モデル名 | 発売日 |
DC35 | 2011年 |
DC45 | 2012年 |
DC62 | 2013年 |
DC74 | 2014年 |
V6 | 2015年 |
V8 | 2016年(今ココ!) |
毎年、NEWモデルを発売しているダイソン
ダイソンは2011年から、毎年新しいスティック型コードレス掃除機を発売しています。そして、2016年5月に「V6シリーズ」の後継モデルとなる「V8シリーズ」を発売しました。全面的にパワーアップした新しいモデル(V8)を買おうか、価格が下がってきている従来モデル(v6)を購入しようかと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
改良されたポイント
前モデル(V6)と比べて新モデル(V8)が大きく改良された最大のポイントは上記の4点となります。このページでは誰にでも分かりやすく「V6」と「V8」の違いを分かりやすく解説します。今お使いの従来モデルと、最新のV8との比較などにも役立てば幸いです。
重さの違い
V6 Fluffy | モデル | V8 Fluffy |
2.34kg | 重さ | 2.61kg |
従来モデルのV6のほうが軽い
ダイソンで人気の柔らかいローラーヘッドで大小のゴミを残さず吸引できるV6とV8のFluffyモデルの重さを比較した場合、本体に延長管とヘッドを装着した状態で、V6(約2.34kg)、V6(約2.61kg)と約300gほどの差があります。軽さ重視で選ぶ場合はV6シリーズのモデルのほうが、掃除をしている際に手首に負担がかかりにくくなります。
ダイソンV6とV8はバッテリー、モーター、サイクロンなどの重たいパーツが配置されている場所が変わっていないため、重心位置に違いがありません。また、ハンドルの形状や角度も改良されていません。従って、同じ種類のモーターヘッドが搭載されたV6とV8のモデルの重さを比較すると、約300gも軽いV6シリーズのモデルのほうが、掃除をしている際の体感重量や、本体を持ち上げたときの重さが軽くなります。
200~300gという重さを数字で見ると大きな差はないように見えますが、コードレス掃除機は片手で使用するものなので、誰が持ち比べても即答でV6のほうが軽いと答えるくらいの差があります。また、マットを掃除したり部屋を移動するたびに段差をまたぐことになるので、V6のほうがヘッドを動かす動作だけでなく、ヘッドを上げ下げする動作でも手首に負担がかかりにくくなります。
吸込仕事率(吸引力)の違い
モデル名 | 通常モード 吸込仕事率 | MAXモード 吸込仕事率 |
V6(前モデル) | 28WA | 100WA |
V8(新モデル) | 28WA | 115WA |
吸引力がアップしたのは「MAXモード」のみ
コードレス掃除機と核なるのがモーター技術です、掃除機に搭載されているモーターの性能で吸込力の目安となる吸込仕事率が左右されます。ダイソンV6とV8に搭載されているデジタルモーターの性能を比較すると、どちらも最高回転速度は毎分110,000万回転ですが、出力がV6デジタルモデルよりも、V8デジタルモターのほうが75Wアップしています。
Image | モーター | 回転数 毎分最大 | 出力 | 機種 |
デジタルモーターV2 2009~2013 | 104,000 | 200W | DC31/DC34 DC35/DC45 | |
デジタルモーターV6 2013~2015 | 110,000 | 350W | DC61/DC62 DC74/V6 | |
デジタルモーターV8 2016 | 110,000 | 425W | V8 |
従って、ダイソンV8はメーカーが発表した通り、従来モデル(DC62/DC74/V6)より吸引力がアップしています。しかし、ここで注意しなければいけない点があり、ダイソンは2種類の吸引モードに切り替えることが出来ますが、吸込仕事率がアップしたのは「MAXモード」のみです。稼動時間については下で説明しますが、「MAXモード」は連続使用時間が短いため、広範囲の床を掃除をする場合は、連続使用時間の長い「通常モード」に切り替えるのが一般的です。
通常モードってこれくらいのダストピックアップ率
ちなみに家でもフローリングの掃除は「通常モード」で行います。上の動画は「通常モード(28WA)」で色んなゴミを吸い取った動画です。ダイソンの製品は、ブラシをモーターで高速回転させているモーターヘッドを標準装備しているので、吸引力が弱い「通常モード」でも、毎日床の表面に発生する塵・埃・髪の毛等のゴミを十分に除去する性能があります。
連続使用時間の違い
モデル名 | 通常モード | MAXモード |
V6 Fluffy | 16分 | 6分 |
V6 Animalpro | 16分 | 6分 |
V8 Fluffy | 30分 | 7分 |
V8 Animalpro | 25分 | 7分 |
連続使用時間が大幅に延長したのは「通常モード」
前モデルV6のバッテリー容量は2,100mAhでしたが、新モデルV8は容量が2,800mAhに増えているため連続運転時間が延長されました。ただし、上の表を見ていただけると分かりますが、吸引力が強い「MAXモード」の連続使用時間は1分しか延びていません。連続使用時間が大幅に延長されたのは「通常モード」です。ちなみにV8 Animalproが25分と少し短くなっているのはブラシパワーが前モデルより40%アップしているためです。
前述の通り、家がある程度広いとフロアの掃除で使用する吸引モードは連続使用時間が長い「標準モード」に切り替えることになるので、家で掃除機についやす時間が16分を軽くこえてしまうようであれば、V8シリーズのモデルを選んだほうがよいでしょう。逆に16分以内に掃除が終わるのであれば、V6シリーズのモデルを購入したほうが経済的です。
床の掃除で40分も稼動するスタミナはない
ダイソンV8の特徴が書かれた記事を見ると「連続使用時間が“40分― ”」と記載されていることがありますが、この時間は「床用モーターヘッド」を装着せずに使用した場合の稼動時間です。そのため、「ブラシノズル」や「布団ツール」を装着してソフアーや寝具を掃除すれば40分稼動しますが、床を掃除する場合はモーターヘッドを装着して掃除をするため、40分という稼動時間はフロア掃除の目安にはならないので注意しましょう。
モデル名 | 充電時間 |
DC45(2012年) | 5.5時間 |
DC62(2013年) | 3.5時間 |
DC74(2014年) | 3.5時間 |
V6(2015年) | 3.5時間 |
V8(2016年) | 5時間. |
充電時間が3.5時間から5時間に延びる
DC45以降のモデルでは充電時間が3.5時間に短縮されましたが、新しく発売されたV8シリーズは、バッテリーの容量が増えたため、稼働時間が延長されましたが、充電時間が5時間に延長されています。
3.5時間という充電時間は家電メーカーの高級タイプのコードレス掃除機の中では平均的な充電時間です。しかし、今回V8では稼働時間が1.5時間も延長されたので、掃除をしている最中に充電が切れると中々掃除を開始することができなくなりました。約30分以内でフロアの掃除が終わらない広い範囲で使用する場合、ダイソンのコードレス掃除機は不向きです。
ゴミの捨て方の違い
従来モデルはゴミを捨てる際に手間がかかった
これまでのダイソンが発売してきたモデルのゴミ捨て方法は、レバーを押してクリアビン(ダストカップ)の底のフタを開け、クリアビンの中に溜まったゴミをゴミ箱の中に落とすものでした。
しかし、シュラウドのメッシュ部分に付着した綿埃やまとわりついた髪の毛は、本体からクリアビンを取り外してブラシで除去しなければならず、また、クリアビンとシュラウドに挟まったゴミは細長い棒のようなもので取り出さなければいけませんでした。
そのため、毎回シュラウドに付着したゴミまで綺麗に落とす派のユーザーや、ゴミ捨てをこまめえに行わない派のユーザーにとって、従来モデルのゴミ捨てはひと手間かかる面倒な作業となっていました。
V8は従来モデルでは落とせなかったゴミを手を汚さずにドサっと落とす
一方、V8シリーズでは新たな新ゴミ捨て機構が加わり、本体上部にある赤いを引っ張るとクリアビンのフタが開くだけでなく、サイクロン部分が上にスライドします。このときにシュラウドに付着したゴミや、クリアビンとシュラウドの間に挟まったゴミを、ゴム製スクレイパーがこそぎ落としながらゴミ箱へドサッと落としてくれます。
また、綺麗好きな方の中には、定期的にクリアビンに付着した埃をブラシで掃き出したり、ティッシュ等で拭き取ったりしていたのではないでしょうか?V8はレバーを引っ張るとシュラウド自体も上に引き上げられます。そのため、クリアビンの中に手がすっぽり収まるスペースが出来るので、従来モデルのようにわざわざクリアビンを本体から取り外さなくても、お手入れが行えるようになりました。
クリアビンの中では竜巻(遠心力)が発生しているため、クリアビンと上部ゴムパッキンとの隙間に塵・埃が入り込んで付着・堆積することがありました。V8では上部パッキンとクリアビンの間に塵・埃が入り込むことはないので、綺麗好きな方がゴミ捨ての際にお手入れする部分は下(フタ側)のパッキンのみとなります。
比較的新しいモデル(DC62/DC74/V6)は、サイクロン部分を切り離す場合、「セパレーターツール」を購入しなければいけませんでしたが、V8では工具不要でワンタッチで取り外すことが出来ます。
以上のことから、V6シリーズよりV8シリーズのモデルのほうがゴミ捨てが簡単になったうえ、手を汚さずにクリアビンの中のお手入れが行えるため衛生的になります。埃が舞い上がりやすいという意見もありますが、V6もV8もゴミ捨て時に埃が舞い上がりやすいです。この問題は「フタ付きの大きなゴミ箱」を使用すると解決できます。
運転音(音の大きさ)の違い
V8吸音材を組み込んだことにより、通常モードが夜も使用できるほど静音
基本的に吸引力の強い掃除機は運転音がうるさくなる欠点がありますが、今回発売されたV8モデルは吸引力がアップしたにも関わらず、運転音が従来モデルより静かになっています。
基本的な機械的構造は従来モデルと変わっていないのに、なぜ稼動音が低減されたとのかというと、本体内部の風路を見直し再設計したことと、振動や音が発生するモーターや排気周りに、振動を吸収したり、騒音の届く範囲を制御する吸音材等が組み込まれているからです。
上は従来モデルV6とV8の運転音を比較した動画ですが、「MAXモード時」は決して静かとは言えませんが、キーンと甲高く不快にある音が低減されてることが分かると思います。(個人的な感想ですがMAXモードはまだ静かとはいえません)
さらに、「通常モード時」の稼動音は大幅に騒音値が下がっています。至近距離で74dBなので、5m~10mと離れたり、壁を1枚挟むと60dB台まで下がります、環境にもよりますが夜に通常モードでお菓子の食べこぼしなどを掃除しても、同居人の方に迷惑にならない音のレベルまで下がっています。
少しでも音を静かにして掃除をしたい場合はV8シリーズのモデルのほうがおすすめです。大きな音をだしても問題ない環境であればV6シリーズのモデルでも十分でしょう。
従来モデルはバッテリーの残量が把握できなかった
従来モデルはバッテリーの残量が分からなかったから充電をよく切らせてた
従来モデルはバッテリーの残量をMAXモードに切り替えるボタンのLEDランプの点灯で示していました。しかし、掃除をしている際にこのランプの点灯に気づかないうえに、点灯しはじめてから約30秒で残量がなくなってしまう仕様のため、通常時にバッテリーの残量がどれだけあるのが把握することが出来ませんでした。
従来モデルを使っているユーザーで、掃除中に突然前触れもなくバッテリーの残量がなくなり、困った経験をした方も多いかと思います。自分の場合も、通常モードからMAXモードに切り替えたとたんよく充電がきれてしまうことが多々あります。
V8はバッテリーの残量が一目で分かるから充電を切らせることがなくなった
一方、V8モデルでは、バッテリーの残量を常にチェックできるインヂケーターランプが新たに搭載されています。いわゆる携帯電話のように電池の残量が目盛りで分かるため、今どれくらいバッテリーの残量が残っているのか目安にすることができます。
自分は、掃除中に通常モードからMAXモードに切り替えて突然バッテリーが切れてしまうパターン多々ありましたが、インヂケーターランプの存在を知ってから、掃除の途中にバッテリーを切らすことがなくなりました。
モーターヘッドの違い
特長の異なる2種類のモーターヘッド
新モデルV8のラインナップには、前モデルV6のラインナップに搭載されていたモーターヘッド「(ソフトローラークリーナーヘッド)と(ダイレクトドライブクリーナーヘッド)」が採用されています。どちらのヘッド全てのフロアに対応しているので場所を問わず使用することが可能ですが、床やゴミの種類によって向き不向きがあるので注意が必要です。
ソフトローラークリーナーヘッドの特徴
従来モデルに採用されていた「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」は、ヘッドと床との隙間が狭くなっている設計上、比較的大きな固形のゴミ(例:ペットの餌、砂や米粒等)は、ヘッドを前後に滑らせる動作ですとヘッド前面で押してしまうため、ゴミに対してヘッドをかぶせるようにしないと吸引できないゴミの種類もありました。
一方、DC74以降に採用されている「ソフトローラークリーナーヘッド」は、大きくて柔らかいフェルト製ローラーと開口部によって、従来のヘッドでは効率よく吸引できなかったヘッドと床の隙間に入らない大きな固形のゴミも、ヘッドを持ち上げてかぶせたりすることなく前後に滑らせる動作で吸引することが出来ます。また、長いゴミ(髪の毛、絨毯繊維、糸くず等)がローラーに絡みつかないため、ブラシに絡まったゴミを取り除くメンテナンスから解放されます。
ダイレクトドライブクリーナーヘッドの特徴
「ソフトローラークリーナーヘッド」は、比較的嵩のある固形のゴミもヘッドを持ち上げてかぶせたりすることなく吸引することや、髪の毛やペットの毛の様な長いゴミがブラシに絡まらない長所がありますが、ナイロンブラシがローラーに配列されていないので、カーペットの集じん性能が従来ヘッドより優れていない短所があります。
「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」は、硬くて腰のあるナイロンブラシとカーボンファイバーブラシが配列されているので、「ソフトローラークリーナーヘッド」よりカーペットにおける集じん性能が向上しています。しかし、ローラーに配列されているブラシが歯ブラシのように硬いため、カーペットの繊維を傷めやすく、また、髪の毛やカーペットの繊維がブラシに絡みつくので頻繁にお手入れを行わなければいけません。
V8 Absolute | V8 Fluffy | V8 Animalpro |
Absoluteには2つのヘッドが付属されている
V8シリーズのラインナップには新しく「Absolute」というモデルが追加されており、このモデルには上で説明した「ソフトローラークリーナーヘッド」と「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が標準付属されています。すなわち「V8 fluffy」と「V8 Animalpro」に標準装備されているモーターヘッドが付属されているのでどのモデルより高額になります。従来モデルのV6シリーズにはどちらのヘッドも付属されている「Absolute」というモデルはラインナップされていません。
フローリングメインなら「ソフトローラークリーナーヘッド」
個人的な感想ですがフローリングのような平たい床面の掃除は「ソフトローラークリーナーヘッド」のほうが掃除がしやすいです。なので、フローリングの面積が広い家庭では、乾拭き効果があって、面倒なお手入れ(髪や繊維の絡まり除去)から解放される「ソフトローラークリーナーヘッド」をおすすめします。
カーペットメインなら「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」
逆にカーペットの面積が広い家庭で、アレルギー体質の家族が同居してたり、ペットを飼われている方は、カーペットの集じん性能が優れている「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」のほうがおすすめです。クリアビン(ダストカップ)に溜まったゴミの量や謎粉に驚くでしょう。しかし、硬いブラシが使用されているので、その中には絨毯の繊維も含まれています。
現在、新しく発売されたV8シリーズのスティック型掃除機には5つのモデルがラインアップされています。各モデルは標準装備されている「モータヘッド」や「付属品」に違いがあります。ダイソンの性能比較表では、一目で各モデルに付属されている「モーターヘッド」や「専用アクセサリ」が分かります。