- ダイソンを買ってよかった人と買わなければよかったほうがいい人
- ダイソンを使って分かった欠点
- 塗装が剥げやすい(対策なし)
- ウェルドラインが目立つ(対策なし)
- ダイソンの音はうるさい(対策あり)
- 絨毯用クリーナーヘッドの振動音が下の部屋に響く(対策あり)
- 男が持ってもダイソンは重い(対策あり)
- クリーナーヘッドが大きくて重たい(対策あり)
- ヘッドにLEDライトが搭載されてない(対策済み)
- 水洗いができない(未改善)
- 排気性能が低くて臭い(対策済み)
- 簡単にゴミ捨てができない(改善済)
- ごみ捨て時に埃が舞う(未改善)
- ダストカップの中のゴミが見える(未対策)
- トリガースイッチを引く指が疲れる(改善済)
- 米粒やペット用の餌が吸えない(改善済)
- ヘッドの回転ブラシに髪の毛やペットの毛が絡みつきやすい(改善済)
- 床の種類に合わせてヘッドを交換しなければいけない(未改善)
- V10以降はフィルターが目詰まりしやすい(未改善)
- 壁に穴を開けないと収納用ブラケットを固定できない(改善済)
- まとめ
ダイソンを買ってよかった人と買わなければよかったほうがいい人
- ダイソンを購入しようか悩んでいる…
- 買ってから後悔しないか不安…
- 自分に合っているのか知りたい!
掃除機で有名なダイソンのコードレスクリーナーを購入して満足している人が多くいれば、逆に後悔して批判的なレビューをしている人も多いです。
わたしはこれまでダイソンが発売してきたコードレスクリーナーの全シリーズを所持しており、各シリーズのメリットやデメリットを熟知しています。
そこでこの記事では、毎年ダイソンの新モデルを買い続けているわたしが、使い続けてきてわかった欠点やデメリットをわかりやすく解説します。
この記事を読むことで、「ダイソンのコードレスクリーナーが自身の属性やライフスタイルに合っているのか?合っていないのか?」がわかります。
ダイソンを使って分かった欠点
塗装が剥げやすい(対策なし)
国内メーカーのコードレスクリーナーは、樹脂の中に染料を練り込んで内部まで着色されているため、掃除機本体や延長管を家具にぶつけたり、床に落としたりしても色が剥げることはありません。
ダイソンのコードレスクリーナーは、樹脂やアルミの表面に塗装して着色しているため、硬いものにぶつけたりすると塗装が簡単に剥げてしまいます。
この欠点は現在も解消されていませんが、ゴールドカラーのモデルだけ塗装が剥げにくくなっています。クリアを吹いたような塗膜があるからです。
ただし、決して塗装が剥げないわけではないので、物を雑にあつかう人や見た目を気にする人は表面に塗装されていない他社製品をおすすめします。
ウェルドラインが目立つ(対策なし)
ダイソンのコードレスクリーナーは、灰色の樹脂部分にウェルドラインが大量に入っています。またクリアビンやクリーナーヘッドの透明部分にも傷のようなラインが入っています。すぐに見慣れますが、初めてダイソンを箱から出したときはちゃちいと感じました。
一方、国内メーカーの高機能タイプの製品は、樹脂を成形する際に発生するウェルドラインや傷のようなラインはほとんど入っていません。国内のメーカー各社の高機能タイプの製品も所持していますが、箱から出して見た目が気になったことは一度もありません。
安価な製品なら気にならないと思いますが、高額なダイソンを購入してマーブル状のウェルドラインや傷のような成形跡を見てガッカリする口コミは多く見られます。見た目を重視する人はダイソンを購入すると残念な気持ちになるので、他社製品を購入したほうがよいです。
ダイソンの音はうるさい(対策あり)
V15 | V12 | Omni-glide | Micro 1.5kg | Digital Slim | V11 | V10 | V8 | V7 | V6 | DC74 | DC62 | DC45 | DC35 |
静か | 静か | 静か | 静か | 静か | 静か | 静か | 静か | 静か | 煩い | 煩い | 煩い | 静か | 静か |
エコあり | エコあり | エコあり | エコあり | エコあり | エコあり | エコあり | エコなし | エコなし | エコなし | エコなし | エコなし | エコなし | エコなし |
ダイソンのコードレス掃除機は吸引力だけでなく音にも定評があり、口コミやレビューを見ていると運転音がうるさいという批判も多く存在します。
スティックタイプの初号機から使っているわたしの感想ですが、使用頻度の高い中モードはDC35とDC45の場合、それほど気になるような音ではありませんでした。
しかし、2ティアーラジアルサイクロン(2段サイクロン)を採用したDC62以降のモデルから「ピー!」という笛を吹いたような甲高い音が酷くなりました。
追記(2016年):甲高い音はDC62→DC74→V6まで続きましたが、騒音対策されたV7シリーズ以降のモデルは従来よりもこもった音で体感ではかなり静かになりました。とはいえ、MAXモードはどのモデルもジェットエンジンのような音がします。
このため、使用頻度の高い[中モード]が静かなダイソンを買いたい場合は、静音化されたV7以降のシリーズがおすすめです。さらに静かにダイソンを使いたい場合は、節電効果の高いエコモードが搭載されているモデルがおすすめです。
追記(2022年):2022年に発売されたシャープのEC-SR8は、唯一ノイズ低減技術を認められた証であるQuiet Markを取得しているため、メーカー各社の中から静音性を重要視する場合はシャープの最新モデルが最適です。掃除機がかけにくい早朝や夜中の時間帯や、赤ちゃんが眠っているときに使用できるほど静かなコードレス掃除機です。
絨毯用クリーナーヘッドの振動音が下の部屋に響く(対策あり)
ダイソンのクリーナーヘッドはブラシバーにパワフルなモーターが内臓されているため、集じん性能が高い特長を持っているものの、ブラシが回転する振動音が下の部屋にまで響くデメリットが存在します。
特に硬いナイロンブラシを搭載している「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」「Digital Motorbar クリーナーヘッド」「Motorbar クリーナーヘッド」の振動音が酷いので、上から生活音が響いてくるような集合住宅(アパート/マンション)で毎日使用しているとクレームがつくかもしれません。
ソフトローラーを搭載したクリーナーヘッドは大きな音は響きませんが、カーペットの奥深くから微細なゴミを掻き出したり、カーペットに絡みついたペットの毛を掻きとる集じん力が低いのがネックとなります。
男が持ってもダイソンは重い(対策あり)
モデル | V11 | V10 | V7 | V8 | V6 | DC74 | DC62 | DC45 | DC35 |
発売日 | 2019年 | 2018年 | 2017年 | 2016年 | 2015年 | 2014年 | 2013年 | 2012年 | 2011年 |
重量 | 2.72kg※1 | 2.58kg※1 | 2.47kg※1 | 2.61kg※1 | 2.34kg※1 | 2.3kg | 2.03kg | 2.3kg | 2.22kg |
キャニスター掃除機の代わりになるレベルとして人気だったダイソンのコードレス掃除機。しかし、愚直にパワーやスタミナを追求し続けた結果、本体やヘッドの重量はどんどん増し、2019年に発売したV11は2.72kgという重さになりました。
その一方で、国内メーカーは軽い操作性を重視する消費者のニーズに応えた軽量タイプのモデルもラインナップするようになり、軽い操作性や使い勝手の面でダイソンを凌駕してます。
家や事務所では、ダイソン以外のメーカーのコードレス掃除機も設置していますが、自分を含めダイソンより軽いシャープのRACTIVE Airを手にするシーンが多くなりました。質量が大きくなると掃除のハードルが上がりますし、吸引力がそこそこあれば家庭に落ちているゴミは吸引できるので、ちょいがけ程度の清掃で、わざわざ重たいダイソンを使う必要もないかといった感じのようです。
追記(2019年):「ダイソンは重たくて使い勝手が悪い」という不満の声や、競合がパワフルタイプと軽量タイプを用意するようになった背景もあってか、2019年に日本人や日本の住居に合わせて設計された短縮化したストレートパイプと軽量化したクリーナーヘッドを搭載したV7 SlimやV8 Slim Fluffyがラインアップされました。ただし、本体は従来と同じで重たいままです。
モデル | V15 | V12 | Omni-glide | Micro 1.5kg | Digital Slim | V8 Slim | V7 Slim |
発売日 | 2021年 | 2021年 | 2021年 | 2020年 | 2020年 | 2019年 | 2019年 |
重量 | 2.61kg※1 | 2.4kg※1 | 1.9kg | 1.5kg | 1.9kg | 2.15kg | 2.2kg |
さらに2020年には軽くて強いバランスタイプのDigital Slimや、ダイソン史上最も軽いMicro 1.5kgもラインナップされるようになり、使う人の属性やライフスタイルにあった一台が選べるようになりました。ただし、軽さとパワーはトレードオフの関係にあるため、軽いモデルはパワーやスタミナが低下するデメリットが存在するのをお忘れなく。
大手電気メーカーの高機能タイプで軽量重視の製品は、ダイソンよりさらに軽い製品を用意しており、1.5kg以下という重量が当たり前になっています。メーカー各社の中から軽さを重要視したいのであれば、ダイソンより国内メーカーの軽量モデルのほうがおすすめです。大手家電メーカーの軽量タイプをまとめたページは下記のリンク先からどうぞ。
クリーナーヘッドが大きくて重たい(対策あり)
モデル | V15 | V12 | Omni-glide | Micro 1.5kg | Digital Slim | V8 Slim | V11 | V10 | V7 | V8 | V6 |
発売日 | 2021 | 2021 | 2021 | 2020 | 2020 | 2019 | 2019 | 2018 | 2017 | 2016 | 2015 |
Fluffyヘッド | 軽い | 軽い | 軽い | かなり軽い | 軽い | 軽い | 重い | 重い | 重い | 重い | 重い |
タイプ | ワイド | ワイド | コンパクト | コンパクト | ワイド | ワイド | ワイド | ワイド | ワイド | ワイド | ワイド |
ダイソンのクリーナーヘッドは、V6シリーズから採用された「ソフトローラークリーナーヘッド」が主流になっています。
- 効率的に清掃ができるワイドタイプ(幅広)
- 大小のゴミを同時に吸い取る
- 汚れの拭き取り効果が高い
- 髪の毛が絡みにくい
- ブラシバーが停止しにくい
ソフトローラーを搭載したクリーナーヘッドは上記の特長がありますが、従来のカーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッドより、図体が大きくて取り回しにくい欠点が存在します。
また、700gを超える重量のため、段差がなく住居が広い欧米だと問題ないのですが、ヘッドを上げ下げする回数が多くなる日本の住居だと、腕がだるくなりやすいのもネックとなります。
追記(2019年):重たくて取り回しやすい「ソフトローラークリーナーヘッド」でしたが、2019年に発売されたV8 Slim Fluffyに搭載された「スリムソフトローラークリーナーヘッド」は従来よりコンパクト+軽量化されました。
その後、2020年以降に発売されたモデルでソフトローラーを搭載したクリーナーヘッドは全て軽量化されています。軽くて取り回しやすくなったことで、力の弱い女性や段差の多い日本の住宅街でも使い勝手がよくなっています。
ヘッドにLEDライトが搭載されてない(対策済み)
ほとんどの競合メーカーがクリーナーヘッドにLEDライトを採用するなか、ダイソンは頑なにLEDライトを搭載しないため、床に落ちているゴミの有無がわかりにくい欠点が存在します。
「掃除機にライトは不要」という意見もありますが、LEDライトを搭載している製品と使い比べてきた筆者からすると、ライトは取りこぼしたゴミや掃除しなければいけない場所がひとめでわかるので、必須だと感じています。
追記(2021年):2021年に発売されたV12/V15シリーズのモデルに標準装備されているレーザースリムフラフィクリーナーヘッドには、緑色のレーザーが搭載されており、競合が採用している白色LEDのライトより、ゴミがくっきりと見えるようになりました。
家には抜け毛の多い長毛種の猫がいるので、レーザースリムフラフィクリーナーヘッドで掃除をするようになってから、ゴミの取りこぼしが改善されただけでなく、床に毛が溜まってくる期間や、毛が溜まりやすいエリアも把握できるようになりました。
水洗いができない(未改善)
メンテナンス性を重視している人にはダイソンは不向きです。掃除機の空気の通り道には微細な粉じんが付着するため、長年使用していると排気が臭くなることがあります。特に空気が曲がる箇所には粉じんが付着しやすいため、ダイソンのサイクロン部分には大量の粉じんが付着します。
ダイソンのコードレス掃除機は、ゴミが付着しやすいサイクロンやダストカップを水洗いすることが禁止されています。ダイソンユーザーがサイクロンを分解して洗浄する動画をあげていますが、素人が簡単に分解して組み立てられるような設計ではないので、簡単にお手入れすることができません。
最新モデルもサイクロン部分を工具レスで分解して水洗いすることはできないので、衛生面やメンテナンス性を重視する場合は、ダストカップとサイクロン部分を簡単に分解できて、丸ごと水洗いできる国内メーカーの製品のほうがおすすめです。
排気性能が低くて臭い(対策済み)
ダイソンのフィルターは目が粗いので、長年使用していると排気が臭くなります。前述した通り、排気が臭くなる原因となるサイクロン部分を水洗いすることができないので、フィルターを水洗いしても改善しません。
ダイソンはHEPAフィルターを搭載していないので、排気性能が低い欠点が存在します。このため、排気が臭くなるだけでなく、アレルギー体質の人が掃除機を使うと目や鼻にアレルギー症状がでる場合があります。
追記(2015年):V6以降のシリーズは空気清浄機にも採用されているHEPAフィルターが採用されるようになり、部屋の空気よりキレイな空気を排出するようになりました。アレルギー体質の人や小さなお子様がいる家庭では、0.3ミクロンの微粒子を99.99%捕らえるHEPAフィルターが採用されているモデルを選ぶとよいでしょう。
追記(2022年):ダイソンのHEPAフィルターを採用したポストモーターフィルターは紫色でしたが、近年緑色のポストフィルターを搭載した限定モデルを見かけることがあります。このフィルターは従来のものよりハイグレードのポストモーターフィルターになっており、さらに多くのハウスダストを捕集することができます(0.1ミクロンの微粒子を99.97%捕塵)。
簡単にゴミ捨てができない(改善済)
ダイソンのコードレスクリーナーは、CMでサッとごみ捨てをしているシーンがよく流れるため、ワンタッチで簡単にごみ捨てができるイメージを持っている人が多いかと思います。
しかし、実際はクリアビンの中で圧縮されたゴミが詰まったりするため、細い棒などでほじくりださなければいけないときがあります。
また、髪の毛や綿埃がシュラウドのメッシュ部分に絡みつきやすいため、クリアビンを取り外してゴミを除去する必要もあります。
追記(2016年):「簡単にゴミ捨てが行える」と謳っていたダイソンに首を傾げざるを得なかったものの、V7シリーズ以降のモデルは、ゴミに触れずに簡単に捨てられる[新ゴミ捨て機構]が採用されました。この改良により、ゴミ捨て時にかかるお手入れの不満が解消されました。
従来モデルはワンタッチで蓋をパカッと開けてゴミを落としていましたが、V7以降は半手動の操作を加えることによって、ダストカップの周りに配置されたゴム製のスクレイパーが、クリアビンの中で詰まったゴミやシュラウドに絡みついたゴミをこそぎ落としてくれます(
追記(2018年):さらに、2018年に発売されたV10シリーズ以降は、クリアビンとサイクロンが直線的に配置されたことにより、フォルムがジョウロ形状からピストル形状に変更されました。
このため、本体をゴミ箱の奥に入れながら真っ直ぐごみを落とすことができるため、従来モデルより埃や塵が舞い上がりにくくなりました。ビニール袋に入れながらごみ捨てをすることもできます。
ごみ捨て時に埃が舞う(未改善)
V7シリーズ以降のゴミ捨ては簡単になったものの、ゴミ捨レバーに力を込めると、蓋が勢いよく開くため、どうしても埃や塵が舞い上がりやすいのがネックとなります。
さらには、その舞い上がった粉じんが本体やクリアビンに付着するため、ゴミ捨て時に毎回ゴミを拭き取らなければいけないのもストレスとなります。
追記(2021年):ごみ捨て時に埃や塵が舞ったり、それらのゴミがダストカップなどに付着する不衛生な欠点は、他メーカーのサイクロン掃除機にも共通する欠点でした。
しかし、2021年にパナソニック(MC-NS10K-W)、2022年にシャーク(CS851JMVAE)から「自動ゴミ収集機」が搭載された製品が発売されました。
自動ゴミ収集機とは、掃除機本体のゴミを充電ドックに戻すだけで、本体からゴミを自動的に収集するため、面倒なごみ捨てやお手入れから解放されます。
不衛生でうんざりするごみ捨てやお手入れから完全に解放されたい場合は、1日1回のごみ捨てが30日に1回になる自動ゴミ収集機付きの他社製品をおすすめします。
ダストカップの中のゴミが見える(未対策)
ダイソンはクリアビン(ダストカップ)の中に溜まったゴミが見えるのがいいという口コミが多く見られます。実際にクリアビンの中にゴミが溜まっていく様子を見ていると達成感が得られますし、ゴミ捨ての目安がひとめでわかる利点もあります。
その一方で、中のゴミが見えて不快という声も散見されます。キャニスター掃除機と違って見える所に設置されることが多くなったコードレスクリーナー。中のゴミが見えるのが嫌だったり、見せたくない場合は、ダストカップが透明のダイソンではなく、スモークがかかった他社製品や紙パック式の製品をおすすめします。
トリガースイッチを引く指が疲れる(改善済)
ダイソンのコードレス掃除機といえば、引き金式のスイッチを引いているときだけ駆動する[トリガースイッチ]が特徴的です。トリガースイッチの特徴は、こまめにON/OFFを切り替えることができるため、節電効果が高いメリットがあります。
しかし、ネット上の口コミではトリガーを引く指が疲れるという投稿がよく見られ、長い時間掃除をする用途ではデメリットとなります。実際にダイソンのトリガースイッチは重くなっており、家中まるごと清掃をしていると指が痛くなることがあります。
追記(2015年):2015年に発売されたV6は軽い力でトリガースイッチを引くことが出来るように改良されました。その後のモデルもトリガースイッチは軽くなっており、個人的には指が疲れたと感じたことはありません。しかし、ネット上の口コミではトリガーを引き続けるのが大変だったり、指が痛くなってストレスと言ったレビューが未だに見られ、賛否がある状態です。
追記(2020年):2020年に発売されたMicro 1.5kgシリーズのモデルには押している間だけ吸引するボタン式スイッチが採用されました。しかし、スイッチが本体上部に配置されているため、競合メーカーの製品のようにハンドルを握っている手で操作できず、左手で操作しないといけないことが面倒だと感じました。
さらに2020年に発売されたOmni-glideにもMicro 1.5kgと同じ大きさと形状のスイッチが採用されました。Micro 1.5kgと違って、ハンドルにスイッチが配置されているので、ハンドルを握っている手で素早く操作できます。ただし、フローリング用なのでカーペットの掃除が苦手です。
さらに2021年に発売されたV12シリーズにもボタン式が採用されました。従来のボタンより大きくなったことで押しやすくなりましたが、やはりMicro 1.5kgのように左手で操作しないといけないので、ON/OFFにちょっとした一手間がかかるのがネックです。
トリガースイッチが苦手な人はボタンスイッチが採用されている3シリーズ「Micro 1.5kg」「Omni-glide」「V12 Detect Slim」がおすすめです。
米粒やペット用の餌が吸えない(改善済)
ネット上には「ダイソンは米粒やキャットフードのような嵩のあるゴミが吸えない」という投稿が散見されますが、これは嘘やアンチコメではなく半分事実です。
実際にダイソンに標準装備されているカーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッドで米粒やペット用の餌を吸引すると、ヘッドと床との隙間が狭い設計になっているため、固形のゴミはヘッドの前面で押し出してしまいます。
ゴミに対してヘッドをかぶせると吸引することができますが、量が多いと上の動画のように回転ブラシでゴミを弾いてしまうため、コンビネーション隙間ノズルなどの専用ツールを取り付けて吸引する必要があります。
追記(2014年):2014年に発売されたDC74には新しいクリーナーヘッド(ソフトローラークリーナーヘッド)が標準装備され、従来のカーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッドが苦手としていた固形のゴミを吸引することができるようになりました。
ソフトローラークリーナーヘッドは、広い開口部と柔らかなナイロンフェルトに包まれたローラーが採用されているため、ヘッドを滑らせる動作で固形のゴミも集じんしながら吸引することができます。
硬いナイロンブラシが搭載されていないため、前述した2つのクリーナーヘッドよりカーペットにおける集じん性能は劣りますが、髪の毛が絡みつにくくなったり、フローリングを拭き取る効果が高いメリットが存在します。
2014年に発売されたDC74以降のシリーズには、このソフトローラークリーナーヘッドがベースとなったクリーナーヘッドが採用されているため、米粒やペット用の餌を吸えない欠点は改善されました。
ヘッドの回転ブラシに髪の毛やペットの毛が絡みつきやすい(改善済)
ダイソンに標準装備されているカーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッドは、硬いナイロンブラシを搭載しているため、カーペットから微細なゴミを掻き出したり、絡みついた髪の毛やペットの毛を掻き取る集じん力が高い特長を持っているものの、ブラシバーにゴミが絡みつきやすい欠点が存在します。
実際に家は抜け毛の多い長毛種の猫を飼っているため、毎日掃除をすると掃除後にヘッドのお手入れが必要となります。ブラシに絡みついたゴミはヘッドからブラシバーを取り外して除去しないといけないため、掃除後のお手入れを考えるとうんざりします。
まだ、ダイソンのコードレスクリーナーに付属されている専用ツール(ミニモーターヘッド)も硬いナイロンブラシが採用されているため、カーペットにおける集じん性能は高いでものの、ブラシにゴミが絡みつきやすい欠点が存在します。
このため、ブラシに絡みつきやすいロングヘアーの家族や抜け毛の多い犬や猫が居る環境では、掃除後のお手入れが大変になるので、ダイソンの製品はおすすめできません。
追記(2015年):2015年に発売されたV6シリーズ以降から、カーペットの掃除が得意なダイレクトドライブクリーナーヘッドが付属されたモデルがラインナップされるようになりました。カーペットからゴミを掻き出す集じん力は、どのクリーナーヘッドよりもピカイチですが、硬いナイロンブラシが搭載されているため、髪の毛・ペットの毛・絨毯繊維が絡みつきやすいのがネックとなります。
追記(2014年):DC74以降に発売されたシリーズには「Fluffy」というモデルがラインナップされるようになり、このモデルに標準装備されている「ソフトローラークリーナーヘッド」はゴミが絡みにくくなりました。
このタイプのクリーナーヘッドのブラシバーはゴミが絡みつく原因となる硬いナイロンブラシが搭載されておらず、従来より短くなったカーボンファイバーブラシと、柔らかいナイロンフェルトに覆われています。
実際に抜け毛の多い猫がいる我が家でも使用しましたが、猫の毛や髪の毛が絡むようなことはほとんどなくなりました。このため、掃除後にうんざりするクリーナーヘッドのお手入れから解放され、お手入れの頻度も劇的に少なくなりました。
追記(2021年):2021年に発売されたV12/V15シリーズには「毛絡み防止スクリューツール」が付属されたモデルがラインナップされるようになりました。
スクリューツールはミニモーターヘッドの改良版となり、ブラシバーがゴミが絡みにくい設計になっています。ブラシバーの形状が円柱形から円錐形に変わったことで、絡みついたゴミが先細った方へ移送しながら吸引されていきます。
本当にゴミが絡みつきにくいのか実際にロングヘーアや猫の毛を吸引してみましたが、ゴミを掻き出す集じん力は継承されたままで、絡みついたゴミをほどきながら吸引することができました。ブラシにゴミが絡みつきにくくなったことで、面倒で手間のかかったブラシのお手入れから解放されたのも嬉しいポイントです。
追記(2022年):2022年にV12/V15シリーズに新しく追加されたモデルには「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が改良された「Motorbar クリーナーヘッド」が付属されており、ブラシに絡みついた髪の毛やペットの毛を取り除くコーム型のブレードを搭載しています。
前述したように従来のダイレクトドライブクリーナーヘッドはカーペット深部から微細なゴミを掻き出したり、ペット毛を掻き取る集じん力は高いものの、ブラシに毛が絡みつくのがネックとなります。
ヘッドのお手入れが軽減されるメリットは大きいので、抜け毛の多いペットを飼っていてカーペットを敷いている面積が広い場合は、毛絡みを解消するMotorbar クリーナーヘッドが付属されたモデルを選びたい。
なお、このクリーナーヘッドは単品でも販売されるとのことで、前年に発売されたV12やV15のモデルとも互換性があるようです。V12は43個、V15は56個のコームを搭載しています。
床の種類に合わせてヘッドを交換しなければいけない(未改善)
2013年に発売されたDC62までは硬いナイロンブラシとカーボンファイバーブラシを搭載した「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」が標準装備されており、このクリーナーヘッド1つでフローリングやカーペットをしっかり清掃することができました。
2014年以降のダイソンはソフトローラークリーナーヘッドが標準装備されるようになりましたが、硬いナイロンブラシが搭載されていないため、カーペットからゴミを掻き出す集じん力が低く、絨毯やラグをしっかり清掃することができませんでした。
このため、2016年に発売されたV8以降のシリーズには、フローリングの清掃が得意な「ソフトローラークリーナーヘッド」と、カーペットの清掃が得意な「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が付属されたモデルがラインナップされるようになりました。
2つのクリーナーヘッドが付属されたダイソンは、カーペットを敷いている面積が広い住宅には最適ですが、いちいち床の種類に合わせてヘッドを交換するのが非常に面倒になってきます。
このため、フローリングや畳など固い床面がメインの清掃であればダイソンはおすすめできますが、カーペットを敷いている面積が広い環境では、フローリングとカーペットに対応したクリーナーヘッドを搭載した他メーカーの製品のほうが手間がかかりません。
V10以降はフィルターが目詰まりしやすい(未改善)
モデル | V15 | V12 | Omni-glide | Micro 1.5kg | Digital Slim | V11 | V10 | V8 | V7 | V6 |
分離力 | 低い | 低い | 低い | 低い | 低い | 低い | 低い | 高い | 高い | 高い |
お手入れ目安※1 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 1ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 | 3ヶ月 |
※1 我が家で使用した場合の目安
ダイソンの最大の特長といえば、フィルターが目詰まりしにくく、強い吸引力が持続する[2段式サイクロン構造]です。筆者が最初に使っていたコードレスはごみ捨て時に毎回フィルターのお手入れが必要だったマキタだったので、半年ほど使用してもフィルターが目詰まりしないダイソンとの出会いは衝撃的でした。
しかし、フォルムがピストル型に変わったV10以降は、ジョウロ型の従来機よりフィルターが目詰まりしやすくなり、毎日使っていると一ヶ月でお手洗いが必要だと感じるほどフィルターが汚れるようになりました。実際に上の動画では古いモデル(DC35/V6)と、最新モデル(V11)で微細なゴミに見立てたシナモンパウダーを吸引させた内容ですが、フィルターはV11のほうが汚れる結界となりました。
分離能力が低下した問題は現行機種も改善されていないため、なるべくフィルターのお手入れ頻度を減らしたい人や、強い吸引力を少しも出長く持続させたい場合は、最新モデルよりV7/V8シリーズがおすすめです。
壁に穴を開けないと収納用ブラケットを固定できない(改善済)
基本的にダイソンのスティックコードレスクリーナーを立てかけて収納したい場合は、標準付属されている[収納用ブラケット]を利用する必要があります。しかし、収納用ブラケットは壁にネジ止めしなければいけないため、壁に傷をつけられない賃貸などでは、収納用ブラケットを使用してダイソンを省スペースに収納することができません。
ただし、現在はダイソンの掃除機を立てかけて収納+充電できるクリーナースタンドを販売している業者が増えています。壁に穴をあけられない賃貸住宅などでは、収納用ブラケットを固定できる「クリーナースタンド」や「ディアウォール」の使用をおすすめします。
追記(2018年):2018年に発売されたV10シリーズ以降から、本体を収納+充電できる充電ドック(充電スタンド)が付属されたモデルがラインナップされるようになりました。サードパーティ製のスタンドを購入したり、壁に穴をあけて収納用ブラケットをネジ止めしなくても、掃除機を省スペースに収納+充電することができるようになりました。
まとめ
ダイソンには多くの欠点が存在しましたが、改善された部分もあります。ダイソンの基本的な「スペック」から、搭載されている「モーターヘッド」や付属されている「専用ツール」がひとめでわかる性能比較表は下記のリンク先からどうぞ。今お持ちのモデルとの比較にも役立ちます。