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日立工機のR10DLを徹底調査(使用レビュー)

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R10DL

R10DL-レビュー

10.8Vシリーズ初のスティック型コードレス掃除機

日立工機が2014年12月に発売した「R10DL」は、同社の電動工具と共用されている10.8Vのリチウムイオンバッテリーを搭載したスティック型コードレス掃除機だ。2009年から同社は14.4Vと18Vのリチウムイオンバッテリーを搭載したスティック型コードレス掃除機を発売してきたが、10.8Vのバッテリーを搭載したスティック型コードレス掃除機はこれまで販売していなかったので、「R10DL」は10.8Vシリーズで第1弾のモデルとなる。

R10DLのバッテリー

お年寄りや子供でも持てる重さ

日立工機は、同時期に14.4Vと18Vのバッテリーを搭載した業務用コードレス掃除機(R14DSAL)(R18DSAL)を販売している。このモデルはパワーがある反面、プロの建設業者がよく使う14.4Vと18Vの高電圧バッテリーが搭載されているので重さが増す短所がある。一方、「R10DL」はコンパクトな10.8Vバッテリーを搭載しているので、本体の重さが0.9kgと、力のない女性や小さい子供でも片手で自由自在に動かせる軽さとなっている。

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R10DLのスイッチ方式

R10DL-スイッチ方式(トリガー方式)

こまめにON/OFF!バッテリーが長持ちする「トリガー式」

R10DLのスイッチ方式は「トリガー式」が採用されている。トリガースイッチは使いたいときに瞬時に作動させることができ、バッテリーの無駄遣いを抑えるメリットがある。しかし、トリガー式が採用されている製品のレビューには、掃除中にずっとトリガーを引き続けていると指が疲れるという低評価の口コミもあるので、ボタン式の方が自分には合っているという方は、2016年に新しく発売された「R10DAL」を選ぶとよいだろう。このモデルはパネルスイッチが採用されているので、一度ボタンを押すと連続使用することができ、三段階の吸引モードに切り替えられる。

R10DLの吸引力

10.8Vだからといってなめてはいけない、主役に昇格する可能性あり!

日立工機のR10DLはトリガースイッチが採用されているので吸引モードを切り替えることはできないが、吸込仕事率は2009年にマキタから発売された同クラスの「CL100DW」「CL102DW」より1W強い15Wとなっている。しかし、10.8Vのバッテリーが採用されているので、さすがに同社から同年に発売された「R14DSAL(14.4V)」や「R18DSAL(18V)」の業務用クリーナーに比べると吸引力は劣ってしまう。

上の動画を視聴していただければ分かるが、木材の切削屑や大鋸屑を1往復で吸引できるパワーを持っているので、毎日床に発生する髪の毛・埃・塵のようなゴミの掃除に最適だろう。また、10円玉・100円玉・500円玉のような重たい硬貨もヘッドを付けた状態で吸い上げられたので、ペットの餌や砂のような重たいゴミも簡単に吸い込むこともできる。ただし、嵩のあるようなゴミはヘッド前面で押し出してしまうので、ゴミに対してかぶせるようにして吸引しなければいけない。

この電圧(10.8Vシリーズ)のコードレス掃除機は、一般的に目についたゴミだけを掃除する「ちょいがけ用」に最適として紹介されることが多いが、思った以上に吸引力が強くサッと掃除ができることから、キャニスター掃除機が登場する出番が少なくなり、主役に昇格するパワーを持っている。なので、普段はR10DLでフロアを掃除をして、休日にキャニスター掃除機で本格的に掃除をするという使い方もできるだろう。

R10DLのヘッド

R10DL-床用ヘッド(ノズル)

ノーマルヘッドの特徴

R10DLには、電動工具メーカーでお馴染みの「ノーマルヘッド」が採用されている。「ノーマルヘッド」は高級タイプのコードレス掃除機に採用されている「モーターヘッド」のように回転ブラシが付いていないので、ゴミをダイレクトに吸引することが出来る。また、回転ブラシを回転させる重たいモーターも搭載されていないので軽く、高齢者の方でも片手で軽々と苦痛であった高い場所や階段の掃除もラクラクできる。

ノーマルヘッド|3つの利点
・コンパクトで軽いから小回りが利く
・髪の毛や糸くずを絡めずに吸引できる
・固形のゴミを弾き飛ばさずに吸引できる

R10DLが採用しているノーマルヘッドには3つのメリットがある。回転ブラシが付いていないので髪の毛のような糸系のゴミを絡めずに吸い取ることができ、ブラシに絡みついた毛を除去する面倒なお手入れからも解放される。また、ペットの餌や砂のような粒形のゴミは「モーターヘッド」だと回転ブラシが弾き飛ばしてしまい効率よく吸い取れないが、ノーマルヘッドだと回転ブラシが付いていないので、ゴミに対してヘッドをかぶせれば効率よく吸引することが出来る。

ノーマルヘッド|2つの欠点
・カーペットやじゅうたんの掃除が苦手
・コンパクトで滑りが悪いので広い床には向かない

ただし、R10DLが採用している「ノーマルヘッド」には2つの欠点もある。単純な構造で軽くて取り回しが良い上に、フローリングに落ちている糸形や固形のゴミを吸引するのが得意な反面、回転ブラシがついていないので、カーペット・じゅうたん・ラグなどに絡みついたゴミや奥深くに入り込んだゴミを集じんする能力は「モータヘッド」の足元にも及ばない。

表面に落ちているゴミもフローリングでは1往復で吸引できたが、カーペットだと2~3回往復させないと吸引できなかった。なので、R10DLで掃除をかけた後の一見綺麗なカーペットでも、続けてモーターヘッドを搭載している家電メーカーのコードレス掃除機で掃除をすると奥深くに入り込んだ埃もかき集めることができた。

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R10DLの集じん方式

R10DLの集じん方式

こまめにゴミ捨てが行なえる「ダストケース集じん方式」

R10DLの集じん方式は「ダストケース集じん方式」が採用されており、吸引口はからダストケースへと空気が流れる構造になっており、空気と一緒に吸い込んだゴミはダストケース内に配置されているフィルターで分離している。R10DLの「ダストケース集じん方式」には以下の3つの利点がある。

R10DLのゴミの捨て方
1.こまめにゴミが捨てられるから吸引力を維持できる
マキタやアイリスオーヤマのような10.8Vの紙パック式モデルは衛生的にゴミを簡単に捨てられるメリットがある反面、14.4Vや18Vのように吸引力が強くないので、ゴミが1/3も溜まると吸引力が著しく低下しストレスが溜まってくる。一方、R10DLはダストケースをひねると本体から簡単に取り外すことができるので、こまめにゴミ捨てが行なうことができる。そのため、ゴミが溜まって吸引力が低下しても、ゴミ捨てを行なうことで吸引力を維持することが出来る。

R10DL フィルター水洗い
2.フィルターを水洗いできるから経済的
コードレス掃除機には紙パック式のモデルも販売されているが、集じん容量が330mlと小さいので、毎日掃除をするとすぐにゴミで一杯になり吸引力が低下する。なので、定期的に紙パックを交換しなければいけない上に、紙パックは消耗品なので購入費用がかかる短所がある。一方、R10DLは吸い込んだ空気とゴミをフィルターで分離しており、水洗いすることにより何度も繰り返し使用することができるので、紙パック式より経済的である。

R10DL 除じんブレード
3.除じんブレードを搭載しているからゴミに触れずに落とせる
R10DLのようにダストケースの中にフィルターが配置されているコードレス掃除機は、ダストケース内で飛散したゴミがプレフィルターに付着しやすく、ゴミ捨ての際に手や棒でプレフィルターに付着したゴミをこそぎ落とさなければいけなかった。R10DLには、除じん機構ブレードが搭載されており、ダストケースを2~3回回転させることにより、ダストケース内側に配置されたゴム製の除じん機構ブレードが、フィルター表面に付着したゴミを掻き落としてくれるので、面倒な一手間がかからなくなっている。

R10DL 目詰まりしたフィルター

フィルターの水洗いが面倒という方には「高機能フィルター」

前述の通り、R10DLには除じんブレードが搭載されているので、プレフィルター表面に付着したゴミを掻き落としてくれる機構が搭載されている。しかし、R10DLのフィルターは二重構造になっており、プレフィルターの下の層のフィルターが目詰まりすると、水洗いしないと粉じんを落とせない仕様となっている。R10DLは吸引口から吸い込んだ空気とゴミをフィルターでダイレクトに分離する構造になっているので、毎日掃除をした場合、けっこうな頻度で目詰まりしたフィルターを水洗いしなければいけなくなる。


そこで、マキタの業務用コードレス掃除機に採用されている「高機能フィルター」を取り付けられるか試してみると、R14DSAL/R18DSAL同様、R10DLにも取り付けることが出来た。この「高機能フィルター」は、R10DLのフィルターより目が極細になっているので、目詰まりした粉じんをミニホウキやダスター刷毛で除去することができるのだ。高機能フィルターを取り付けることにより、一ヶ月に数回行なっていた面倒な水洗いを排気が臭くなるまでしなくて済むようになるので、頻繁に水洗いをするのが面倒な方におすすめしたい。

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R10DLの連続使用時間と充電時間

R10DLの充電器

家電メーカーが真似できない充電スピード

R10DLは約30分の充電で、約15分の連続運転が可能となっている。同年に発売された業務用の「R14DSAL」「R18DSAL」に比べると稼働時間は短くなっているが、目に付いたゴミを掃除する用途や、1~2部屋の掃除程度であれば、約15分も持てば十分だろう。もし、あとちょっとというところで充電が切れても、充電スピードが家電メーカーの製品より早いので、5分程度充電すれば、残りの床をサッと掃除することが出来る。

外付けHDD|2つのメリット
・ユーザーがバッテリーを交換できる
・予備バッテリーを用意できる

予備バッテリーを用意したり、自分でバッテリー交換が出来る

R10DLは「BCL1015」というバッテリーが標準付属されている。バッテリーは本体からワンタッチで取り外すことができるので、単品販売されているバッテリーを用意することにより、連続運転間を延のばすことも可能となっている。また、バッテリーに寿命が来ても家電量販店やメーカーのサービスセンターへ交換依頼しなくてもユーザーがバッテリーを買い換えればよい。

バッテリー容量連続運転時間
BCL10151.5Ah約15分
BCL10303.0Ah約30分
BCL1030M3.0Ah約30分

バッテリーの種類

R10DLには10.8Vのリチウムイオンバッテリーが搭載されており、このバッテリーは同社の電動工具と共用することが出来る。現在、10.8Vには容量の違うバッテリーが2種類販売されており、全てR10DLに装着して使用することができる。R10DLに標準付属されている「BCL1015」は容量が(1.5Ah)、「BCL1030」は容量が(3.0Ah)もあるので、R10DLに「BCL1030」を装着して使用すれば、稼働時間を2倍の30分に拡大することも可能だ。

ちなみに「BCL1030M」には、バッテリーの残量が分かる電池残量表示」がついているので、「BCL1030」より割高となっている。従って、容量が3.0Ahのバッテリーを経済的に購入したい場合は、電池残量表示がついていない「BCL1030」を選んだほうがよいだろう。連続使用時間が15分で十分であれば、バッテリーに寿命がきたとき、標準付属されている「BCL1015」を選べばよいだろう。

R10DLの充電方法

R10DLの充電方法

R10DLはセパレートチャージ式が採用されているので、本体からバッテリーを取り外し、同梱されている充電器(UC10SL2)にセットして充電を行なう。バッテリーを本体から着脱するひと手間がかかるものの、充電器で急速充電(約30分)することができるので、バッテリーの残量が切れたときにサッと充電してまた使えるのはありがたい。

写真は同年に発売された業務用の「R14DSAL(14.4V)」や「R18DSAL(18V)」に付属されている充電器だが、R10DLに付属されている充電器のほうがコンパクトなので場所もとらない。

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