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外資に買収されて会社名が変わる日立工機(HiKOKI)の電動工具やコードレス掃除機を買っても大丈夫なの?

差出人: S様
題名: 日立工機の製品は買わないほうがいいんでしょうか?

メッセージ本文:
日立工機が買収されて会社名が変わるという噂を聞きました。
日立のコードレス掃除機や新しい電動工具を買おうと検討中ですが、日立工機が買収されることで今後どうなるのでしょうか?
日立のインパクトドライバーとバッテリーや充電器を持っていますが、マキタに買いかえた買い換えるほうが得策なんでしょうか?

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インフラやITに特化するため舵を切った親会社(日立製作所)

電動工具メーカーの「日立工機」は、国内シェア第2位・世界シェア第7位(2017年調べ)とプロやDIYユーザーからも人気の高いブランドです。2016年、日立工機の親会社(日立製作所)は、中核事業と位置づける社会インフラや情報技術のITに経営資源を集約するため、今後、グループ内で業務面および財務面でシナジー効果が見込めそうにない日立工機を売却検討する発表を行いました

2017年、経営が順調で将来性が見込める日立工機を買収したのは、世界有数の資産運用会社であるであるKKR。その後、親会社がKKRが設立した「HKホールディングス」に移動し完全子会社化しました。そして、今年(2018年)の6月に社名が日立工機(株)から工機ホールディングス(株)変更され、さらに同年10月からブランド名が日立工機から「HiKOKI(ハイコーキ)」に変わる予定となっています。

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AKB48グループに例えるとわかりやすい

週末にやっている「世界ふしぎ発見!」の番宣で、「この木なんの木~♪」からはじまる特徴的な歌詞の音楽が流れるCMがあります。誰もが一度は見たことがあるあのCMは、日立製作所を頂点とする日立グループのCMです。あの中でたくさんの企業名が下から上へとロールしていましたが、あれが日立グループの企業の一部です。日立グループはSONYに次いで国内で2番めに大きなグループで、その数は1000社を超えていたため、全ての小会社をCMの中に網羅することができないほどした。

現代ですごく大きなグループといえば、TVをつけると必ずメンバーの誰かでている「AKB48グループ」が有名だと思います。WIKIによると、AKB48以外に(SKE48・NMB48・HKT48・NGT48・STU48・JKT48・BNK48・TPE48・MNL48)などの姉妹グループが活動しており、2018年の時点で、AKB48グループには日本国内に385人、海外に214人、すべて合わせると599人のメンバーが所属しているそうです。変わった例えですが、この秋元康がプロデュースしたグループは肥大化した日立グループと少し似ています。

そんな歌ったり・踊ったりすることが好きなAKBグループのメンバーの中に、漫画をプロ並に描くことが得意なメンバーがいたとします。グループ全体で見たときに、彼女を自社で抱えていても大したマネジメントは期待できないうえ、自分で仕事を取ってこないとならないでしょう。それならば、漫画が得意な彼女を講談社や小学館のような会社に漫画家として所属させたほうが彼女の価値が高まるうえ、自社の雑誌で大々的に売り出せば人気が飛躍的に上がる可能性があります。

日立工機は今後もマキタを脅かすメーカー

日立工機の電動工具はマキタのようにブランド力の高いメーカーで、去年(2017年)の売上収益は1,787億円、純利益は40億円と右肩上がりの黒字企業です。親会社が黒字の子会社を売る場合、何か前向きな理由があるか、本業の業績が芳しくない場合がありますが、日立の場合は前者となります。日立は市場の変化に危機感を感じて、幅広い分野の事業から、ITとインフラ技術両方を持っている強みを活かし、システムやソリューションといったサービスを提供する方向に力を注ぎ始めています。

大手企業の日立工機に入社した社員の立場になって考えると、企業価値が高い状態でいきなり東証1部からの上場を廃止。さらに天下の日立グループからも外されたうえ、親会社が変わったということで衝撃的な出来事だったでしょう。また、「HITATI-日立工機」のブランドで慣れ親しんだユーザーにとっても、親会社が変わりブランド名が「HiKOKI(ハイコーキ)」に変わることで、寂しく感じたり・不安になっている人もいるのではないでしょうか。

強力なパートナー(KKR)傘下に入ったことにより、従来経営陣が出来なかった大胆な改革を行い価値があがることも

しかし、今後も日立工機は電動工具を開発&製造し販売を続けます。日立は最近、WEBでの修理受付サービスを開始、さらに電動工具やバッテリーの保証期間をマキタより長い2年間に延ばしました。さらには、電圧を18Vから36Vに切り替えられるバッテリー(マルチボルトシリーズ)や36Vに対応した電動工具の発売。また、コードレス掃除機の新モデルをだす頻度もマキタより高く、業務用モデルのパワーも圧倒的に強いです。マキタ信者の管理人ですが、今後もおすすめできる信頼度の高い電動工具メーカーです。