「CL070DS」「CL072DS」の特徴
ちょいがけ用に最適のコードレス掃除機
マキタが2009年2月に発売した「CL070DS」「CL072DS」は、初の7.2Vのリチウムイオンバッテリーを搭載したスティック型コードレス掃除機です。業務用モデル(14.4V/18V)に比べると少しスマートな感じになっており、カプセル集じん式の「CL070DS」と、紙パック式の「CL072DS」と2種類のモデルが販売されています。
モデル | スイッチ | 集じん方式 | 吸引力 | 連続使用時間 充電時間 |
CL070DS-セット CL070DZ-本体 | High:14W | High:8分 充電時間:30分 | ||
CL072DS-セット CL072DZ-本体 | High:14W Low:6W | High:8分 Low:16分 充電時間:30分 |
「CL070DS」や「CL072DS」は電動工具と同じように、「本体」「バッテリー」「充電器」を単品でも販売しています。従って、もし、購入後、家に2台目を設置したいとお考えの場合は、2台目はセット品を購入するより「本体」と「バッテリー」のみを購入したほうが経済的です。電動工具メーカーの製品は、特別な理由がない限り充電器を2つ購入する必要はなく、1台目に付属されている充電器で、2台の掃除機のバッテリーを充電したほうが経済的です。
吸込仕事率(吸引力)
CL070DS(カプセル集じん)吸引動画
モデル | スイッチ | 集じん方式 | レビュー |
CL070DS-セット CL070DZ-本体 | レビュー レビュー |
CL072DS(紙パック式)の吸引動画
モデル | スイッチ | 集じん方式 | レビュー |
CL072DS-セット CL072DZ-本体 | レビュー レビュー |
10.8Vシリーズと同等の吸引力
「CL070DS」と「CL072DS」は、マキタ販売しているコードレス掃除機の中で一番電圧(7.2V)が低いバッテリーが搭載されているため、吸引力が一番弱いというイメージを持っている方も多いかもしれません。しかし、同年に発売された電圧が1つ上の10.8Vシリーズの「CL100DW」や「CL102DW」と、吸込仕事率が同じなので吸引力も同等になります。
上は「CL070DS」と「CL072DS」で色々なゴミを吸い取った内容の動画です。おもちゃのようなコードレス掃除機ですが、フローリングや畳のような平たい床面に落ちているゴミであれば効率よく吸引することが出来ます。また、最後に硬貨を吸引していますが、10円玉や100円玉だけでなく、一番重たい500円玉もヘッドを装着した状態で吸引することが出来ました。しかし、カーペット生地の表面に落ちているゴミも問題なく吸引することが出来ますが、繊維に絡みついた髪の毛・糸くずや、繊維の奥深くに入り込んだゴミの集じん力は、回転ブラシが搭載されているハイエンドタイプの製品に比べると劣ります。
目についたゴミだけを吸引する「ちょいがけ用」としてではなく、フローリングの表面に毎日発生する、チリ・ホコリ・髪の毛の吸引や、比較的嵩のあるゴミ(ペットの餌・砂・木屑など)をメインで吸引する用途では、「CL070DS」や「CL072DS」でも十分力を発揮します。ただし、「CL072DS」は紙パック式なので、ゴミが溜まってくると顕著に吸引力がおちるうえ、紙パックが満タンになるまでゴミ捨てが行なえないことから、毎日大量のゴミを吸引する場合はカプセル集じんのほうがおすすめです。また、下で記載しますが、「CL070DS」や「CL072DS」は連続運転時間が短いため、広範囲の掃除には不向きです。
集じん方式
「カプセル集じん式」と「紙パック式」
「CL070DS」と「CL072DS」の違いは集じん方式とスイッチ方式に違いがあり、「CL070DS」は(カプセル集じん式+トリガースイッチ)、「CL072DS」は(紙パック式+ワンタッチスイッチ)が採用されています。
カプセル集じん式の「CL070DS」は、ゴミ捨てがこまめに行なえる利点がありますが、ゴミを捨てる際に埃が舞いあがり、フィルターのお手入れが面倒という欠点があります。
紙パック式の「CL072DS」は、衛生的かつ簡単にゴミが行なえる利点がありますが、ゴミが溜まってくると吸引力が躊躇に落ちることと、紙パックの購入費用がかかる欠点があります。
それぞれのメリット・デメリットの詳細が知りたい場合は、「集じん方式の種類」と「スイッチの種類」のページをご覧ください。
充電器とバッテリーの仕様
型番 | 電圧 | 容量 | 連続運転時間 |
BL7010 | 7.2V | 1.0Ah | 強:8分 弱:16分 |
バッテリー|連続使用時間
「CL070DS」や「CL072DS」には、電圧が7.2Vの(BL7010)という手で握りしめられるくらいコンパクトなバッテリーが搭載されています。マキタが販売しているバッテリーの中で一番軽量なタイプなので、最も手首に負担がかかりにくいシリーズになりますが、容量が1.0Ahと一番少ないので稼働時間が一番短いシリーズでもあります。
連続使用時間は8分と短いので、ちょいがけ用や1LDKくらいの範囲であれば問題はありませんが、部屋が1つ2つと増えてくると苦しくなってくるため、8分以内で終わらない範囲であれば、少し稼動時間が延長されている10.8Vシリーズのモデルをおすすめします。ちなみに、バッテリーをワンタッチで取り外せるため、予備バッテリーを購入することにより稼働時間を2倍にすることも可能です。
充電器|充電時間
「CL070DS」や「CL072DS」には、充電器(DC07SA)が付属されており、セパレートチャージ式になっているため、充電方法は本体からバッテリーを取り外して、充電器に差し込んで行ないます。充電時間はバッテリーの容量が1.0Ahと少ないため、残量が空の状態からたったの30分でフル充電することが可能になります。前述のとおり、単品販売されているバッテリー(BL7010)を購入することにより、予備バッテリーとして使用することができるの稼働時間を拡大することも可能です。ちなみに価格は3,000円台なので、マキタが販売しているバッテリーの中で一番安価になります。
よくある質問(追記手帳)
バッテリーに寿命が来たらどうやって交換するの?
バッテリー(BL7010)は電圧が低いうえ容量が少ないので、毎日充放電を繰り返した場合、2年で使い物にならないほど劣化すると予想しています。(吸引力が弱くなり、稼働時間も短くなる)。「CL070DS」や「CL072DS」は、「バッテリーと充電器の仕様」で説明したように、バッテリーを本体からワンタッチで取り外して充電が行なえる「セパレートチャージ式」が採用されています。本体に装着しているバッテリー(BL7010)は、Amazonや楽天市場で単品販売されているため、本体をサービスセンターや購入店舗に持ち込まなくても、バッテリーをネットで注文すれば、本体を手元に置いたまま自分で簡単に交換することが可能です。
カーペット(絨毯)の集じん力を上げたい
基本的に電動工具メーカーのコードレス掃除機は、回転ブラシの付いていないノーマルヘッドが採用されています。なぜなら、建築現場などに大量に落ちている木屑や大鋸屑は、回転ブラシが付いていると弾き飛ばしてしまうので効率よく吸引できないからです。しかし、ノーマルヘッドだと、平坦な床面の掃除は得意ですが、カーペットのような床だと、繊維に絡みついたゴミや奥深くに入り込んだ塵を集じんすることが苦手になります。そこで、マキタが販売している「じゅうたんノズル」を装着することをおすすめします。「じゅうたんノズル」は、ヘッドの接地面にブラシやエチケットブラシが配列されているので、標準のヘッドよりカーペットの集じん力がアップします。
CL070DSのフィルターのお手入れが面倒なんだけど対策方法はないの?
CL070DSの集じん方式はカプセル集じん式が採用されており、フィルターで吸引した空気とゴミを分離して、ゴミをカプセルの中に回収しています。しかし、フィルターがカプセルの中に配置されているため、フィルターの表面にゴミが付着しやすくなっています。また、フィルターはフェルト素材なので、目詰まりした粉じんは定期的に水洗いしなければ除去できません。
そこで、14.4Vや18Vの採用されている「高機能フィルター」をCL070DSに取り付けることをおすすめします。高機能フィルターの生地は超極細繊維が採用されているため、フィルターに付着したゴミをダスター刷毛で効率よく除去することが可能です。また、目詰まりした粉じんもダスター刷毛で掃いたり、別の掃除機で吸引することで除去することができるので、面倒なフィルターの水洗いの頻度が少なくなる利点もあります。