マキタ-CL105D レビュー
通販生活限定のモデルと似ている
マキタが新しく発売した10.8VのCL105Dを購入した。このシリーズにはアイボリー(CL105DWI)とレッド(CL105DWR)の2種類が販売されている。CL105Dには内臓バッテリーが採用されていて、ターボモード(パワフルモード)も搭載されているので、通販生活限定から販売されている(CL103DW)と同じなのでは?と思いスペックを比較してみた。
CL105DWIとCL103DWの違い
CL105DとCL103DWの性能と機能
機種名 | CL103DW(通販生活) | CL105D(市販品) |
電圧 | 10.8V リチウム内臓式 | 10.8V リチウム内臓式 |
バッテリー容量 | 1.5Ah | 1.3Ah |
吸引力 | ターボ:20W 強:14W 弱:5W | ターボ:20W 強:14W 弱:5W |
連続使用時間 | ターボ:10分 強:15分 弱:30分 | ターボ:7分 強:10分 弱:20分 |
充電時間 | 3時間 | 3時間 |
集塵方式 | 紙パック/ダストバッグ | 紙パック/ダストバッグ |
スイッチ | ワンタッチスイッチ | ワンタッチスイッチ |
質量 | 1.3kg | 1.0kg |
充電時間/連続使用時間の違い
同じ内臓式の10.8Vリチウムイオンバッテリーが採用されていますが、容量(Ah)はCL103DW(通販生活限定)のほうが0.2Ahほど多くなっている。なので、連続使用時間はCL103DWの方が長くなっている。
下で説明するが、おそらく「ターボモード」と「標準モード」を連続使用で使う人は少ないと思うので、家の床の掃除で使用していれば、約5分ほどの差がでるのではないだろうか。
質量の違い
上で説明したようにバッテリーの容量に違いがあるので、CL103DWのほうが連続使用時間が長くなっているが、その分、質量が重たくなっている。なので、軽さ重視で選ぶなら、CL105D(市販品)のほうが良いだろう。
吸引力の違い
バッテリーの容量に違いはあったが、電圧とモーターは同じなので、一番気になる吸い込み仕事率の数値に差はないようだ。動画でも平たい床面に落ちている軽いゴミなら問題なく吸い取れることが出来た。目に見えるゴミだけを吸い取れるくらいの性能でいいなら、リーズナブルな価格で購入できるサブ機であると思う。
ただし、重たいゴミの吸引では14.4Vや18Vのモデルに比べると、少ししんどい感じがしますし、回転ブラシなどは備わっていないので、絨毯などにからまっているゴミや奥深くのゴミを吸い取るのには向いていません。ちなみにヘッドをつけた状態で硬化を吸い取ることはパワーは無かったので、ヘッドを外して吸い取っている。
電圧:7.2V: | CL072DS レビュー | |
電圧:10.8V | CL102DW レビュー |
強モードの吸引力が14Wなので、吸引力の評価は「アマゾン」や「楽天」で販売されている、同じ紙パック式で吸い込み仕事率の同じ、マキタの「CL072DS」や「CL102DW」の奥様方のレビューを見たほうが参考になるだろう。人気商品なのでアマゾンや楽天ではたくさんレビューがついていたりする。CL105Dはまだ販売されて間もないのでレビュー数が少ない。
わたしの感想は、普段、マキタの10.8Vのフィルター式(CL100DW)や14.4Vクリーナーを使っているので、吸引力14Wで紙パック式のCL103DWは、7.2Vや10.8Vシリーズの紙パック式コードレスクリーナー(CL072DS/CL102DW)と同じ評価で少し物足りない感じがする。吸引力のスペックが同じでも、やはり紙パック式だと吸引力が体感では弱く感じるのだ。
それに小さい紙パックなので、目詰まりした際の吸引力低下がカプセルタイプ(フィルター)より著しい。同じ電圧のフィルター式「CL100DW」であれば、吸い込み仕事率の数値は同じだが、吸引力が少し強く感じますし、ゴミが溜まってきても、紙パック式ほど吸引力は低下しません。
しかし、紙パック式のように衛生的に手間をかけることなくゴミを捨てることは出来ない欠点もあります。また、カートリッジ式のバッテリーなので、充電器を置く収納スペースが必要になります。
CL105DWI/CL105DWRの特徴
通販生活限定モデルにしかなかったターボモード搭載
スイッチはワンタッチスイッチ。トリガースイッチのように、作動中は指で引き続けなくてもいいので、〔広範囲の掃除〕・〔女性〕・〔お年寄り〕に向いているスイッチになっている。
モード | 吸い込み仕事率 |
標準モード | 5W |
強モード | 14W |
パワフルモード | 20W |
〔強/標準ボタン〕を押すと「強モード」から作動するようになっており、作動中にもう一度〔強/標準ボタン〕を押すことで、「標準モード」に切り替えることが出来る。しかし、「標準モード」の吸い込み仕事率が5Wと虫の息のように弱いので、標準モードを好んで使う人はあまりいないのではないだろうか。
さらに「強モード」より強力な「パワフルモード(ターボ)」も搭載おり、このパワフルモードを使うには〔強/標準ボタン〕を押し続けていないと使うことが出来ないようだ。この〔強/標準ボタン〕を押し続けながら掃除をするのは、年配や女性の方にはきつい気がする。
わたしは、この「パワフルモード」でカーペットを掃除したり、強モードでは吸い取りにくいゴミがあったときに使っていました。吸引力が「強モード」より強くなるので、吸い取りにくいゴミやゴミを吸い取りにくい場所の掃除には便利であるが、出来ればボタンを押し続けなくても「パワフルモード」に切り替えられるようにしてほしかったのが本音。
掃除の一時中断や収納時に便利な倒れにくいヘッド
CL105Dには、今までのマキタクリーナーには無かった新しい機能が加わっていた。ヘッドの首部分に凹凸があり、凹凸をぴったり合わせることにより、自在に動く首部分が固定されるので、壁に立て掛けても左右に倒れにくい形状のヘッドとなっていた。単純な作りではあるが、普段使用している愛機にもこのヘッドを装着したいくらい便利なものであった。
FREED2のように何もない場所で自立するわけではないのだが、掃除をしている途中に物をどかしたり、別の用事が出来たときに、掃除を一時中断してクリーナーを手から離したいシーンがよくあると思う。
このときにクリーナーを一時的に壁や家具などに立てかけたりすることがあるのだが、不安定なので横に転倒させてしまうことがあった。このヘッドの凹凸に噛ませて立てかけることにより転倒することがなくなった。
まっすぐ立ちやすくなるので、立てかけながら収納する際にも便利であるが、体に強くあたったりすると倒れてしまうので、保管する際は念のためにフックに引っ掛けて立てかけておいたほうがよいだろう。
衛生的で手軽に捨てられる紙パック式
CL105Dの集じん方式は紙パック式になっている。フィルター式と違い、衛生的かつ手軽にゴミを捨てることが出来る。わたしは吸引力が落ちやすいのでフィルター派であるが、紙パックは面倒なフィルターのメンテナンスをしなくて済むので羨ましい部分もある。
マキタの紙パック式クリーナーでは、全て左の白いダストパックも付属されており、このダストパックは水洗いして繰り返し使うことが可能だ。しかし目詰まりしやすく、すぐに吸引力が低下するので、わたしはあまり使用したことがない。
目詰まりしない大きなゴミだけを吸い取る目的でなら活躍すると思うが、自分の場合は、紙パックの予備が切れているときにしか使わないであろう。
埃が侵入する旧式のバルブステーが使われている
去年、このサイトで紹介しているマキタの7.2V~18Vの紙パック式モデルには、写真右の新型のバルブステーが採用されることとなった。旧型のバルブステーだと、紙パックの厚紙とバルブステーの間にわずかな隙間が出来るようで、紙パックの収納部分に埃が侵入していることがあった。
この新型のバルブステーに変えることで、埃まみれになることは無くなったのだが、なぜかCL105Dには旧型のバルブステーが採用されていた。なので、新型のバルブステーに取り替えて掃除をしていたので、本体内部に埃が侵入することは無かった。
今、標準付属されていた旧型のバルブステーを取り付けて、埃のたまりやすい階段隅やサッシを5分ほど掃除してみたが、やはり細かいチリ・埃が侵入していた。紙パックを捨てるときに、毎回この中を掃除することになるので、一緒に新型のバルブステーも購入することをお勧めします。
バッテリーの充電時間
バッテリーの充電時間は約3時間ほどかかるようだ。3時間といえば家電メーカーの製品と比べると早い部類だが、マキタの同じ電圧/紙パック式のCL102DWは50分でフル充電出来るので少し長く感じられる。
スイッチの手前には赤い充電ランプがついており、充電が完了するとランプが消灯するので、フル充電されているかはランプを見ると確認することが出来た。ちなみにこのランプはバッテリーの容量が少なくなると点滅、容量が空に近くなると10秒点等するので、ランプが点滅しだしたらすぐに充電したほうがよいだろう。(空の状態で放置するとバッテリーが劣化するため。)
内臓式バッテリーなので、当サイトで紹介しているマキタのコードレスクリーナーと違い充電器がない。電動工具を使っている方にとってマキタの充電器は見慣れたものだが、初めてマキタの充電器を見る人には、その大きさに驚く方も多いようだ。特に14.4V/18Vの充電器は電話のように大きい。
■コンセントの前で掃除機を充電したい
■バッテリーが硬くて外しにくい女性や年配
個人的にバッテリーを外して充電を行うカートリッジ式のほうが好みなのだが、上記のような理由で充電器を敬遠する方もいるので、アダプターで充電できるバッテリー内蔵式のクリーナーも需要があるようだ。
そういたアダプターを好むユーザーの方にはCL105Dはお勧めである。電源アダプタといったら、豆腐のような分厚いイメージがあるが、CL105Dの充電アダプターは非常にスリムでコンパクトなので邪魔にならない
バッテリーの交換方法
CL105Dのバッテリーは、当サイトで勧めているコードレス掃除機と同じ、リチウムイオンバッテリーが採用されているので、従来のバッテリーより、自己放電率が低く、メモリー効果の影響も受けないので、継ぎ足し充電が可能になります。
内臓式バッテリーなので、バッテリーの寿命が来て交換する際は、本体を工具でバラす必要があるのかと思っていたが、CL105Dは、工具不要で簡単にバッテリーを取り替えることが可能なようだ。これなら女性の方でも簡単に交換が可能だろう。
バッテリーの取り外し方
バッテリーの取り外し方は、まずはじめにカバーを下にスライドさせてバッテリーを取り出せる状態にする。
次にバッテリーを押さえて、コネクターのツメをつまみながら端子を外す。
コネクターをバッテリーから外したら、本体からバッテリーを抜き取る。新しいバッテリーを取り付ける場合は逆の手順行い差しかえよう。
CL105D専用のバッテリー(部品番号)
この内臓バッテリーの型番は調べて見ると「196885-1」。楽天市場のショップで単品販売されていたので、自分で購入して交換することも可能である。もし自分で取り替えるのが不安であれば、マキタの営業所や販売店で交換の依頼をすることも可能であろう。ショップによっては、別途、工賃がかかる場合もあります。