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電動工具メーカー|コードレス掃除機の特徴
電動工具メーカー|コードレス掃除機の選ぶポイント
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R18DSALの特徴
・スイッチ方式:トリガースイッチを採用
・集じん方式:ダストケース集じんを採用
・バッテリー:大容量バッテリー(5.0Ah)を搭載
・追加された機能:LEDライトを搭載
・吸込仕事率:40W
・連続運転時間:40分
・充電時間:35分
2014年|電動工具メーカーの中で一番吸引力が強い
日立工機が2014年12月に発売した「R18DSAL」は、2009年3月に発売された「R18DSL」に続くスティック型コードレス掃除機の第二段となるモデルだ。角ばった形状の「R18DSL」に比べると、「R18DSAL」はスマートになった感じで、マキタが2010年に発売したCL180FDRFWとそっくりな形状になっている。同年に発売された14.4Vの「R14DSAL」と同じく、スイッチ方式と集じん方式は、トリガースイッチ、ダストケース集じん方式が採用されている。また、従来モデルにはなかった薄暗い場所に落ちているゴミを照射する「LEDライト」も搭載している。
R18DSALの大きな特徴は、18Vという一番高い電圧のバッテリーを搭載しているので、現行機種の中で吸込仕事率と連続運転時間が一番優れているモデルとなっている。(2015年調べ)。また、セパレートチャージ式が採用されており、本体からバッテリーを取り外して充電器(UC18YSL2)にセットするというひと手間がかかるものの、約35分という短い充電時間で、40分間も連続稼動させることができる。なので、家庭で使用する場合、掃除の途中で充電切れを起こす心配もない。仮に掃除の途中でも充電が切れを起こしても、急速充電できるため、すぐに掃除を開始することができる。
形名 | 本体 | バッテリー | 充電器 |
R18DSAL(LJC) | ○ | ○ | ○ |
R18DSAL(NN) | ○ | × | × |
R18DSAL(LJC)とR18DSAL(NN) の違い
R18DSAL(LJC)は「本体」「充電器」「バッテリー」が付属されているセット品、R18DSAL(NN) は「本体のみ」となっているので、「充電器」と「バッテリー」が付属されていない。電動工具メーカーはコードレス掃除機を本体でも販売しており、これを知らない人が安いからとコードレス掃除機の本体のみを購入してしまうこともあるので、形名をよく見てから購入しよう。
ちなみに、誤ってR18DSAL(NN) を購入したとしても、日立工機のような電動工具メーカーはバッテリーや充電器を単品で販売しているので安心である。色々な種類のバッテリーや充電器が販売しているので、場合によってはセット品を購入するより安くなることもある。
形名 | 本体 | バッテリー(容量) | 充電器 |
R18DSAL(LJC) 2014年12月発売 | ○ | BSL1450(5.0Ah) 稼働時間:40分 | UC18YSL2 充電時間:35分 |
R18DSAL(LYP) 2016年6月発売 | ○ | BSL1460(6.0Ah) 稼働時間:48分 | UC18YDL 充電時間:30分 |
R18DSAL(NN) 2014年12月発売 | ○ | × | × |
R18DSAL(LJC)とR18DSAL(LYP)の違い
2014年に発売されたR18DSAL(LJC)には、「BSL1850」という容量が5.0Ahのバッテリーが標準付属されていた。翌年、日立工機はさらに容量を拡大した「BSL1860」というバッテリーを発売した。R18DSAL(LYP)には、この「BSL1860」が標準付属されており、「BSL1860」の容量は6.0Ahなので、R18DSAL(LYP)は、R18DSAL(LJC)より、連続運転時間が長くなっている。
また、R18DSAL(LJC)には「UC18YSL2」という急速充電器が付属されていたが、日立工機は2015年に「UC18YSL2」より、さらに早くフル充電することができる新急速充電器「UC18YDL」を発売した。R18DSAL(LYP)には、この「UC18YDL」が標準付属されているので充電時間がさらに早くなっている。
以上のことから、R18DSAL(LJC)とR18DSAL(LYP)の価格に差がなくなっているときは、「大容量のバッテリー」と「新しい急速充電器」が付属されているR18DSAL(LYP)を選んだほうがよいだろう。ちなみに、「BSL1850」と「BSL1860」は容量の違うバッテリーであるが、重さは同じ650gなので、R18DSAL(LJC)とR18DSAL(LYP)の重さに差はない。
R18DSALの吸込仕事率
形名 | 電圧 | 吸込仕事率 | 集じん方式 |
R14DSL 2009年発売 | 14.4V | 22W | フィルター式 |
R18DSL 2009年発売 | 18V | 22W | フィルター式 |
R18DSAL 2014年発売 | 18V | 40W | フィルター式 |
従来モデルより約2倍も強い吸引力
2009年に発売された前モデル「R18DSL」の吸込仕事率は18Vバッテリーを搭載しているにも関わらず、同年に発売された格下の14.4Vバッテリーを搭載した「R14DSL」と同じ吸込仕事率(22W)であった。今回新しく発売された「R18DSAL」は同年に発売された14.4Vの「R14DSL」より吸込仕事率が高くなっており40Wもあるので吸引力重視であれば、迷わず18Vバッテリーを搭載した「R18DSAL」を選びたいところだ。ちなみに、この吸込仕事率(40W)は、2014年に電動工具メーカーから発売された製品の中で、最も高い吸込仕事率を誇っている。
メーカー | 形名 | 吸込仕事率 | 集じん方式 |
日立工機 2014年 | R18DSAL | 40W | フィルター式 |
マキタ 2010年 | CL180FDRFW | 30W | フィルター式 |
マキタ 2010年 | CL182FDRFW | 30W | 紙パック式 |
マキタの2010年モデルをカモる吸引力
マキタの18Vシリーズは吸引力が強いからマキタをおすすめしているユーザーは多い。実際に現行機種(2015年)で一番吸込仕事力が強いモデル(CL180FDRFW)を我が家でも使用しているが、コードレス掃除機が登場しはじめた頃(~2000年)の製品に比べると比較にならないほどパワーが強く、これだけゴミを吸うのであれば、毎日床に発生するゴミを吸引するのに十分であるという結果となった。
しかし、R18DSALは、マキタの最高戦力である「CL180FDRFW」より吸込仕事率が高くなっており、実際に使ってみた実感でも、マキタとは比較にならないほど凌駕した吸引力があった。電動工具メーカーのコードレス掃除機はサイクロン式の製品と違い、ゴミがダストケースの中に溜まれば溜まるほど吸引力が低下する構造となっているので、家庭や業務でゴミをたくさん吸引する用途では、現段階ではマキタより吸引力の強い日立工機のほうがおすすめだ。
平坦なフロアであればどんなゴミも効率よく吸引
上の動画は「R18DSAL」で色々なゴミを吸引した動画であるが、もはやゴミを吸引して試さなくても、ヘッドから空気を吸い込む音の大きさが吸引力の強さを物語っている。実際に使ってみると吸引力が強すぎてヘッドが床に張り付き手首に負担がかかるほど強いパワーを感じた。さすがモーターの日立といったところか。
建築現場で発生する木材の切り屑を床一面に撒いたが、早いストローク動作でも効率よく吸引することが出来た。さらに重たいペットの餌・砂・硬貨も軽々と吸い上げることが出来た。これらのゴミを吸引してもダンボー(人形)を持ち上げる余力が残っているので、多少のフィルター目詰まりにより、吸引力が低下しても全く気にならないほどだ。
R18DSALの床用ヘッド
家電メーカーのモータヘッドは重すぎる
「R18DSAL」は回転ブラシが付いていない「ノーマルヘッド」が搭載されている。ノーマルヘッドは単純な構造に見えるが、回転ブラシやそれを回転させるモーターが配置されていないので「モーターヘッド」より質量が軽く、使い勝手はとにかく小回りが利くに尽きる。フローリングや畳で使う分にはヘッドの走行性も良く、家具下の掃除から高い場所の掃除まで容易にできる。
ゴミの絡みつきや弾き飛ばしは皆無
また、どんなに吸引力が強い高級コードレス掃除機でも「モーターヘッド」が搭載されていると、床一面に落ちている木屑や固形のゴミを回転ブラシが弾き飛ばしてしまうので「ノーマルヘッド」のように効率よく吸引することができない。さらに回転ブラシに髪の毛やペットの毛が絡み付いてしまうので、ロングヘアーの家族やペットがいる家庭では、お掃除が終わるたびに毎回ヘッドのお手入れをしなければいけなくなるのだ。
一方、ノーマルヘッドだと「モーターヘッド」が苦手としている固形のゴミ、髪の毛、ペットの毛が大量に落ちていたとしても効率よく吸引することができるメリットがある。なので、例えばわたしがペットの抜け毛や砂が大量発生するペット病院を経営していたり、木屑が大量に発生する工房をかまえている場合、迷わず「モーターヘッド」が搭載された家電メーカーの高級モデルより、「ノーマルヘッド」が搭載されている電動工具メーカーのモデルを選ぶであろう。
弱点はカーペットの掃除だけ
ただし、ノーマルヘッドにも弱点があり、フローリングや畳では強力な吸引力で目についたどんなゴミも効率よく吸引することが出来る反面、カーペット(絨毯)のような毛羽立った場所では、繊維に絡みついた髪の毛や糸くずなどのゴミがなかなか吸引できないデメリットがある。そのため、フローリングや畳のような平たい床面がメインの家庭では「R18DSAL」は活躍するが、カーペットの面積が広い家庭では掃除力に限界があり、モーターヘッドを搭載している家電メーカーの製品と比べると集じん力が劣ってしまう。
R18DSALの集じん方式
こまめにゴミ捨てが行なえるから吸引力を維持しやすい
電動工具メーカーのコードレス掃除機は、ゴミと空気を分離するフィルターがダストケース内に配置されているので、構造上、ゴミを吸えば吸うほど吸引力が低下するようになっている。ゴミがダストケース内に溜まると著しく吸引力が低下する短所があるが、紙パック式と違いこまめにゴミ捨てが行なえるので吸引力が維持しやすい。
ダストケースの内側には、プレフィルターに付着したゴミを掻き落とすゴム製の除人ブレードが配置されている。ゴミを捨てる前にダストケースを左右に2~3回回転させよう。
別売りの「高機能フィルター」で面倒な水洗いから解放
R18DSALはゴミ捨てを簡単に行なえるものの、目詰まりしたフィルターを水洗いしないと吸引力が維持できない。一般的なフィルターはブラシで掃きとれば目詰まりした粉じんを掻き落とすことが出来るが、R18DSALはフェルト生地のフィルターが採用されているので、ブラシや刷毛を使っても目詰まりした粉じんを落とすことが出来ないのだ。
そのため、毎日掃除をした場合、頻繁にフィルターを水洗いしなければいけなくなる。従来のマキタの業務用コードレス掃除機にも「R18DSAL」と同じフィルターが採用されていたが、マイナーチェンジされたモデルには水洗いしなくても刷毛やブラシではき取ることにより目詰まりを解消できる「高機能フィルター」が採用されている。
R18DSALにマキタの高機能フィルターを取り付けてみたところ互換性があったので、フィルターの水洗いが煩わしと思う方は、マキタの高機能フィルターを購入することをおすすめする。ちなみに一軒家を2~3回もがっつり掃除をすると、写真のようにフィルターはすぐに汚れるので、以前は一ヶ月に1~2回ほどフィルターを水洗いしていた。高機能フィルターを取り付けてからは排気が臭くなるまで水洗いはしていない。
R18DSALの「バッテリー」と「充電器」
・自分でバッテリー交換できる
・予備バッテリーを用意して稼働時間を延ばせる
・急速充電することができる
・本体を収納場所に置いた状態で充電が行なえる
セパレートチャージ式
R18DSAL(LJC)には18Vのリチウムイオンバッテリー(BSL1850)が搭載されている。充電方法はバッテリーを本体からワンタッチで取り外し、充電器にセットすれば充電することが出来るので単純明快、子供や老人の方でも安心して使える。バッテリーを着脱するというちょっとした一手間がかかるものの、充電器で充電することができるので、本体を収納した状態で充電できることと、高速充電することができるメリットがある。
モデル | 充電時間 | 稼動時間 |
R18DSAL(LJC) 2014年発売 | 約35分 | 約40分 |
R18DSAL(LYP) 2016年発売 | 約30分 | 約48分 |
充電時間と連続使用時間
R18DSAL(LJC)には、5.0Ahの大容量バッテリーが搭載されているが、約35分という家電メーカーでは真似できない充電スピードで、約40分連続運転させることが可能だ。主婦が掃除機をかけるのに費やす時間は20分と言われているので、一般的な家庭で使用した場合、40分も稼動すれば文句はないだろう。ちなみに、R18DSAL(LYP)には、さらに容量が拡大された6.0Ahのバッテリーが付属されているので、R18DSAL(LJC)より連続運転時間が8分延長されている。
バッテリーの種類
R18DSALには、同社の18Vシリーズの充電式電動工具に共用することができるバッテリーが搭載されているので、バッテリーの種類が豊富だ。それぞれの容量に違いがあり、全てR18DSALに装着して使用することが出来る。また、アマゾンや楽天などでバッテリーを単品注文することが出来るので、バッテリーに寿命がきた際は自分で交換をしたり、予備バッテリーを用意することが出来る。
ちなみに、毎日の掃除が24分以内に終わるのであれば、一番安価で容量が3.0Ahの「BSL1830」がおすすめ。私自身も日立工機の電動工具や掃除機には「BSL1830」を使用している。手首にかかる負担を軽減させたい場合は、重量が一番軽い「BSL1825」が最も効果的だ。前述の通り、日立工機のバッテリーは電圧が同じであれば全て掃除機と互換性があるので、最初に同梱されていたバッテリーを購入する必要はないのだ。
R18DSALの体感重量
軽いには理由があり!体感重量は軽いといえない
R18DSALの重量は1.4kgなので、家電メーカーの製品に比べると体感重量が軽いと思う人も多いと思うが、ヘッドと延長管を外して本体の重さを比較すると重量に大差はない。最近、家電メーカーの製品は重心がバランスよく配置されているモデルが増えているので、重たい大容量バッテリーがハンドル下に外付けされている「R18DSAL」のほうが手首に負荷がかかりやすく重たく感じた。
電動工具メーカーの14.4Vや18Vシリーズの製品は「R18DSAL」のように大容量バッテリーがハンドル下に配置されているので、手首に重さがダイレクトに伝わってきて短時間で手がだるくなってくる。まだまだ、マキタや日立の業務用モデル(14.4V/18V)は力のない女性や老人にとって重たいと感じる人も多いのではないだろうか。
ちなみに「R14DSAL」と「R18DSAL」の本体質量は100gしか差がないので、その場で二つを持ち比べないとどちらが重いのか分からないほどの差である。正直、バッテリーに表記されている電圧を見ないと、どっちがどっちなのか分からないほどデザインも重さも似ているので、予算に余裕があるのであれば吸引力の強い「R18DSAL」を選んだほうがよいだろう。
買う前に知っておきたい
形名 | 本体 | バッテリー | 充電器 |
R18DSAL(LJC) 2014年12月発売 | ○ | BSL1450 容量(5.0Ah) | UC18YSL2 |
R18DSAL(LYP) 2016年6月発売 | ○ | BSL1460 容量(6.0Ah) | UC18YDL |
R18DSAL オリジナルセット | ○ | BSL1830 容量(3.0Ah) | UC18YSL3 |
R18DSALを最安値で買う方法
現在、R18DSALには、「R18DSAL(LJC)」「R18DSAL(LYP)」という形名のセット品(本体、充電器、バッテリー)が販売されている。どちらも大容量の「BSL1850(5.0Ah)」「BSL1860(6.0Ah)」のリチウムイオンバッテリーが同梱されており、このバッテリーは単品で購入すると12,000円以上もする高額品なのでセット品の金額もいい値段となる。
楽天市場で出店しているショップには、「TOOL DIRECT」のように容量が少ない「BSL1830(3.0Ah)」のリチウムイオンバッテリーを抱き合わせて販売しているショップもあり、経済的にセット品を揃えることが出来ます。バッテリーの容量が少なくなると連続使用時間が短くなりますが、「BSL1830(3.0Ah)」でも約24分稼動するので、一回の掃除に費やす時間が20分以内だったり、ちょいがけ用として使うのであれば十分だろう。