「V6 Mattress」と「V7 Mattress」が共通しているのはハンディータイプのクリーナー
現在、ダイソンから販売されている「Mattress」というモデルは、「V6シリーズ」と「V7シリーズ」から登場している。このモデルは標準アタッチメントである「ミニモーターヘッド」「コンビネーションノズル」「隙間ノズル」だけでなく、布団などの寝具も掃除ができる「布団ツール」も付属されているハンディクリーナーである。床に落ちている目についたゴミから、家具や卓上や寝具、そして、自動車内の掃除も手軽にできるのが魅力となっている。
Mattressはハンディタイプだからフロア全体の掃除には向いていない
ただし、どちらも「床用ヘッド」や「延長管」が付属されていないため、立ちながらフロア(床)全体を効率よく掃除ができない。部屋や廊下のフロア全体を掃除する用途には向いていないのだ。そのため、ハンディタイプに適している場所以外に部屋や廊下のフロア全体も掃除したい場合は、ハンディタイプではなく「床用ヘッド」と「延長管」が標準付属されているスティックタイプのモデルをおすすめする。スティックタイプは延長管を取り外すことによりハンディタイプとして使用することも可能だ。
V6/V7シリーズから出ている「Mattress」の違いを分かりやすく解説
この記事では、ダイソンから販売されている「V6 Mattress」と「V7 Mattress」の違いを誰にでもわかりやすく表や画像を使って解説していきたい。「V6 Mattress」と「V6 Mattress+」の違いはこちらの「ダイソンの「V6 Mattress」と「V6 Mattress+」の違いを初心者にも分かりやすく解説」の記事からどうぞ。
V6 Mattress | モデル | V7 Mattress |
2015年 | 発売日 | 2016年 |
発売日の違い
従来機の「V6 Mattress」は2015年に発売されたモデル。そして、後継機の「V7 Mattress」は2017年に発売されたモデルである。ただし、V7の全てのスペックが優位とは限らないので、個人的に気になった違いを説明していこう。
ちなみに、2016年に「V6 Mattress+」も発売されており、「V6 Mattress」と「V6 Mattress+」の大きな違いは付属品(アタッチメント)の有無である。「V6 Mattress」と「V6 Mattress+」の違いの詳細はこちらのページからどうぞ。
V6 Mattress | モデル | V7 Mattress |
標準:28W MAX:100W | 吸込仕事率 | 標準:21W MAX:100W |
「吸込仕事率(吸引力)」の違い
掃除機を選ぶ際に最も重視するスペックといえばやはり吸引力であろう。ダイソンは高級タイプのコードレス掃除機を販売するメーカーの中で唯一吸引力の指標となる「吸込仕事率」を公開しているメーカーである。
吸込仕事率を比較すると、去年、後発で発売された(V7 Mattress)のほうが吸引力が強いというイメージがあるかもしれないが、実際は古いモデル(V6 Mattress)のほうが「標準モード」の吸引力は強くなっている。わたしの体感でもV6の標準モードのほうが強く感じた。
しかし、吸込仕事率に7WAの差があるものの、そこまで吸引力の体感に大きな差があるわけではないので、個人的に吸引力は気になるような点ではなかった。
なぜなら、ハンディだと床全体の掃除をするわけではなく、卓上や家具に付着している塵・埃から、目についた食べこぼしていどのゴミの掃除だからである。V7は、これらのゴミを吸引するには問題ないパワーを備えている。さらにダイソンのサイクロンシステムは、これらのゴミの大半を遠心分離するので吸引力も低下しにくいからである。
V6 Mattress | モデル | V7 Mattress |
3.5時間 | 充電時間 | 3.5時間 |
標準:20分 標準★:17分 MAX:6分 | 稼働時間 | 標準:30分 標準★:20分 MAX:6分 |
「連続運転時間」と「充電時間」の違い
「V6 Mattress」も「V7 Mattress」もバッテリーの残量が空になった状態からフル充電すると3.5時間かかる。従って、充電時間の仕様は従来機と同じで差はない。
ただし、「標準モード」の連続運転時間は、「V7シリーズ」のほうが10分も長く使える仕様になっている。そのため、稼働時間を重視する場合は、一番掃除でよく使う「標準モード」の稼働時間が長い「V7 Mattress」を選んだほうがよいだろう。
ちなみに「標準★」は、モーター駆動のアタッチメントを装着して「標準モード」で使用した場合の稼働時間である。「V6 Mattress」と「V7 Mattress」についているモーター駆動のアタッチメントは「ミニモーターヘッド」。このアタッチメントは卓上や布団などの掃除では使用しないものと考えてよい。
ミニモーターヘッドのブラシの違い
V7シリーズの前年に発売されたV8シリーズから、標準付属されていたミニモーターヘッドのブラシの仕様が変わっており、V7/V8シリーズのモデルは従来モデルと比べるとカーペットからゴミをかきだす集じん能力に違いがある。なので、「V6マットレス」は従来モデルと同じナイロンブラシが搭載されている。一方の「V7マットレス」は従来より硬く腰の強いナイロンブラシが搭載されているので、絨毯や布製品の奥深くに入り込んだゴミを効率よくかきだすことができる。
V7はアタッチメントの仕様が変わった
実はダイソンのコードレスクリーナーは、2016年に発売されV8シリーズから、アタッチメントの仕様が変更されたのだ。従って、2017年に発売されたV7もV8と同じアタッチメントが採用されており、従来モデル(V6以前)に採用されていたアタッチメントと互換性がなくなったのである。
アタッチメントにどういった変更点があったのかというと、アタッチメント側に着脱するボタンが搭載されたため、アタッチメントの着脱が片手で手軽にできるようになったのだ。従来モデルは着脱するボタンが本体側に備わっていたため、両手を使わないとアタッチメントを着脱することができなかったのだ。
上の変更点はちょっとした手間がかからなくなっただけなので、個人的には気にならない。しかし、旧モデルから乗り換えるユーザーにとっては、持っているアタッチメントを使いまわせなくなるので、残念に思う方もいるのではないだろうか。ちなみに、「変換アダプター」というものを利用すれば、V7やV8に従来のアタッチメントを装着することも可能である。
V6 Mattress | モデル | V7 Mattress |
1.3kg | 重量 | 1.44kg |
重さの違い
コードレス掃除機はキャニスター掃除機と違って、重たいモーター・バッテリー・ダストボックスが手元に集中するため、どうしても手首に負担がかかりやすいという短所が存在する。「V6 Mattress」と「V7 Mattress」の重量を比較すると、その差は140gとわずかな差である。しかし、ハンディクリーナーとして使用した場合、ヘッドを頻繁に宙に浮かせる状態が多くなるため、体感ではV6シリーズのモデルのほうが、V7/V8シリーズのモデルより手首に負担がかかりにくく明らかに軽く感じた。
ゴミの捨て方の違い
V6以前のモデルと比較的新しいモデル(V7/V8)の大きな違いは、やはり「ゴミの捨て方」であろう。V7/V8には、従来モデルより「ゴミ捨て」や「クリアビンのお手入れ」が簡単な「新ゴミ捨て機構」が搭載されているのだ。その違いを分かりやすく解説しよう。
V6シリーズの以前のモデルは、クリアビンの底にあるフタをパカっと開けてゴミを簡単に捨てられることができた。しかし、シュラウド(メッシュ)に髪の毛のような長いゴミや不定形な形をした綿埃のようなゴミが絡みついたり、ゴミ捨てをこまめに行わないとダストカップとシュラウドのあいだにゴミが詰まったりして、ゴミ捨てと一緒に行うクリアビン内のお手入れに手間がかかる弱点が存在した。このことから、簡単にゴミ捨てが行えると謳っているメーカーに不満があったユーザーも多かったのではないだろうか。
V7シリーズのモデルは、前年モデルV8に新しく追加された「新ゴミ捨て機構」を受け継いでおり、サイクロン部分を引き上げながらゴミ捨てができることと、ゴム製のスクレイパーが搭載されているため、前述したV6の苦手としているゴミ(シュラウドに絡みついたゴミ&シュラウドとダストカップの間に詰まったゴミ)をしっかり捨てられるようになった。簡単にゴミ捨てとクリアビン内のお手入れが一瞬でできるようになったため、億劫であったゴミ捨てやメンテナスから解放されたのだ。
コードレス掃除機はキャニスター掃除機と比べるとゴミを溜める集じん容量が少ないため、こまめにゴミ捨てを行わなければいけない。そのため、わたしのようにゴミ捨てやお手入れ方法を重視している人もいるのではないだろうか。簡単なゴミ捨てやお手入れを重視したい場合は、新ゴミ捨て機構が搭載されている「V7Mattress」のほうがおすすめである。
まとめと買う前に知っておきたいこと
まとめると「V6 Mattress」と「V7 Mattress」の大きな違いは、「連続使用時間」と「ゴミの捨て方」にある。少しでも長く運転したい+ゴミ捨てやお手入れを簡単に行いたい場合は「V7 Mattress」のほうがおすすめである。どちらもパワーは強いので、予算を押さえたいのであれば「V6 Mattress」のほうがおすすめである。
ちなみに、「V6 Mattress」と「V6 Mattress+」の違いはアタッチメントの種類である。実勢価格に差がない場合は、V6 Mattress+を迷わず選んだほうがよいだろう。
実はV6/V7シリーズには「Mattress」以外にハンディタイプのモデルが複数存在している。これらのモデルの大きな違いはアタッチメントに種類にあり、本体は仕様はカラー以外は同じである。なので、掃除用途に応じたアタッチメントが付属されているモデルを選んだほうが、予算をさらに抑えられる場合がある。
当サイトではダイソンのハンディタイプのスクリーナーの「付属品」や「仕様」がひと目で分かる性能比較表を作成しております。少しでも予算を押さえたい場合や各モデルの価格を知りたい場合は、下のボタンをクリックして「ダイソンの性能比較表」を見て参考にしていただければ幸いです。(ページ一番下にハンディの機種をまとめています)