分解は自己責任
DC62やV6が分解する方法が書かれた記事や動画がないので、ダイソンV6のサイクロン部分を分解してみました。DC61からV6のあいだに発売されたモデルは全て同じ「2ティアーラジアルサイクロン」が採用されているので分解方法は同じです。自分で分解することで、保証外となったり・破損する場合もあるかもしれないので、分解は自己責任となります。
本体からサイクロンを取り外す方法
C型止め輪で固定されているサイクロン部分
まず始めに本体からサイクロンを切り離します。本体とサイクロン部は「C型止め輪」で固定されているので、「C型止め輪」を最初に緩めながら切り離さなくてはいけません。本体をひっくり返して、サイクロン部分と本体の継ぎ目を見ると「C型止め輪」のつまむ箇所が2つ見えるかと思います。
分かりにくいと思うので切り離した中を見てみましょう。この「C型止め輪」の下の2箇所を矢印の方向にすぼめることで緩めることができます。
箸で取り外す方法
この部分は指がはいらないほど狭いので、本来は下で紹介している「セパレートツール」を使って「C型止め輪」の先端を挟みます。動画では「セパレートツール」を使わずに、木製の箸を差し込みリングをすぼめて緩めています。
ダイソンのボディは強化樹脂ではないので脆いです。なので、金属製のものは使わないほうがよいと思います。ラジオペンチでも挟めますが干渉するボディや滑った際に「C型止め輪」の樹脂が痛みます。
セパレーターツールで取り外す方法
写真の専用ツールは本体とサイクロンを取り外すための「セパレーターツール」です。海外の公式ページで2ドルで販売されていますが、日本の公式では販売されていませんでした。
Amazonやヤフオクで「セパレートツール」という名前で輸入品が販売されていますが、わたしが見たときは1,800円と、公式で販売されている価格と比べると高めでした。
しかし、これがあると動画のように、簡単に傷をつけることなく確実に本体からサイクロンを取り外すことが出来ます。
ちなみにアマゾンや話そうダイソンお客様相談室から、「サイクロン部分」のみを購入することが可能です。ヤフオクなどで中古が出品されていることもあります。2015年調べでは、公式で13,000円、Amazonで8800円で販売されていました。
サイクロンを取り外せることが出来るようになれば、もしサイクロン部分に不具合が発生した場合、自分で交換することも可能です。※(セパレートツール)は付属されいるかもしれません。
サイクロンの分解方法
シュラウドのメッシュを外す
シュラウドのメッシュ(網目)はクリアビンで分離した大きなゴミや不定形なゴミを、上の円錐形のサイクロンに侵入させない役割をしています。このメッシュの部分は動画を見ていただくと分かりますが、一度取り付けると取り外せなくなっているようです。
5箇所の爪で固定されているので、爪の部分を「オープナー」などでこじって無理やり外しました。爪の場所を把握していなかったり、慣れていないと爪部分が破損したりすることもあるので、出来れば外さないほうがよいと思います。何回もこじあけてると凹のほうが馬鹿になります。
トルクスドライバーで各パーツを外す
ここから組みつけられているパーツは全てトルクスネジ(特殊ネジ)で固定されているので、軸の長いトルクスドライバーが必要になります。ネジの位置は見たら誰でも分かると思うので、ネジの位置や外す手順は省略します。
まずはじめに止めネジを緩めて赤い筒を外します。クリアビン上部にある円錐形のサイクロンで分離された超微細なゴミは、この赤い筒の上から落ちてきます。この中に溜まった超微細なゴミは、ゴミを捨てる際でないと見ることが出来ません。
この超微細なゴミは空気中を浮遊するほど軽いので、クリアビンに落とすと、クリアビン内で発生している竜巻によって舞ってしまいます。再度シュラウドのメッシュをくぐりぬけてループしてしまうので、赤い筒の部分は竜巻に巻き込まれないように密閉されています。
サイクロンの中心部に収まっている筒状のフィルターの部分を取り外します。
サイクロンの外側が一番汚れていた
次に2層に配置された「サイクロン」と「赤いガスケット」「ヘッド(脳みそみたいな部分)」を取り外します。
クリアビンで分離できない超微細なゴミはシュラウドのメッシュを通り抜けて、上の円錐形のサイクロン部分に流れていきます。この超微細なゴミは、円錐形のサイクロンの内部の壁の周りにたどり着くまでに、サイクロンの外側を通過してサイクロンの内部の壁の周りにたどりついています。
遠心力が発生しているサイクロンの内部はスピードが音速を超えているので大して汚れていませんでしたが、サイクロンの外側では空気の流れるスピードが遅く入り組んだ場所なので、粉じんの汚れが一番ひどかったです。この部分を分解せずに綺麗にエアーで吹き飛ばすのは難しい構造になっています。
サイクロン分解せずに水洗いする猛者がいる
ダイソン掃除機のサイクロン部分を水洗いすることは禁止されていますが、ネットで検索してみるとサイクロン部分を分解せずに水洗いしている方もいます。
水洗いをして排気が臭くなったという記事もありましたが、おそらくよくサイクロン外側の入り組んだ場所の粉じんがちゃんと除去できていなかったのではないでしょうか。サイクロンの外側の部分は乾きにくい構造になっているので、カビが発生して逆に排気の臭いが酷くなることもあると思います。
このまま掃除をせずに組み立てて水に沈めることに
サイクロン部分を分解してみて、水に濡れてまずいところはなかったので、自分も水洗いすることにしました。この程度の汚れであれば分解しなくても工夫して水洗いすれば、サイクロン内部の粉じんも綺麗に取り除けると思ったからです。ただし、水が溜まる箇所がいくつかあったので、乾かす際は立てる向きに注意が必要です。
水洗いでどのくらい内部が綺麗になるのか?どれくらいの日数で内部が乾くのか?検証するため、今回はサイクロン内部に付着した粉じんを掃除をせずに、このまま組み立てて水洗いすることにしました。
ダイソンのサイクロンを分解せずに水洗いした記事はこちらからどうぞ。ダイソンは水洗いすると臭くなるという情報がありますが、きちんと洗浄を行い、乾燥させれば不快な臭いはしません。ただし、水洗いは禁止されているので自己責任となります。