2016年 ハンディタイプのスティック型コードレス掃除機

今年のトルネオV コードレスも「操作性の軽さ」を継続

国内の掃除機市場は、近年スティックタイプのコードレス掃除機の売り上げ伸長が著しく、どこの大手家電メーカーも出荷台数が前年比より伸びている。以前は、サブ掃除機として位置づけられていたコードレス掃除機であったが、現在では各メーカーからメイン掃除機として使えるパワフルかつ高機能な製品が次々に登場。そして、今年も各メーカーから様々な独自の特徴を打ち出した新モデルが発売されている。

ハンディタイプのスティックコードレス掃除機は不動の人気

メイン掃除機として使用できる高価格帯のスティックタイプの中で、一番人気があるのはマキタやダイソンのように重心が上に配置されているハンディタイプだ。かさばるモーター、バッテリー、サイクロン部が手元に集中しているため、ベットやソファーなどの家具下の狭い隙間にもヘッドが入り込むメリットがある。また、延長管に専用ノズルを取り付けることによって高い場所の掃除もラクラクできる。最近では布団用ノズルを付属しているメーカーも多く、マット、布団、枕などの寝具の掃除も可能な製品も増えた。

東芝 トルネオV コードレス(VC-CL1300)

一番軽い操作性を備えているのは東芝のトルネオV コードレス

各メーカーから今年発売された高価格帯の新製品の中で、「軽い操作性」にこだわったハンディタイプのコードレス掃除機は、シャープのFREED、東芝のトルネオVコードレス、パナソニックのiTである。わたしの検証では、このなかで、より軽い力で掃除ができると感じたのは東芝のトルネオVコードレス。去年軽い操作性でおすすめしていたシャープのFREED2が重く感じるほど軽いので、力のない女性やお年寄りにもおすすめである。トルネオVコードレスのモデルは2014年から発売されており、特に2015年と2016年に発売されたモデルは「軽い操作性」で人気がある。

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VC-CL300/VC-CL1300の操作性が軽い理由

ハンディタイプの重さ

メーカー モデル名 発売日 重量
東芝 VC-CL300
VC-CL1300
2016年 1.9kg
パナソニック iT(MC-BU500J) 2016年 2.2kg
シャープ FREED(EC-SX520) 2016年 2.4kg
ダイソン V8(フラフィ) 2016年 2.6kg

重量が2kg以下だから、女性やお年寄りでもヘッドの上げ下げがラクラク

一般的な家の中には、階段以外に、部屋、廊下、カーペットの境目など様々な段差が存在する。掃除機で家中を掃除している際に、これらの段差をまたぐときやヘッドを方向転換させたときに、ヘッドを持ち上げる動作が必要になるが、ヘッドを上げ下げしたときに掃除機の全体重が手首の重荷になるため、単純に掃除機の質量が重たいと早い段階で手首が痛くなりやすい。毎日、コードレス掃除機を使って掃除をしている方なら分かると思うが、意外にヘッドを床から離して持ち上げるシーンは非常に多い。

スタンドタイプの重さ

メーカー モデル名 発売日 重量
日立アプライアンス iT(MC-BU500J) 2016年 2.3kg
エレクトロラックス ZB3233B 2016年 2.6kg
Anker HomeVac Duo 2016年 2.8kg

軽い力でヘッドを前後に滑らせることができることで定評のあるエレクトロラックス社のエルゴラピードや日立アプライアンスのパワーブーストサイクロン。これらの製品は重心が床下近くに配置されているスタンドタイプなので、確かにヘッドを前後に動かす動作では、手首に掃除機の重さがダイレクトに伝わってこないうえ、軽い力でヘッドを前後にストロークさせることができる。しかし、前述したヘッドを持ち上げ時では、質量が2.5kgもあるので、家中を掃除していると、ヘッドを上げ下げする動作がかさむため、男のわたしでも手首がだるくなってくる。

東芝 トルネオV コードレス(重さ)
トルネオV コードレスの新モデルでは、本体、延長管、ヘッドに軽くて丈夫なグラスファイバー樹脂を採用しているため非常に軽量となっている。軽さにこだわられた新モデルの重量は、本体に延長管とヘッドを装着した状態で1.9kgとかなりの軽量級。ちなみに、現在販売されているモーターヘッドを搭載しているハイエンドタイプの製品の中で、重さが2kgを切っているのは、VC-CL300やVC-CL1300のみ。従って、ハイエンドタイプの現行機種の中で、一番手首に負担をかけることなくヘッドを持ち上げることができる製品といえるだろう。

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東芝とマキタ

メーカー モデル 電圧 本体重量
東芝 VC-CL300
VC-CL1300
18V 1,370g
マキタ CL180FDRFW 18V 1,550g
マキタ CL141FDRFW 14.4V 1,430g

ヘッドを外した本体重量はマキタより軽い

軽さで定評のあるマキタのコードレス掃除機。さすがにコンパクトな7.2Vや10.8Vのバッテリーが搭載されている家庭用モデルには重さや軽い操作性ではかなわないが、マキタの14.4Vや18Vの業務用モデルと比較すると、2015~2016年に東芝から発売されたトルネオVコードレスのほうが軽く感じた。

どうしてマキタのほうが公表されている質量が軽いのに、トルネオVコードレスのほうが軽く感じたのかというと、マキタが公開している質量は、ヘッドと延長管を取り外した状態の重さだからである。ちなみに、わたしがマキタの本体の重量を測定したところ、公式に記載されている重量より重い数値となった。

東芝のようなハイエンドタイプのコードレス掃除機を販売しているメーカーが公開している質量は、ヘッドと延長管を本体に取り付けた状態の重さ。高価格帯のハイエンドタイプのヘッドにはモーターと回転ブラシが搭載されているので、チープなヘッドが採用されている電動工具メーカーには質量ではかなわない。

しかし、ヘッドと延長管を外したトルネオVコードレスの本体の質量は1.4kgなので、本体の重さを比較するとマキタや日立工機の業務用モデルより、東芝のトルネオVコードレスのほうが軽いのである。さらにトルネオVコードレスはマキタより軽量なバッテリーが採用されており、新モデルではハンドルを持ったときのバランスが最適化されているので、マキタのようにすぐに手首がだるくならないというメリットは大きい。

モーターヘッドの比較

ヘッドもコンパクトで軽いから家具下や狭い場所の掃除が得意

ヘッドを前後に動かしながら床を掃除した場合、ヘッドは床に接地しているためヘッドの重さは手首にあまり伝わってこない。しかし、掃除機を持ち上げしてヘッドを床から浮かせたとき、掃除機の全体重が手首にかかるため、家の中にある段差をまたいだり、ヘッドを方向転換させたときに手首に負担がかかりやすい。

 

メーカー ヘッド種類 重量
東芝 モーターヘッド 384g
パナソニック モーターヘッド 498g
シャープ モーターヘッド(自走式) 726g
日立 モーターヘッド(自走式) 555g
ダイソン モーターヘッド 766g


トルネオVコードレスは、他のハイエンドタイプのモーターヘッドより質量が軽くなっているので、前述したヘッドを上げ下げしたとき、手に負担がかかりにくい。例えば、人気のダイソンV8フラフィならば、柔らかなソフトローラーで大小のゴミを同時に吸い取れるが、ヘッドの質量が760gと一番重たい。日立のパワーブーストサイクロンやシャープのFREEDには、回転ブラシの力でヘッドが勝手に前進する自走式のヘッドが採用されているため、前進時には力がいらないものの、自走式ヘッドはどうしても質量が重たくなるのでヘッドを上げ下げしたときに手首に負担がかかる短所が存在する。

マキタと東芝のヘッドの大きさ
一方、トルネオVコードレスのモーターヘッドや本体の質量は、現行機種のハイエンドタイプの中で一番軽いため、ヘッドを上げ下げしても手首に負担がかかりにくい。また、マキタのノーマルヘッドのようにコンパクトになっているので、ハンドルを軽くひねるだけで左右にヘッドを曲げることができたり、ソファーやベッドなどの家具下の狭い隙間にもヘッドが入り込み使い勝手がいい。ダイソンV8や日立のパワーブーストサイクロンに搭載されている標準の床用ヘッドは幅が広いため、効率よく広範囲の掃除ができるメリットがあるものの、狭い部屋や階段、そしてテーブルや椅子の下の掃除では使い勝手が悪く感じた。

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TACTVE Air(EC-A1R)

トルネオVコードレスの新モデルより軽いハイエンドタイプの製品が発売される?!

実は去年(2015年)発売されたトルネオVコードレス「VC-CL200」や「VC-CL1200」も、新モデルと同じ質量なので、軽い操作性は人気がある。なので、新モデルより従来モデルの価格が安くなっている場合は、従来モデルも個人的におすすめである。ただし、新モデルの「VC-CL1300」には、ハタキやブロワーのような掃除ができる「エアブロー機能」が搭載されているので人によって迷うところである。東芝が販売している製品の付属品や性能がひとめで分かる比較表は下記のページからどうぞ。

性能比較表はこちらをクリック

さらに、2015~2016年に東芝から発売されたトルネオVコードレスより質量が軽いハイエンドタイプのコードレス掃除機が、今年の12月にシャープから発売される予定である。愛称はFREEDではなく「TACTVE Air」型番は(EC-A1R)。気になる重さは1.5kgと、今年各メーカーから発売されたハイエンドモデルで一番軽い、トルネオVコードレスより軽くなっているから驚きだ。詳細は既に公式ページに掲載されているので、軽さ重視で選びたい人は是非チェックしておきたい製品である。