわずか22分という早さフル充電できる特長を持っている。ダイソンのような高機能タイプの製品は充電時間に3.5時間以上かかってしまうが、マキタであれば途中で充電切れを起こしてもすぐに掃除を開始できるので安心だ。
マキタ(14.4V/18V)の充電器は冷却ファンを搭載しており、電話本体のように大きいため、場所をとったり、充電音が少しうるさい欠点があるものの、充電切れしたときにサッと充電してすぐに掃除が開始できる強みは、プロの現場だけでなく日常使いでも嬉しいポイントとなる。
充電方法はどのようするの?
本体からバッテリーを取り外して充電器で充電
●バッテリーは本機からワンタッチで取り外せる
●充電器にセットしてバッテリーを充電する
●本体の収納場所がコンセント周りに縛られない
マキタの電動工具や前モデルを使用してきた人には説明不要だが、新モデルの3機種は同社が展開する18Vプロ用電動工具と同じバッテリーが使用されている。バッテリーは同社の電動工具と使い回せる特長を持っているため、本体からワンタッチで取り外すことができる「着脱式バッテリー」が採用されている。バッテリーは急速充電器で充電するため、バッテリーの着脱にちょっとした一手間がかかるものの、クリーナー本体の収納場所がコンセント周りに縛られなかったり、前述したように充電時間が早いなどのメリットが存在する。
充電音は静かになった?騒音値はどれくらい?
充電時間は変わらないのに前モデルよりうるさくなった
●DC18RF(新しい充電器):59dB
●明らかにファンの音が大きくなった
電動工具と共用できる着脱式バッテリーが採用されているモデルは、充電時間が圧倒的に早いメリットがあるものの、バッテリーを冷却ファンで冷やしながら充電するため、充電音が家電メーカーの製品と比べるとうるさいデメリットも存在する。音がうるさいと言っても、前モデルの騒音値は44dBだったため、充電音が気にならないというユーザーも多くいた。個人的にもTVの音にかき消されるような音なうえ、充電時間も早かったので気にならなかった。
しかし、新モデルに付属されている充電器はDC18RFという新しいモデルに変わっており、充電音の大きさは数値でも体感でもうるさく感じた。隣の部屋でドライヤーを使ってるような音だ。前モデルと充電音を比較しても最大騒音値の差は15dBもあるため、うるさいと感じる人のほうが多いだろう。とはいえ、付属品のバッテリーをフル充電するのに要する時間は22分、モバイル機器を充電するUSB差込口も追加されているため、個人的には妥協できるレベルである。
充電器のサイズはどれくらいなの?
初めて見た奥様はびっくりする大きさ
(古)DC18RCのサイズ:190(幅)×156(奥行)×84(高さ)(mm)
(新)DC18RFの重さ:0.98kg
(古)DC18RCの重さ:0.83kg
新モデルのセット品には「DC18RF」という新しいモデルの急速充電器が付属されている。従来モデルを購入したときは「DC18RF」が付属されていたが、新モデルと従来モデルの充電器を比較するとサイズや重さに大きな違いは見られなかった。ただし、新モデルの底面にはネジを引っ掛けられるダルマ穴が2箇所あり、充電器を壁に固定することも可能なようだ。その他にUSB機器を充電できるUSB電源端子を1口搭載。
充電器のサイズは190×156×84(mm)となっており、私は昔からマキタの電動工具を使用しているため何も感じないが、初めてマキタ充電式クリーナーを購入した人は充電器の大きさに驚く人が多いようだ。ちなみに家にある電話と比較するとマキタの充電器の方が少し大きく、決してコンパクトとは言えないサイズとなっている。充電器には冷却ファンが搭載されているためこれ以上の小型化は難しいようだ。
バッテリーの寿命はどれくらいでくるの?
バッテリーの寿命を延ばす方法はあるの?
●フル充電したバッテリーを再度充電しない
●充電は周辺温度10~40℃での範囲で行う
●充電中は冷却が終わるまで充電器から外さない
●半年以上使用しない場合は満充電してから保管
基本的に電動工具メーカーのマニュアルには、バッテリーを長持ちさせるるには上記のようなことが記載されている。一般的にリチウムイオンバッテリーは500回ほどの充電で寿命がくると言われているが、バッテリーの劣化スピードは充放電回数だけでなく、「周辺温度」「過放電」「過充電」の要因も関係しているため、上記のことを守りながら使用すれば電池は長持ちするだろう。
ちなみに自身の体験では付属されているバッテリー(BL1830)は、消費電力の激しい電動工具に使用すると1年、コードレスクリーナーだと2年ほどで寿命がくる。これは毎日バッテリーの容量が空になるまで使用した場合の話なので、掃除機がけする頻度が一週間に2~3回であったり、連続使用時間が短かったり、消費の激しいパワフルモードの使用を控えたりすると寿命は格段に伸びる。
バッテリーの交換方法は?自分でできる?
●バッテリは外付式タイプだから自身で交換できる
●バッテリはAmazonや楽天市場でも注文できる
●標準付属品のバッテリは[BL1830B]
●使用済みバッテリは捨てずに回収協力店へ
バッテリーはいきなり寿命が来て使えるのではなく、何度も充放電を繰り返していると掃除機を運転できる時間が徐々に減っていく。そして、最後にはバッテリーを満充電してもすぐに充電切れしてしまい使い物にならなくなってしまうのだ。吸引力が弱くなり、使用時間が極端に短くなったタイミングで新しいバッテリーに交換するとよいだろう。
新モデルは着脱式バッテリーが採用されているため、バッテリーの交換は販売店や営業所に持ち運ばなくとも自身で経済的に行える。バッテリーは同社の電動工具(シェア率№1)にも使われているバッテリーなので、比較的入手がしやすくホームセンターやAmazon、楽天市場などでも販売されている。使用済みバッテリーは家電量販店やホームセンターの回収箱、またはマキタの営業所へ持参すると回収してくれる。
運転音はうるさくない?騒音値はどれくらい?
強モードは周辺に響く不快にな甲高い音が低減!
マキタの充電式クリーナーと言えば、前モデルから使用しているユーザーにとっては電動工具のような甲高い音がするのは周知の事実である。しかし、最近は同社の様々な電動工具にブラシレスモーターが採用されており、新モデルのクリーナーにも電動工具と同じブラシレスモーターが搭載されたのだ。
この高効率のブラシレスモーターによって向上したのは吸引力だけではない。モーター部で回転する整流子がカーボンブラシと接触しなくなったため、騒音、振動、ノイズが大幅に低減されたのだ。
その他にも騒音や振動の対策が本体内部に施されており、モーターケースをエラストマー(ゴム状の弾性体)素材にしたことにより、モーターの振動や本体と共振していた騒音も低減。
さらには、本体後部の左右にある排気口に「穴あき吸音スポンジ」を配置したことにより騒音が低減されたという。実際に運転音は本体をバケツの中に入れてフタをしたようなこもった音になっている。
重量はどれくらいなの?軽い?重たい?
※本体以外の質量は当サイトで測定した数値
モデル | CL280FD | CL281FD | CL282FD |
本体重量 | 904g | 897g | 943g |
バッテリー BL1830B | 609g | 609g | 609g |
ストレートパイプ(長) サッシノズル含 | 114g | 114g | 114g |
床用ヘッド | 137g | 137g | 137g |
ストレートパイプ(短) FDFCWに付属 | 92g | 92g | 92g |
サイクロンアタッチメント FDFCWに付属 | 377g | 377g | 377g |
●CL280FDFCWの重さ:(2,119g)
■CL281FDRFWの重さ:(1,757g)
■CL281FDFCWの重さ:(2,112g)
▲CL282FDRFWの重さ:(1,803g)
▲CL282FDFCWの重さ:(2,158g)
本体にバッテリー・延長管・床用ヘッドを取り付けた重量は2kg以下なので、大手家電メーカーが販売している高機能タイプの製品に比べると軽い部類にはいる。しかし、重量や体感でも力の弱い女性が持てる軽さではあるものの、ハンドルの下に重たいバッテリーを装着しているため、使用時間が長くなってくると手や腕がだるくなってくることも。このため掃除をする範囲やヘッドを上げ下げする回数によって評価は分かれる。
例えば、わたしの場合だと1階の部屋(6帖×2)と廊下を掃除してもなにも感じないが、そのまま階段と2階の部屋を続けて掃除すると途中で腕がだるくなってくる。筋トレと思って掃除をつづけるので個人的には苦痛ではないが、さらに力の弱い女性や年配の方だと広範囲の掃除は少々きつく感じることだろう。解決策は吸引力を妥協して軽い10.8Vシリーズのモデルを選ぶか、本体と充電器を単品で購入して軽いタイプのバッテリー(BL1815N)を取り付けるかである。
ちなみに、セット品のFDFCWに付属されている「サイクロンアタッチメント」と「ストレートパイプ360」を取り付けると重量は約2kgとなる。重量が216g(卵3個分)重たくなるデメリットはあるものの、フィルターのお手入れが大幅に低減したり、ゴミ捨てが簡単になるメリットは個人的に大きいので、わたしは床の掃除をするときはいつも装着して使用している。
収納方法はどのようにするの?立てかけられる?
●フックなどにストラップを引っ掛けて収納できる
●クリーナースタンドを使用すれば好きな場所に設置できる
新モデルには従来モデルと同じように本体後部にストラップがついているため、壁にフックなどを取り付けられば立てかけて収納することができる。また、本体からストレートパイプを取り外すことも出来るため、コンパクトに分割して押入れやクローゼットに収納することも可能。
コードレスクリーナーを好きな場所に立てかけて、サッと取り出したい場合は「クリーナースタンド」が最適だ。スタンドは床に据え置くタイプのため、壁に穴を開けずとも好きな場所に立てかけて収納することが可能。マキタからも2つスタンドが販売されているが、価格を抑えたい場合は他社の安価なスタンドを流用するといいだろう。
床以外の掃除はできないの?
カスタム次第で幅広い掃除ができる
基本的にマキタの充電式クリーナーは「床用ヘッド」と「サッシノズル」しか標準付属されていないため、付属されているツールでは床以外の掃除は不向きである。しかし、これまでマキタから出ているアタッチメント(別販売品)は、新モデルにも使い回すことができるため、床から、ソファー、ベッド、布団、車内まで幅広く掃除をしたいのであれば是非揃えておきたい。
個人的におすすめしたい使用頻度の高いアタッチメントは「ラウンドブラシ」だ。ノズルの先端に柔らかいブラシが搭載されており、これひとつで家具や家電に付着した塵や埃を傷つけずに除去することができる。また、空気清浄機のフィルターやキーボードのような入り組んだ場所の掃除にも最適である。
その他に最近発売された「シートノズル」もおすすめだ。用途は自動車内のシート掃除用として販売されているが、吸込口の前後にはエチケットブラシが搭載されており、ダイソンのフトンツールのような設計になっているため、布団、マットレス、ソファーといった寝具や布製品の掃除にも適している。