サイクロンアタッチメントの特徴
- フィルターが目詰まりしにくくなるから→強い吸引力が持続する
- フィルターが目詰まりしにくくなるから→モーターの焼付きを防止
- ゴミが侵入しにくくなるから→紙パックのランニングコストが軽減
- ゴミが侵入しにくくなるから→フィルターお手入れの頻度が低減
- ダストカップをワンタッチ着脱できるから→ゴミ捨てが簡単になる
- フィルタお手入れが不要だから→ゴミ捨て時に埃を舞い上がらない
- ダストカップ付きだから→集じん容量が増える(紙パック式の場合)
- 回収したゴミが見えるから→家族もゴミ捨てをしてくれる
マキタから2018年1月にリョービのサイクロンユニットを模倣したと思われる「サイクロンアタッチメント(A-67169)」が発売されました。このサイクロンアタッチメントを同社の充電式クリーナーに取り付けることで、集じん方式を空気とゴミを遠心分離する「サイクロン式」に変更することができます。
集じん方式をサイクロン式に変更すると、本体にゴミの侵入が低減するため、強い吸引力を持続させることが可能となります。さらに、本機のフィルターが目詰まりしにくくなるため、カプセル式モデルは面倒なフィルターお手入れの頻度が低減、紙パック式モデルはランニングコストが低減され経済的になります。
その他に、ゴミ捨てが簡単に行えるようになったり、ゴミ捨て時に埃が舞い上がりにくくなるなど、上記に記載した色々なメリットも得られます。
サイクロンアタッチメントの種類
現在、マキタのサイクロンアタッチメントは4種類のモデルが販売されています。
基本的にパイプロック非対応の従来モデルには[ロックなしサイクロンアタッチメント]。新しいパイプロック対応機種には、[ロック付サイクロンアタッチメント]を選びます。
新しい[サイクロンユニット]はサイクロン部分と本体部分を一体化できるモデルとなりますが、互換性があるモデルは14.4V/18V/40Vmaxシリーズのカプセル式モデルのみとなります。
ロックなしサイクロンアタッチメント
「ロックなしサイクロンアタッチメント」は、一番最初に発売されたモデルです。本体吸口に「パイプロックボタン」が採用されていない従来モデルに最適なモデルです。集じん容量が大きいので、一度に多くのゴミを回収することができます。
ロックなしショートサイクロンアタッチメント
ロックなしショートサイクロンアタッチメントは、前述したモデルより集じん容量が小さくなったモデルです。質量(0.28kg)が小さくなっているため、軽さを重要視したい人にオススメです。また、ダストケースがコンパクトになっているので、ダストケースが邪魔になる従来モデルより、家具下など狭い場所の掃除がしやすくなっています。
ロック付サイクロンアタッチメント
ロック付サイクロンアタッチメントは、本体吸口に「パイプロックボタン」が採用されているモデルに最適です。ロック付きのモデルは、サイクロンアタッチメントを簡単に着脱できることと、使用中にアタッチメントが外れないメリットがあります。(通販生活限定モデルのマキタターボ60にも対応)。
ロック付ショートサイクロンアタッチメント
ロック付ショートサイクロンアタッチメントは、前述したモデルのダストケースがコンパクトになったタイプです。集じん容量が小さくなりますが、質量が0.28kgになっているため、軽さを重要視したい人にオススメです。ダストケースがコンパクトになったことで、家具の下の掃除が従来モデルよりしやすなっています。
サイクロンユニット
サイクロンユニットは本体とサイクロン部分を一体化できるモデルです。外付けサイクロンアタッチメントより、ダストケースが家具などにぶつかりにくいため、机や椅子の脚でごちゃついた場所や、障害物が多い雑多な部屋の掃除では、取り回しがよくなっています。
14.4V/18V/40Vmaxシリーズのカプセル式モデルにしか装着できないので注意してください。
短いストレートパイプ(延長管)の種類
サイクロンアタッチメントを取り付けると色々なメリットが得られるものの、身長が低い人にはクリーナーの全長が長くなって使いにくくなるデメリットも存在します。
そこで、マキタから新しく発売されたのが、サイクロンアタッチメント装着時に併用することで変わらない本機の長さで使用することが可能なショートサイズのストレートパイプ(延長管)です。
[ロックなし用]ストレートパイプ320
ロックなしサイクロンアタッチメントを使用している場合は、ロックなし用のショートパイプを選びます。
[ロック付用]ストレートパイプ340
ロック付サイクロンアタッチメントを使用している場合は、パイプの着脱が簡単に行えるロック付用のショートパイプを選ぶことをオススメします。
サイクロンアタッチメントで得られるメリット
①強い吸引力が持続する!
マキタのスティックコードレスクリーナーには集じん方式が「カプセル式」と「紙パック式」の2種類があり、どちらも本体にゴミが溜まってくるとフィルターが目詰まりをおこし、吸引力が低下するデメリットが存在しました。
「サイクロンアタッチメント」を取り付けると吸い込んだゴミをダストケース内で遠心分離するため、本体のカプセル内や紙パック内への大小のゴミの侵入が少なくなり、ダイソンのように吸引力が低下しにくくなります。
②面倒なフィルターお手入れから解放される!
マキタの充電式クリーナー(カプセル式)は、吸引力が低下するたびにゴミ捨てだけでなく、フィルターの手入れも一緒に行わければいけません。カプセル式は簡単にカプセル内のごみを捨てることができるものの、フィルターに付着した大量のゴミをダスター刷毛などで除去する必要があります。その際に粉じん(塵)が舞い上がるため、ゴミ捨て時にかかる手間と不衛生がネックとなっていました。
上のフィルターはサイクロンアタッチメントで色々なゴミを吸引+家中を掃除したあとの状態です。サイクロンアタッチメントをつけていないときは、大鋸屑のような微細なゴミを吸引すると、フィルターに大量のゴミや塵が付着していましたが、サイクロンアタッチメントを取りつけた場合は、フィルターは白い状態を保っています。
フィルターの表面をよく見ると赤く囲った箇所に微細な粉じんが付着しているため、サイクロンアタッチメントを装着しても微細なゴミを100%分離できるわけではないものの、ほとんどのゴミがサイクロンアタッチメントのダストケース内に捉えられるため、うんざりする不衛生なゴミ捨てやお手入れが軽減されるメリットは大きいです。
③簡単かつ衛生的にゴミ捨てができる!
●ゴミ箱の中に入れながらゴミ捨てができるから、埃が舞い上がりにくい
●ゴミを落とすスピードをコントロールできるから、埃が舞い上がりにくい
●フィルターのお手入れが不要だから、埃の舞い上がるお手入れが不要
コードレス掃除機を販売しているほとんどのメーカーが「ゴミ捨てが簡単」と謳っていますが、実際はダストカップの着脱に手間がかかったり、ゴミ捨て時に不衛生な粉じんが舞い上がることから、不満を漏らしていたユーザーも多いのではないでしょうか?
カプセル式モデルの場合、ストレートパイプを外してダストカップの中のゴミを捨てていましたが、サイクロンアタッチメントを装着すると、ストレートパイプを外さずにダストケースのゴミを捨てることができます。ダストケースはラッチ式が採用されているため、ボタンを押すとワンタッチで着脱することができます。
特筆したいのはダストケースはジュースの缶のように細くなっているため、ゴミ箱の中に入れながらゆっくり中のゴミを捨てることができることです。ゴミを落とすスピードを遅くすることで、埃の舞い上がりを抑えることができるため、衛生的にゴミ捨てが行えるようになります。毎日ゴミ捨てをするので、ストレスフリーになるのは嬉しいポイント。
④ランニングコストが軽減されて経済的!
マキタの紙パック式モデルはカプセル式に比べると、簡単かつ衛生的にゴミ捨てが行えるメリットがあるため人気が高い。しかし、紙パックの集じん容量が小さいため、すぐにゴミが一杯になったり、目詰まりしやすく、ランニングコストがかかるデメリットも存在します。また、カプセル式を使用しているユーザーの中には、目詰りしにくい高機能フィルターを使わずに、目詰まりしやすく+消耗の早い白いフィルターを使用している人もいるのではないでしょうか?
サイクロンアタッチメントを取り付けて掃除をすると、本体側のダストカップや紙パックにゴミが侵入しにくくなるため、吸引力が落ちにくくなったり、ごみ捨てやお手入れが楽になるだけでなく、これらの消耗品の交換頻度が低減されるメリットもあります。消耗品の交換頻度が減るため、毎日掃除をする人やすぐに目詰まりしやすい微細なゴミを吸引する用途に使用しているユーザーにはランニングコストが軽くなるのでありがたいアタッチメントとなります。
よくある質問
水洗いできるの?
サイクロンアタッチメントは「アタッチメント」「メッシュフィルタ」「ダストケース」3つのパーツで構成されており、丸洗いすることができるほどメンテナンス性は高くなっています。
アタッチメントの内部風路が一番汚れるので、水洗いするときはバケツの中に沈めてジャブジャブ洗うか、シャワーなどの強い水圧を利用して洗うと汚れを簡単に除去できます。
中のゴミは見えるの?
マキタの充電式クリーナーが回収したゴミは外から確認することができませんでしたが、サイクロンアタッチメントのダストケースは中のゴミがうっすらと見えます。このため、ゴミ捨ての目安がわかりやすいメリットがあるものの、「中のゴミが見えるのは嫌だ!」という意見も散見されます。
サイクロンアタッチメントのダストケースは、ゴミ捨てラインより下は「すりガラス」を通したような見え方になるので、中の汚いゴミが見えにくい配慮がされています。写真のダストケースの中には下に置いたネズミとおなじものを入れていますが、モザイクがかかったような見え方になっています。
ダストケースはブラックのものはさらに中のゴミが見えにくくなっているので、ダストケース内の見えるゴミが気になる場合は、ブラックのダストケースがオススメです。
他のメーカーにも流用できるの?
「ロック無なしのサイクロンアタッチメントを他の電動工具メーカーの製品に取り付けられないか?」というお問い合わせをいただいたので、マキタのサイクロンアタッチメントが各メーカーの充電式クリーナーに装着できるのか試してみました。
リョービとマキタのサイクロンアタッチメントの互換性
ボッシュとマキタのサイクロンアタッチメントの互換性
Hikoki(元日立工機)とマキタのサイクロンアタッチメントの互換性
サイクロンアタッチメントのデメリット
一見、非常に便利に見える新しく登場したサイクロンアタッチメントであるが、メリットだけでなくデメリットも存在する。ここでは購入する前に知っておきたい5つの短所を紹介しておきたい。
吸引力が低下する
重量が重たくなる
全長が長くなる
2019年に通常のストレートパイプより短い[ストレートパイプ320]や[ロック付ストレートパイプ340]が別売されました。このショートパイプはサイクロンアタッチメンを装着したモデル用に作られているため、サイクロンアタッチメントを装着したクリーナーが長くて使いにくいと感じる人には最適です。
本体にロックボタンが採用されていない従来モデル[ストレートパイプ320]。新しくロックボタンが採用されているモデルには[ロック付ストレートパイプ340]と組み合わせが最適です。
家具下の狭い隙間の掃除ができなくなる
ハンディクリーナーとして使えない
サイクロンアタッチメントを使った感想のまとめ
- フィルタが目詰まりしにくくなり吸引力が持続する
- 面倒なフィルターのお手入れが激変する
- 紙パックのランニングコストが低減する
- ゴミ捨て時に塵が舞い上がりにくい
マキタのサイクロアタッチメントを装着すると、吸い込んだ空気とゴミはダストケース内で遠心分離するため、本体側へのゴミの侵入が劇的に少なくなります。集じん方式をサイクロン式にチェンジすることで、上記のメリットが得られるため、フロア(床)メインの清掃をしている人にはオススメのアタッチメントです。
なお現在は、サイクロンと本体が一体化したモデルも新しくラインナップされています。マキタの充電式クリーナーの集じん方式がひとめでわかる性能比較表は下記のリンク先からどうぞ。