タイプ | 定義 |
カーペット(絨毯) | 3畳~ |
ラグ | 1~3畳 |
マット | ~1畳 |
日本の場合 |
タイプ | 定義 |
カーペット(絨毯) | 部屋全体に敷いている |
ラグ | 部分的に敷いている |
イギリスの場合 |
タイプ | 定義 |
カーペット(絨毯) | 機械織りのタイプ |
ラグ | 手織りのタイプ |
アメリカの場合 |
絨毯とカーペットとラグの違い
絨毯を英語に訳するカーペットになるので、絨毯とカーペットは同じと考えてよいだろう。日本では部屋の床全体的にカバーしているものを「カーペット」、床を部分的にカバーしているものを「ラグ」、そしてラグよりも小さいものを「マット」と呼称しているようだ。
このカーペットやラグは、一般的にどこの家庭のフロアにも敷かれているため、問い合わせフォームからよく「カーペット」や「ラグ」に関連した質問をいただくが、人によってカーペットやラグの定義が違うようなので、このページにそれぞれの違いをまとめておいた。
そして、カーペットやラグと言われても生地に種類があるので、質問に答えにくかったり、自分自身もそれぞれの特徴をよく理解していないので、実際に家の床に敷いて使用し、メリットやデメリットを記しておくことにした。
※カーペットやラグの生地には様々な種類が存在しますが、ここでは一般的な家庭で使用されるメジャーなものしか検証はしていません。
絨毯生地の種類
ループタイプ
ループタイプの特徴は、毛先がカットされずにクルンと輪になったループ状になっている。毛先の先端がカットされたカットタイプと違い、モーターヘッドの回転するブラシに負荷がかかりにくく、カーペットの掃除が苦手なタービンヘッドの回転ブラシも回転するほど。
また、ループ状になった糸と糸のあいだに奥深くに入り込んだ微細なゴミはカットタイプより回転ブラシでは掻きあげにくいものの、表面にからみついた髪の毛やペットの毛は簡単に掻き出すことができる。
その他に、ヘッドも前後に軽く動かせるため、4種類の中で最も手に負荷をかけることなく掃除ができた。硬いブラシが搭載されたモーターヘッドで掃除をしても毛(繊維)が抜けにくい。
カットタイプ
カットタイプは毛先を揃えてカットしているのが特徴。毛先が輪になったループタイプよりもモータヘッドの回転ブラシが奥にはいりやすいため、繊維の奥に入り込んだ微細なゴミを掻きあげやすい。
ただし、柔らかなペット(犬・猫)の抜け毛がもっとも絡みやすいうえに、柔らかいナイロンブラシが搭載されたモーターヘッドでは、表面上の絡みついたペットの毛を効率よく掻き出しにくい。
ペットの抜け毛がとりにくいと悩んでいる人のカーペットはこのタイプを使用していることが多い。その他に、モーターヘッドで掃除をするとループタイプより毛が抜けやすい。ただし、禿げたりして見栄えが悪くなることはない。
シャギー(細タイプ)
シャギー(細タイプ)の特徴はループタイプやカットタイプの絨毯と違い、毛足が非常に長くなっている。寝転びたくなるほどフワフワとしたさわり心地で、ゴージャス感をかもしだす雰囲気もある。
毛足が短い絨毯より装飾性やさわり心地はいいものの、毛足が長すぎてモーターヘッドの回転ブラシが奥まで届きにくいため、奥深くに入り込んだゴミを掻き上げにくい。また、ブラシパワーが弱いモータヘッドではブラシの回転スピードが極端に落ちたり、停止したりしまう場合があるので、洗濯機で丸洗いできるものを選んだほうがよいだろう。シャギー(太タイプ)より、モーターヘッドで掃除をすると毛が抜けやすい。ただし、禿げたりして見栄えが悪くなることはない。
シャギー(太タイプ)
シャギー(太タイプ)は(細タイプ)と違って太めの番手の糸を撚っているため、足裏に心地がよいほどフワフワ&モコモコしているのが特徴。この拗じられている糸は、よく座る場所や歩く場所に敷いておくと撚りが戻りやすく、すぐにへたってしまい耐久性が低くなる。例えば、よく踏むキッチンマットや玄関マットにシャギー(太タイプ)にすると、半年もしないうちに撚りが戻りへたってしまう。
さらに、モーターヘッドで掃除をすると負荷がかかりやすく、ブラシパワーが強い製品を使っても回転ブラシが停止しやすい。また、奥深くに入り込んだゴミや絡みついたゴミは、カーペットの集じん性能が優れたアニマルプロやキャニスター型掃除機より吸引力が強い集塵機で掃除しても集じんすることができない。そのため、洗濯機で丸洗いできるものを選んだほうがよいだろう。
カーペットやラグを買う前に知っておきたい(備忘録)
ループタイプの奥に入り込んだ粉じんは水洗いしないと完全に除去できない
毛足の短いループタイプとカットタイプのカーペットに全裸で小麦粉を叩きつけ、コードレス掃除機とキャニスター掃除機と集塵機で掃除をするとカットタイプのカーペットは綺麗になったが、ループタイプのカーペットは奥深くに入り込んだ小麦粉が除去できず薄っすらと白くなった。
従って、外から入ってくる花粉などのハウスダストに悩まされているのであれば、ループタイプよりカットタイプのほうがおすすめである。カットタイプは奥に入り込んだゴミを掻き出しやすいというより、密度が高いので奥深くに微細なゴミが入り込まない構造になっているようだ。
ただし、カットタイプより毛が抜けやすいため、舞い上がった毛がアレルギーの人を苦しめる可能性も否めないので、誘発された遊び毛をたくさんとるモーターヘッドが搭載された製品でこまめに掃除をしたほうがよいだろう。
カットタイプは毛足が短くなるほどペットの毛が絡みつきやすい
猫の体を覆っている毛はダブルコートと呼ばれる二重構造になっており、細くて柔らかい「アンダーコート」と硬くて太い「トップコート」の2種類の毛が存在する。アンダーコートはちょっと撫でたり、衣類に触れただけで抜けやすく、この毛は「ループタイプ」より「カットタイプ」のカーペットに絡みやすかった。
毛が抜けやすい長毛種の場合、午前中に掃除をしても夕方には猫の毛で白くなるほどだ。さらに、カットタイプの表面に絡みついた猫の抜け毛は、柔らかなナイロンブラシを搭載した国内メーカーのモーターヘッドでは効率よくとることができなかった。
カットタイプのカーペットからペットの抜け毛を効率よくとることができる製品は、硬いナイロンブラシが搭載されたダイソンのアニマルプロやエレクトロラックスのエルゴラピートであったが、これらの製品が好みでない場合は、ペットの抜け毛を効率よく除去できる「エチケットブラシが搭載されたヘッド」や、「ぱくぱくローラー」の併用がおすすめである。
太番手の糸同士をひねりあわせたシャギー(太タイプ)に絡みついたゴミを取るのは困難
毛足が長いシャギーのカーペットやラグの奥深くに入り込んだゴミがとれないと悩んでいる人が多いが、掃除機のモーターヘッドに搭載されているブラシより毛足が長いので奥深くにはいりこんだゴミを掻き出すことは困難であった。
特にシャギー(太タイプ)に絡みついたゴミは、ブラシパワーが強く硬いナイロンブラシが搭載されたアニマルプロやエルゴラピード、コードレス掃除機より吸引力が強いキャニスター型掃除機、さらにキャニスターより吸引力が強い集塵機をもってしても吸い取ることができなかった。
さらに、シャギー(太タイプ)は、洗濯機で水洗いしても絡みついたゴミは完全に落とせなかった。その他に、毛足が長いシャギータイプはモーターヘッドの回転ブラシに負荷がかかりやすく、回転するブラシが止まったり、回転スピードが落ちたりすることもあった。従って衛生的に保ちたいのであれば水洗いができるタイプを選んだほうがよいだろう。
シャギー(太タイプ)の耐久性が一番低い
毛足が長いシャギーのカーペットやラグには、シャギー(細)とシャギー(太)の2種類があり、シャギー(太)は番手の太い糸同士をよることによりモップのようにモコモコとしたのが特徴的。ざっくり仕上げられていてお洒落であるものの、奥に絡みついた小さな紙くずなどは、カーペットの集じん性能が優れたダイソンアニマルプロで掃除しても完全に除去することはできなかった。
さらに、回転ブラシが搭載されたモーターヘッドで掃除をしたり、よく踏むような場所に敷いておくと、半年もしないうちに糸のひねりが戻ってしまい、ペタンとへたってくる欠点が存在した。ちなみに廊下に敷いていたものは1年で3枚買い替えた。シャギータイプのカーペットで耐久性を重視するならシャギー(細)のほうがおすすめである。