無知なものは全部同じに見える
今、ツイッターで盛り上がっている「#全部同じじゃないですかクソコラグランプリ」を利用してダイソンの現行スティック機本体の違いをわかりやすく解説してみた。このコラの元ネタは、オタクの両津と本田が素人目には見分けがつかないようなバイクの模型を次々に紹介して、中川を困惑させるというもの。現在、大量のコラが作られており、ハッシュタグで検索して見てるとけっこうおもしろい。
ダイソンのコードレススティッククリーナーも毎年新しいモデルが発売されるので、ダイソン初心者の人からすると全部同じに見えてしまい違いがよくわからないようだ。そのため、某通販番組や通販サイトなどでダイソンスティック機のセールが行われると当サイトのアクセスは大幅に増える。このページでは初心者の人にもわかりやすく、歴代モデルの大きな違いだけを簡易な感じで説明してみた。
ダイソン 各シリーズのスティック機の違い
新しいモデルとDC35/DC45の違い
DC35はダイソンが国内で初めてハンディクリーナーに延長管と床用モーターヘッドを装着して発売したスティック型コードレス機だ。DC35とDC45は色がついていないとダイソンユーザーにも見分けがつきにくく、大きな違いは床用モーターヘッド(カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド)のブラシパワーに違いがある。ブラシパワーはDC45のほうが強いので、カーペットにおける集じん性能はDC45のほうが優れている。
比較的新しいモデルとの違いは、吸い込んだ空気とゴミを分離するサイクロンの数にある。DC35やDC45に搭載されているサイクロン数が6個(ルートサイクロン)に対して、比較的新しいモデルは15個の(ラジアルサイクロン)サイクロンが配置されている。従って、比較的新しいモデルに比べると空気とゴミの分離性能は優れていない。しかし、他社の製品に比べてみると圧倒的に空気とゴミの分離性能は優れているので、フィルターのお手入れは毎日掃除した場合でも一ヶ月に一回で十分である。
従来モデルとDC62の違い
2013年に発売されたDC62は、標準の床用ヘッド「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」のブラシパワーが従来モデルよりさらにアップしている。体感ではブラシパワーだけでなく、回転数も大幅にアップいて、カーペットの集じん性能は最新のFluffyモデルより優れていたりする。
また、最新モデルと同じサイクロンテクノロジーを採用されており、サイクロン数が2層に15個配置された「2Tier Radial™(ティアーラジアル)サイクロン」が搭載されているので、吸い込んだ空気とゴミの分離性能も従来モデルより優れている。
従来モデルとDC74の違い
2014年に発売されたDC74と従来モデルとの大きな違いは、標準装備されている床用モーターヘッドだ。DC74に標準装備されている「ソフトローラークリーナーヘッド」
は、従来のヘッドがヘッドの前面で押し出していたり、回転ブラシで弾き飛ばしてたような嵩のある固形のゴミもヘッドを滑らせる動作で集じんすることができる。
さらに、髪の毛やペットの毛のような糸状のゴミがブラシに絡みついたりしないので、ヘッドのお手入れが劇的減るメリットも存在する。さらには、どのヘッドより拭き取り効果が高く床がピカピカになる。ソフトローラークリーナーヘッドは、後継モデルにも採用されており、現在ではオーソドックスなモデルとなっている。
従来モデルとV6の違い
2015年に発売されたV6と従来モデルの大きな違いは、本体後部に「ポストモーターフィルター」が搭載されたことである。ポストモーターフィルターは、空気清浄機に採用されているHEPAフィルターと同等の性能を持っており、0.3ミクロンもの微細な粒子を99.7%以上捕集することができる。
新製品発表会のデモンストレーションでも、排気の可視化をこころみるため、スモークマシンから排気されるスモークを本体に吸わせていたが、排気口からスモークが排出されることはなかった。また、本体や各パーツの継ぎ目からもスモークが漏れることもなく、密閉性の高さ見せつけた。
従って、掃除機の排気性能にもこだわりたいのであれば、部屋の空気より綺麗な空気を排出するV6以降のモデルを迷わず選ぶとよいだろう。
従来モデルとV8の違い
これまで愚直に強い吸引力の維持に情熱を注いできたダイソンであったが、2016年に発売されたV8は従来モデルと比べると「稼働時間」「騒音」「ゴミ捨て方法」が大幅に改善された。V8は去年発売されたモデルであるが、現行機種の中で一番スペックが高いフラッグシップモデルとなり、メイン掃除機を任せられるパワーとスタミナを兼ね備えている。従来モデルと比べると吸引力にはそれほど違いはみられないが、バッテリー容量が増えてスタミナが改善されているので、完全にキャニスター掃除機が不要と言っても過言ではない。
個人的に気に入ってるポイントは「騒音」と「ゴミ捨て機構」の改善である。V8以降に発売されたモデルは、標準モードの運転音は従来モデルよりこもった音で体感ではかなり静かになっている。また、従来モデルのゴミ捨て方法はダストカップのフタをぱかっと開けてゴミを捨てる仕様だったが、ゴミがダストカップ内に詰まったり、シュラウドに髪の毛などの糸状のゴミや綿埃が纏わりついてお手入れが面倒だった。V8はダストカップ内のゴミを全てこそぎ落としながら捨てられるので、面倒なお手入れが不要になった。
従来モデルとV7の違い
2017年に発売されたV7モデルはV6とV8の中間に位置するモデルなので革新的な動きはなかった。V8より優れている部分はバッテリー容量が削られているので、本体重量が少し軽いことと価格が安くなるだけである。V8で改善された「騒音」や「ゴミ捨て方法」は受け継がれているので、V8が予算オーバーするのであれば「V7」シリーズのモデルがおすすめである。
モーターヘッドの違い
Motorheadのモーターヘッド
シリーズ名の後に「Motorhead」が付くモデルには「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」が標準装備されている。このモーターヘッドは他のモデルに比べるとコンパクトで質量が軽い特徴を持っているので取り回しやすい。例えば、家の実家は家具などの障害物が多いので、取り回しやすい「カーボンファイバーブラシ搭載モーターヘッド」のほうが使い勝手がよかったりする。一方、借りているアパートは障害物があまりないので、効率よく掃除ができる「ソフトローラークリーナーヘッド」のほうが使いやすい。スタンダードなモーターヘッドだったが比較的新しいV7/V8シリーズのモデルには採用されていない。
Fluffyのモーターヘッド
シリーズ名の後に「Fluffy」が付くモデルには「ソフトローラークリーナーヘッド」が標準装備されている。このモーターヘッドはDC74以降のシリーズの一部のモデルに採用されており、現在最もオーソドックスなモデルで人気が高い。ソフトローラークリーナーヘッドの特徴は、大きなローラーと広い開口部によって、従来のヘッドでは吸引できなかったヘッドと床の隙間に入らない大きさのゴミもヘッドを持ち上げてかぶせたりすることなく吸引することができることだ。また、髪の毛やカーペットの繊維などがローラーに絡みつかないので、面倒なお手入れの頻度が少なくて済むメリットも存在する。
Animalproのモーターヘッド
シリーズ名の後に「Animalpro」が付くモデルには「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」が標準装備されている。このモーターヘッドはV6シリーズ以降の一部のモデルに採用されている。どのモーターヘッドよりカーペットからより多くの微細なゴミやペットの抜け毛を集じんする特長を持っているので、床にカーペットを敷いている面積が広い家庭や、ハウスダストが原因でアレルギーなどに悩んでいる人におすすめである。フローリングの掃除がメインであれば、上で紹介したソフトローラークリーナーヘッドのほうがおすすめである。
Absoluteのモーターヘッド
シリーズ名の後に「Absolute」が付くモデルには、上で紹介した大小のゴミを同時に吸い取れる「ソフトローラークリーナーヘッド」と、カーペットからより多くの微細なゴミやペットの抜け毛を集じんできる「ダイレクトドライブクリーナーヘッド」の2つのモーターヘッドが同梱されている。現在、V7とV8シリーズのみにAbsoluteというモデルが存在する。予算に余裕があるのであればAbsoluteがおすすめであるが、床がフローリングのみであれば標準のFluffyを選べばOKだ。
本体スペックや付属品の違い
付属されているアタッチメントや本体スペックがひと目で分かる性能比較表
その他に、同じシリーズでもアタッチメントなどの有無によって複数の種類が存在したりする。例えばV8にはFluffyから始まるモデルが2種類存在する。どちらも同じモーターヘッドを標準装備しているが、付属されているアタッチメントの数に違うので価格に差がある。また、シリーズによって、充電時間、連続使用時間、吸込仕事率などの仕様が異なる場合もあり。当サイトには各モデルの本体スペックや付属されてるアタッチメントがひと目で分かる性能比較表が用意しているので、ダイソンのスティック機に興味があれば参考にしていただければ幸いです。