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DC35/DC45/DC62/V6(カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド)の欠点

カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド

カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド

▽標準装備されているモデル
■DC35(ブラシパワー弱い)
■DC45(ブラシパワー向上)
■DC62(ブラシパワー向上)
■V6シリーズ

洗車機のような勢いで床を綺麗にする2つのブラシ

〔カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド〕は、ダイソンの初号機から採用されているスタンダードなモデルになります。3種類のヘッドの中で最も軽くてコンパクトなヘッドなので、狭い場所でも取り回しやすい特長を持っている。新しいV6シリーズの一部のラインナップにも搭載されていることから根強い人気があります。

古いヘッドですが、新しい「ソフトローラークリーナーヘッド」より、カーペットにおける集じん性能は優れています。DC35やDC45にも同じヘッドが標準装備されていますが、ブラシパワーや回転スピードはDC62以降のモデルのほうがアップしています。ブラシパワーが強いと、カーペットにおける集じん率が高くなるとともに、長い毛足のカーペットを掃除してもブラシの回転が止まりにくくなる利点があります。

ブラシバーには2種類のブラシが配列されており、このブラシは螺旋を描くように植毛されています。直線に植毛するより多くのブラシを植毛することが出来るので、効率よくゴミを掻き出す能力があります。この2種類のブラシの素材には「ナイロン」と「カーボンファイバー」が使われています。ナイロンブラシとカーボンファイバーブラシは、それぞれ違う役割を担っており、ナイロンブラシがカーペットの奥深くに入り込んだゴミや目地に溜まっているゴミをかきだし、カーボンファイバーブラシが、静電気によってフローリングに付着したゴミを取り除きます。

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カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッドの欠点

ヘッドと床面の隙間

大きなゴミが最大の敵 ヘッド前面で押し出してしまう

道路で坂道や段差になっている所を「ガガガッ」と底ズリしながら走っている、車高を低くした(シャコタン)の車を見かけたことはないでしょうか。あの車が走る前に石を置いておけば、石をバンパーが押し飛ばしてしまうか、石がバンパーとアスファルトの間に噛んでしまいバンパーと道路に傷がついてしまいます。

この車高の低い車と「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」は、非常によく似ています。ヘッドと床との隙間があまりない設計上、吸引力が強くなるメリットはありますが、少しでも嵩のある固形のゴミがあった場合、ヘッドを前後に滑らせる動作ですとヘッド前面で押してしまうため、ゴミに対してかぶせるようにしないと吸引できません。ゴミがたくさんあると動画のように弾き飛びます。

ヘッドと床の隙間

固形のゴミが噛むと傷がつく場合がある

固形のゴミに気がつけば、かぶせるようにして吸引すればいいのですが、床に落ちている固形のゴミに気が付かない場合もあります。ヘッドの前面の隙間は約5mmほどですが吸い込み口に近くなるほど狭くなっています。この時にゴミを前面で押し出してしまえば傷はつきませんが、床とヘッドの間に噛んで引きずってしまうと、床に引っかき傷がついてしまう欠点があります。

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回転ブラシに絡みついた髪の毛や繊維

髪の毛や糸くずがからみやすい

これはヘッドに回転するブラシを搭載している掃除機全般に言えることですが、フロアの掃除をするとブラシに「髪の毛」「カーペットの繊維」「糸くず」など長いゴミが絡みつくので、每日掃除をした場合、短いスパンで定期的にブラシに絡みついたゴミを取り除くメンテナンスが必要になります。

下で紹介しているDC74シリーズの一部に採用されている「ソフトローラークリーナーヘッド」には、硬いナイロンブラシが配列されていないので、髪の毛などが絡みにくくメンテナンスの手間が軽減されます。

ヘッドの車輪の数

床に接地するローラーが多い

床に傷がつく要因はゴミがヘッドと床の隙間に噛んだときだけではありません。ヘッドの接地面にあるローラー(車輪)に何らかのトラブルが起きて、回らなくなった状態でヘッドを前後に動かすと、何かでこすりつけたような傷が残ることもあります。

「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」の設置面には、床と接地するローラーが6個もあります。そのため、他のヘッドと比べるとローラーが回らなくなるトラブルの発生率が高く、床とこすれてしまうことがあるかもしれないので定期的に車輪に糸くずなどが絡まっていないか注意したほうがよいだろう。

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傷が付きにくいヘッド

ダイソンの掃除機で掃除をしてフローリングに傷をついたという情報をWEBでよく見ますが、〔カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド〕に植毛されているナイロンブラシは、確かに一般的な掃除機に比べると硬めですが、この程度の硬さでフローリングに傷がつくことは個人的に考えにくいです。

ナイロンブラシで傷がつくのであれば、ブラシバーは高速回転しているので、フローリングは傷だらけになるはずです。しかし、「ダイソン 傷」で検索しても、傷だらけになってるような画像はヒットしません。ナイロンブラシで傷だらけになるのは、鏡面仕上げしたようなフローリングくらいだと思います。どんな掃除機を使っても、ローラーを転がせば傷がつくレベルなのでクイックルワイパーやダスキンを使うしまありません。

ダイソンで傷がついた画像を調べて見ると、ほとんど筋の入った傷しかヒットしません。ナイロンブラシで凹みのある傷を入れることは出来ないので、傷がつく要因が他にあると考えています。

掃除機が床に傷をつける要因

床に傷をつける原因

  • ●床とヘッドの隙間に嵩のあるゴミが噛んだ
  • ●モーター駆動の回転ブラシに硬いゴミが噛んだ
  • ●ヘッドの接地面にある車輪が回らなくなり引きずった

ダイソンのキャニスター掃除機の吸い込み仕事率(吸引力)を見ると、競合メーカーの掃除機より、あきらかに吸い込み仕事率が低くなっています。しかし、CMや発表会のデモンストレーションを見ると、吸い込み仕事率が強い競合より、多くのゴミを除去しています。なぜかというと、ヘッドのダストピックアップ率(集じん率)が高いからです。

ダストピックアップ率を高めている要因は、ヘッドに搭載されている「モーター駆動のヘッド」と「床とのヘッドの隙間を狭くしている設計」、螺旋状に配した「硬めのナイロンブラシ」「カーボンファイバーブラシ」があるからだと思います。この「モーター駆動のヘッド」と「床とのヘッドの隙間を狭くしている設計」と「車輪のトラブル」が、フローリングに傷をつける要因になっていると思います。

床に傷のつく要因
床に傷のつく要因
このソフトローラーは全幅サイズのナイロンフェルトに覆われおり、開口部が高くなっているので、他のヘッドように固形のゴミが噛んだりすることはありません。また、「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」には、床を転がる車輪(ローラー)が6箇所ありますが、「ソフトローラークリーナーヘッド」には、前方は柔らかいフェルトローラー、後方には車輪が2つしかありません。

床に接地している柔らかいナイロンフェルトと2つの車輪だけなので、車輪が止まった際につくこすったような傷の発生率が低くなることと、今ままで苦手としていた比較的嵩のあるゴミも吸引できるので、3種類のモーターヘッドの中で、最も傷がつきにくいヘッドといえると思います。

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床に傷がつかないようにする対策

床に傷がつかないようにする対策

床に傷をつけにくい掃除機はあると思いますが、床に傷をつけない掃除機はないと考えています。なぜなら、床とヘッドの間にゴミが噛んで引っかき傷を作ったり、ヘッドのローラー(車輪)に何らかのトラブルが発生し止ってしまった場合、床にローラを引きずった跡が付くからです。

しかし、ダイソンの「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」は、一般的な掃除機よりヘッドと床との隙間が狭く、床に接地するローラーの数が多いので、カーペットでは傷はつきませんが、フローリングなど硬くて平たい床面を掃除した場合、傷がつきやすい部類のヘッドに入るでしょう。

解決策は、固形のゴミはヘッドをかぶせるようにして吸引するか、傷がつきやすい床面を掃除する際は「ハードフロアツール」を装着する必要があります。家具や壁に当たる樹脂部分がある場合は、フェルト素材の傷防止シートなどを貼れば、ぶつかったり擦れても傷がつきにくくなります。

床の種類に応じていちいちヘッドを装着するのが面倒な場合は、上で紹介した傷がつきにくい「ソフトローラークリーナーヘッド」が搭載されたモデルを選ぶか、傷がつきにくい設計のヘッドが標準装備されているメーカーの掃除機を購入したほうがよいでしょう。

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各モデルが標準付属されているモーターヘッドの種類がひと目で分かるダイソンの性能比較表はこちらからどうぞ。

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