ラインナップ一覧
Image | 機種名(モデル) | 発売日 |
HomeVac Duo 使用レビュー | 2016年6月 | |
HomeVac 使用レビュー | 2017年1月 |
Anker-HomeVac Duo
低価格のHomeVac Duoは3万円以上の高級モデルに匹敵するのか?
ちょっと前までは聞いたこともないメーカーであったが、今や欧米や国内でトップクラスの販売実績を誇るモバイルバッテリーブランド「Anker」が、2016年6月に家電事業に参入した。その第一弾として市場に投入した製品が「ロボット掃除機」「コードレス掃除機」「加湿器」の3種類である。
低価格なのに21.6Vのバッテリーとモターヘッドを搭載
今回、Ankerの1号機となるコードレス掃除機(HomeVac Duo)をAmazonから約13,000円で購入した。Ankerの販路はAmazonや楽天市場がメイン、発売日はなんとAmazonで20%OFFで販売されていたので、その時に手をださなかったことに少々後悔している。
HomeVac Duoは、驚いたことにこの低価格なのにダイソンと同じ高電圧(21.6V)のバッテリーやモーターヘッドを搭載している。恐らく、「ダイソン」「エレクトロラックス」などの海外メーカーや、日本の総合家電メーカーのハイエンドタイプのコードレス掃除機を高価だと感じている方に人気がでると予想しています。
「HomeVac Duo」は有名メーカーのハイエンドタイプ(高級モデル)に匹敵する性能を備えているのか実際に使って調査することにした。
HomeVac Duoの吸引力
「高電圧バッテリー」と「モータヘッド」を搭載しているからローエンドタイプより強い
一般的に「ローエンドタイプ」のコードレス掃除機は、「低い電圧(7.2V~10.8V)のバッテリー」と「ノーマルヘッド(回転ブラシ無)」が採用されているため、毎日フローリングに発生する塵・埃・髪の毛等のゴミは問題なく吸い取れる吸引力は備えているが、カーペット(絨毯)に絡みついたゴミや、繊維の奥深くに入り込んだ微細なゴミを吸い取るほど吸引力や集じん力は備えていません。また、ハイエンドタイプに比べると吸込仕事率も低いので、フィルターが目詰まりすると、米粒も吸い取れなくなるほど吸引力が弱くなる製品もあります。
一方、「HomeVac Duo」には、1万円台と低価格に関わらず、ダイソンのような「ハイエンドタイプ」に搭載されている「21.6Vの高電圧のバッテリー」が搭載されており、さらに床用ヘッドにはモーター駆動で回転するブラシが備わっている「モータヘッド」が標準装備されています。従って、ローエンドタイプの製品と同じ低価格ではあるが、ハイパワーな21.6Vバッテリーと集じん力が高いモーターヘッドが搭載されている分、吸引力やカーペットにおける集じん力は、ローエンドタイプの製品より「HomeVac Duo」のほうが優れています。
HomeVac Duoで色々なゴミを吸引した動画
どうしても、形状がそっくりな「エレクトロラックス社」の製品と比べてしまうが、ヘッドを外した状態の吸引力の体感は、2015年に発売された「エルゴラピード」の上位モデル並みに強いです。さすがに25.2Vのバッテリーが搭載されている「エルゴパワー」には吸引力は及ばないが、1万円台でこの吸引力なら大半の方が満足できるレベルではないだろうか。
上は実際に家でよくでる木材の大鋸屑や切削屑を「HomeVac Duo」で吸引した動画です。吸引力が強いのでフローリングのような平坦な床に落ちているゴミはなんなく吸引できます。また、「モータヘッド」が搭載されているので、ローエンドタイプの製品が搭載している「ノーマルヘッド」が苦手なカーペットに落ちているゴミも効率よく吸引することが出来ました。
一般的にモーターヘッドが装備されている製品は、高速回転しているブラシがペットの餌・砂のような嵩のある固形のゴミを弾き飛ばしてしまうことがありますが、「HomeVac Duo」のブラシバーは直径が細いので、吸込口とブラシバーに開いている隙間から吸い上げられていくようである。なので、エルゴラピードのようにハンディータイプに切り替えて吸引する手間がかかりません。
HomeVac Duoの連続使用時間
弱モード | 60分 |
強モード | 24分 |
弱60分/強24分も稼動するから途中で充電が切れない
ルンバを販売しているiRobotの調査では、掃除機をかけるのに費やしている時間は1日平均20分間、また、サイクロン掃除機で有名なダイソンの調査では、日本の家庭で行われている掃除の約9割は、20分以下で完了するといわれています。
「HomeVac Duo」は吸引力が強い「強モード」で24分間も稼動するので、「途中で充電が切れた…もう少し掃除がしたい!」なんてことが起こりません。さらに弱モードでは約1時間も稼動します。
ちなみにバッテリーを放電させたときに、「強モード」の稼働時間をタイマーで計っていたのですが、ぴったり30分間稼動していたので、バッテリーが劣化していない状態だと仕様よりも6分ほど長く稼動するようです。
HomeVac Duoの充電時間と充電方法
充電時間は約4時間半
「HomeVac Duo」に搭載されているバッテリーの仕様(電圧/容量)は21.6V/2000mAhとなります。急速充電に対応していないので、そこそこ充電時間がかかるんだろうなあと、マニュアルや商品説明ページを見ていたのですが、どこにも充電時間が記載されていません。そこで、メーカーに問い合わせをしてみると「約4~5時間」かかるとのことです。
実際にわたしがバッテリーの残量を放電させて、満充電(フル充電)にかかる時間を計ったところ約4時間30~40分ほどかかりました。このときに掃除機とにらめっこしてるときに気がついたのですが、本体にインヂケーターランプが備わっているので、目盛りの点灯でバッテリーの残量や充電量が一目で分かるようです。
充電スタンドが付属されているから収納した状態で充電ができる
HomeVac Duoには、掃除機本体を立てかけて充電することができる「充電スタンド」が同梱されているので、掃除をしたいときにサッと取り出し使用することが出来ます。管理人は色々なメーカーのコードレス掃除機を使ってきたが、HomeVac Duoのような重心が下にある「スタンドタイプ」の製品は、ダイソンのようなハンディタイプと違い、手間をかけることなく簡単に収納+充電することができる強みがあります。
充電スタンドのほかに、「スキマノズル」や「ブラシノズル」も同梱されており、各ノズルは充電スタンドに収納することができます。
HomeVac Duoのバッテリー交換方法
バッテリーに寿命がきたら本体丸ごと買い直し
バッテリーパックにセルが内蔵されているタイプのコードレス掃除機は、自分でバッテリーを交換することが出来ますが、HomeVac Duoはハンドユニットの内部にセルがされているため、一般人ではバッテリーを交換をすることが困難です。なので、エルゴラピードのように「ハンドユニット」が単品で販売されているのかと思いましたが、どこを探しても販売されていませんでした。
メーカーにバッテリーの交換方法を問い合わせてみると、バッテリーの単品販売、およびバッテリーの交換を受け付けてないようです。つまり、HomeVac Duoはバッテリーに寿命がきたら、新しい本体を丸ごと買いなおさなければいけません。1万3,000円で全てが新品になるのですから、安いといえば安いですが、個人的には、エルゴラピードのようにハンドユニットを単品で販売してほしかったのが本音です。
HomeVac Duoの集じん方式とゴミの捨て方
本当に吸引力を落とさないのか?
HomeVac Duoの商品説明には、「ホコリの大きさによって分別する最新のサイクロンシステムを採用。モーターからホコリをサイクロン状に巻きあげて、吸引力を落としません。」と記載されています。
確かにダストカップの中で竜巻はサイクロンは発生していますが、ゴミが溜まるダストカップの中にフィルターが配置されているため、ダストカップ内で飛散したゴミがフィルター部に搬送され、結果、目詰まりを起こし、吸引力が低下しやすい構造になっています。なので、掃除をするたびにこまめにゴミ捨てを行ったほうがよいでしょう。
ゴミ捨てやフィルターのお手入れは簡単なのか?
ゴミ捨てはダストカップをワンタッチで本体から取り外せるので簡単に行えますが、フィルターがすぐに目詰まりしやすい構造になっているため、毎回このフィルターのお手入れに苦労します。お手入れ時には埃が周辺に舞いあがりやすいのでフタ付きの大きめのゴミ箱の使用をおすすめします。
フィルターは空気清浄機にも採用されている「HEPAフィルター」が搭載されているので綺麗な空気を排出しますが、蛇腹状になったフィルターの溝に詰まった粉じんは何かで叩いて振動を発生させないと効率よく落とせません。(動画で使っているものはダスター刷毛)
同じスタンドタイプのエルゴラピードやエルゴパワーには、振動を発生させてフィルターに目詰まりしたゴミを落としてくれる「クイックフィルタークリーニング」が搭載されているので、効率よくフィルターの溝の詰まった粉じんを落としてくれます。
ちなみに、お手入れの際にフィルターに触らずにお手入れをしたい場合は、シャープが販売しているFREEDシリーズがおすすめです。フィルターのお手入れを頻繁にしたくない面倒くさがり屋さんにはダイソンや紙パック式の製品しか選択肢がありません。
ダストカップやフィルターは水洗いできるの?
ダストカップに通電部分はないので、ダストカップ、プレフィルター、HEPAフィルター全て水洗いすることができます。ただし、HEPAフィルターや各パーツは単品で販売されていないようなので、特に生地が傷みやすいHEPAフィルターは、優しく水洗いするようにしたほうがよいでしょう。