掃除をしてもすぐに付着する猫の抜け毛
健康な人は毛穴から髪の毛が1~2本生えており、1日に髪の毛が抜ける量は50~100本といわれている。一方、猫は1つの毛穴に10本以上もの毛が生えているうえに、体全体が毛で覆われているため、1日の抜け毛の量が人間に比べると非常に多い。そのため、ペットの抜け毛の掃除で大変な思いをしている飼い主も多いのではないだろうか。
この猫の抜け毛が付着すると厄介なのが、カーペットやクッションなどの布製品。1日にどれくらい抜け毛が発生するのか、猫の白い抜け毛が付着すると目立つ黒い絨毯マットを敷いて見て検証をしてみた。すると、1日でも掃除の手を抜くと絨毯の表面は猫の毛でいっぱいに。さらに3日間放置すると黒いマットの表面はグレーっぽくなった。
頑固に絡みついたペットの抜け毛が簡単に取れる「ぱくぱくローラー」
こうなるとペットの抜け毛の集じんが得意な掃除機を使わないと、並の掃除機では、いくら回転ブラシがついたモーターヘッドを搭載していても、効率よく掃除ができない。そこでおすすめのツールが、エチケットブラシや電気を使わないハンディクリーナーなどの製品を製造販売している日本シールの「ぱくぱくローラー(N76C)」だ。
前後に滑らせるだけだから使い方は簡単
ぱくぱくローラーは、一般的な掃除機よりペットの抜け毛の集じん性能が優れており、猫の抜け毛が付着しているところを、前後に4~5回ストロークさせただけで、9割近くの猫の抜け毛を除去できる救世主。少々コツが必要だが、カーペットやクッションの表面に絡みついた抜け毛を簡単に除去できるのは大きなメリットだ。
ぱくぱくローラーは2枚のエチケットブラシが逆目にセットされている。この2枚のエチケットブラシのあいだに配置されているゴム製のヘラがカーペット面にあたることにより、エチケットブラシが上下にローリングされ、ペットの抜け毛を綺麗に除去することができた。
ヘッドの内側にも2枚のエチケットブラシがついており、このエチケットブラシが外側のエチケットブラシがかきとったゴミをかきとり、本体内のダストボックスに回収する。そのため、一般的なエチケットブラシと違い、ブラシ表面に付着した綿埃を取り除く面倒なお手入れからも解放される利点もあった。
グリップの手前にあるボタンを押すことにより、ダストボックスのフタが開き、集じんしたゴミを取り出すことができる。コロコロのように粘着シートのような消耗品がないので、何度も繰り返しつかえるのでランニングコストがかからないのも嬉しい。
(動画参照)
まずは、家の猫がいつも寝転がったり、座ったりする場所に3日間置いておいた黒いクッションに試してみた。猫の種類や季節によって抜け毛の量は変わるかもしれないが、家の場合は3日も放置していたら写真のように真っ白となる。この普通の掃除機のヘッドでは集じんできなかった絡みついた抜け毛を簡単にかきとることができた。コツは2枚のエチケットブラシでかきとるので、小刻みに前後に動かしたほうがよい。
(動画参照)
次に試したのは廊下に敷いていた絨毯マット。動画では強い光によって分かりにくいが、いつもここで猫の好きなネズミの人形で遊ばせていたので、絨毯の表面にはびっしりと白い毛がついている。この掃除機でも取りにくい頑固に絡みついた抜け毛も簡単にかきとることができた。毛足が長くなければカーペットやラグにも使えるので、ペットを飼っている家庭では、手元に1つ置いておくことをおすすめしたい。
ちなみに、広範囲のカーペットを掃除する場合は、同社が販売している、立ったままの姿勢で楽に掃除ができる長い柄付きの「ぱくぱくスイーパー」が役に立ちそうだ。レビューを見ると意見が2つに分かれているので、いずれ検証してみたいと思う。
ぱくぱくローラーと同じ構造のヘッドを搭載した掃除機も存在しており、アイリスオーヤマがコードレス掃除機に(PIC-SLDC1)、キャニスター掃除機に(IC-C100TKF-R)に採用している。ぱくぱくローラーのヘッドと全く同じ構造をしているので、絨毯表面に絡みついたペットの抜け毛を効率よく取ることができた。
私が持ってるのは紙パック式のPIC-SLDC1、このモデルは同社で人気のIC-SLDC1やIC-SLDC2とヘッドが違うだけで、吸引力や稼働時間などの仕様、機能、集じん方式は同じであった。10.8Vの低電圧+軽いバッテリーが搭載されているので、ダイソンのような高価格帯のスティック機のような強い吸引力はないが、マキタの家庭用モデルのようにサブ機としては最適だ。