地震や台風などの自然災害の影響により各地で停電が発生
【北海道停電】札幌市役所本庁舎の充電サービスにスマホ充電求め長蛇の列 受付終了された女性が激怒 https://t.co/MLks7bbAlD pic.twitter.com/bqvz6ig7hE
— にわいしアンテナ (@niwaisiantena) 2018年9月7日
携帯電話の電池切れでバッテリー難民が続出
災害時に必ず起きる現象と乾電池の欠点
- ショッピングセンターにはライフラインを求め長蛇の列ができる
- 食料や水以外にモバイルバッテリー、ライト、乾電池、ラジオを求める人も多い
- すぐに売り切れる乾電池は充電することができない消耗品
- ニッケル水素電池の大容量タイプは充電時間(5~8時間)がかかる
2018年(平成30年)9月6日(午前3時7分)、北海道を襲った最大震度6強の地震はライフラインを直撃した。特に電気は道内の全ての火力発電が停止したため、北海道全域で295万戸が停電という前代未聞の事態に襲われる。大切なライフラインが寸断され1966万人が暮らす最大都市札幌市内をはじめ道内は大混乱となった。
断水・停電・ガス漏れが発生した札幌市内のスーパーでは朝早くから食材、水、電池、ガスコンロを買い求めてる人の長蛇の列ができていた。長蛇の列はガソリンスタンドでも発生。情報を仕入れるための必需品であるスマホの電池切れでバッテリー難民が続出。車で充電するもガソリンがなくなり、ガソリンを求めてた人が増えたためだという。
今回のように地震・台風・水害のような自然災害が発生すると、ショッピングセンターに大行列が起きる。TVの取材では長蛇の行列の中には食材・水・電池を求める人だけでなく、今ではグローバルのインフラの中心となったスマホ・アイフォンなどの携帯電話を充電するモバイルバッテリーを探し求める人も多くいたようだ。
災害時にも役立つUSBアダプターの種類
電動工具のバッテリーから携帯電話を充電できるUSBアダプター
POINT
- アダプタに電動工具のバッテリーを差し込むだけでUSB電源をとれる
- 携帯電話などのスマートデバイスを充電することができる
- 充電時間は乾電池やモバイルバッテリーより圧倒的に早い
- 1つのバッテリーでラジオ・ライト・モバイルバッテリーを使い回せる
- 予備バッテリーを用意すればたくさんの台数の充電に対応
マキタや日立工機などのコードレス掃除機に採用されているリチウムイオンバッテリーは、同社の電動工具に採用されている電池なので、掃除機以外にも様々な電動工具に使い回せることを知っている人が多いことだろう。
しかし、先日バズっていたツイートの反応を見て感じたが、意外にもその中にバッテリーで携帯電話を充電できるUSBアダプター(バッテリーホルダー)が販売されていることを知る人は多くないようだ。
※急速充電器(DC18RF)使用時の充電時間
建築現場で使用されるガテン系だから22分でフル充電できる
現代の老若男女問わず多くの人が持ち歩いているスマートフォンやタブレット端末などのスマートデバイス。これらのデバイスを屋外で使用すると問題になるのがバッテリー切れだ。そのため、スマートデバイスを充電できるモバイルバッテリーも一緒に持ち歩く人が増えている。しかし、現在各メーカーから販売されている容量が10,000mAhのモバイルバッテリーの充電時間を調べると約5時間ほどかかる。
一方、マキタや日立工機といった電動工具メーカーのリチウムイオンバッテリーは、従来スタンダードであった3.0Ahのモデルを約20分、そして最近主流となっている6.0Ahのバッテリーを約40分でフル充電することができる。さらに、LEDライト、ラジオ、扇風機など災害時にも役立つツールを稼働させることもできるため、災害時には電動工具メーカーのバッテリーのほうがモバイルバッテリーより頼もしい味方となる。
USBアダプター(バッテリーホルダー)の種類
「マキタ」のプロ用バッテリーに使えるUSBアダプター
※従来モデル(BL1013)のUSBアダプターは販売されてません。
BL1815、BL18N、BL1820B、BL1830、BL1830B、BL1840、BL1860B
日立工機のプロ用バッテリーに使えるUSBアダプター
※BCL-10UAは0.5A出力のため機種によって充電できない場合があります
BSL1825、BSL1830、BSL18C、BSL1840、BSL1850、BSL1860
Image | モデル | 電圧 | 仕様 |
GAA10.8V-LI | 10.8V | USB×1(5V/1A) | |
GAA18V-24 | 14.4V/18V | USB×2(5V/2.4A) DC12V×1(2.2A) |
BOSCHのプロ用バッテリーに使えるUSBアダプター
※GAA10.8V-LIは1A出力のため機種によって充電できない場合があります
A1820LIB、A1826LIB、A1830LIB、A1840LIB、A1850LIB、A1860LIB、A1863LIB、ProCORE18V7.0
買う前に知っておきたい
中札内村内の現況について。
今のところ断水の心配はありません。食料とガソリンの販売店については、本日は全て閉店。携帯電話の無料充電サービス(要充電器持参、お一人30分)を役場で開始しましたが大変混雑しており、ご予約順とさせていただいております。ご容赦下さい。 pic.twitter.com/5tD6YsYAXy— 森田匡彦 (@mayor_village) 2018年9月6日
携帯電話無料充電サービスは混雑&時間制限がされている場合がある
満充電にかかる時間
- ●携帯電話の充電時間:約2時間
- ●モバイルバッテリー(10,000mAh)の充電時間:約5時間
- ●電動工具メーカーのバッテリーの充電時間:約20~40分
震災が発生すると市役所、携帯ショップなどの企業は被災地の各所で携帯電話無料充電サービスを開設することがある。しかし、これらの充電サービスは大変混雑しているうえ、充電時間が制限されていたりする。また、iPhone6だとバッテリー残量が空の状態からフル充電するのに約2時間、モバイルバッテリー(容量10,000mAh)だと約5時間もかかる。
一方、電動工具メーカーのバッテリーだと、BL1830(3.0Ah)を約20分、BL1860(6.0Ah)を約50分で充電することができる。例えば、マキタの18Vの6.0Ahであれば最新の充電器(DC18RF)で約40分でフル充電することができるうえ、iPhone6を10台分充電する容量を持っていることから、家族だけでなく近所さんのスマホも充電することができる。もちろん、電動工具のバッテリーからモバイルバッテリーを充電することも可能だ。
Anker PowerHouse(120,600mAh)ポータブル電源
ポータブル電源の特徴
- ●大容量だから→スマホ40回分を充電できる大容量
- ●コンセント(120W)付きだから→TV、ノートPC、扇風機も使用できる
- ●ソーラーパネルを接続できるから→太陽の光を電気に変換して充電できる
ポータブル電源もモバイルバッテリーと同じように家庭用コンセントから電気を取って溜めることができる大型バッテリーだ。メーカーにもよるが、私が持っているAnker のPowerHouseはスマホを40回、ノートPCを15回フル充電することができるくらいの大容量バッテリーである。重さは約5kgと女性でも軽々持てるほど軽量となっており、持ち運びにも便利なコンパクトさとなっている。
さらに、ACコンセント付きで消費電力が120Wまで家電を使うことができるため、扇風機、小型冷蔵庫、TVなども使うことができるメリットを持っている。その他に、別販売品のソーラーパネル(Anker PowerPort Solar 60)を接続することにより、太陽の光を充電することができる。
しかし、残量が空の状態から家庭用コンセントでフル充電するのに約9時間もかかるデメリットも存在する。 また、ソーラーパネルで充電する直射日光に当てなければ充電することができず、太陽が雲に隠れたりすると充電することができなくなり、1日でフル充電することは家の環境では難しかった。
USBアダプター以外に災害やレジャーで役立つ専用ツール
バッテリーを使い回せるのは電動工具や掃除機だけでない!
マキタや日立工機などの電動工具メーカーが販売しているコードレスクリーナーに装着されているリチウムイオンバッテリーは、クリーナー以外にも様々なツールに装着して使用することができる。バッテリーに互換性のあるツールは主に建築現場で使用するような電動工具が多いが、災害時やレジャーにも役立つ『ワークライト』『充電式ファン』『バッテリーホルダー』も販売している。
充電式ワークライト
停電時に真っ先に必要になるのがライトだ。大規模な停電が発生したときは、ショッピングセンターに食料や水だけでなく電池と一緒にライトを買い求めにくる人も多いという。電動工具メーカーは暗い作業場所で役立つワークライトを販売しており、直線的に照射するライトだけでなく、ランタン・卓上タイプの製品も販売している。電動工具メーカーのバッテリーは、一般的な乾電池より、充電時間(20分~50分)が速いという強みを持っているので、災害時の停電以外に釣りやキャンプなどのレジャーでも役立つ。
充電式ラジオ(Bluetooth搭載)
停電が発生するような災害時に役立つのが電池式のラジオである。実はマキタや日立工機は電動工具のバッテリーで使用できるラジオも販売している。しかも最近は、スマートフォンなどのデバイスと接続することにより、音楽を流すこともできるモデルも登場している。
充電式ファン(扇風機)
汗だくになるような真夏に停電が発生するとエアコンや扇風機が使えなくなるたまったものではない。今年(2018年)の夏は特に暑い猛暑が続き、各地で最高気温を40度を超える地域があり、熱中症の事故が多発し問題となった。
マキタや日立工機は、電気のないところでも使える充電式ファン(扇風機)も販売している。この充電式ファンも電動工具やコードレスクリーナーに装着されているリチウムイオンバッテリーで使用することができるのだ。
また、ACアダプタも付属されているのでコンセントから電気をとって使用することも可能である。モデルによって「首振り機能」や「タイマー機能」も搭載されている。